『スタートボタンを押してください』…ゲームネタのSF短編集。
原典からの選り抜きらしいので、全部読んでみたい…売れ行き次第なのかもしかして…ごめん買ってない…(爆)。
「猫の王権」「神モード」「アンダーのゲーム」が、現実とゲームの中との違い(乖離)と関わり合いが好きというか興味深いというか。私がVRやARやのゲームに惹かれるのってこのあたりだからなあ。
「ツウォリア」面白い。ネットスラングが出てくるところは苦手だけど…『火星の人』も面白いのかな。
余談ながら、「ビデオゲーム」という言葉が聞き慣れなくてちょっと戸惑った。要は、電子ゲームというか、モニタを通してプレイするもの、ということでいいようなのだけど。ってことはネットゲームも含む…のだろうな。
昨日、一週間半ほどの遅れで「コンフィデンスマンJP」の「家族編」を見ました。録画して放置してた。最新話はまだみられてない(苦笑)。
で、これがすごく良くて。というか、私の好みに合って。
十億の遺産が手に入るかも、ということで娘(愛人の子として引き取られたが十二歳くらいで実母の元に戻りそこも十八で出て掏りなんかもやってる)のふりをして潜り込んだぐー子とその婚約者のふりをしたボクちゃん。
で、がっつり結末に触れるので以下反転で。…ところでこれってちゃんと意味あるのかな。ってのとそれ以前にここ見てる人いうのかっていう…(苦笑)。
邸にはお手伝いさんと兄と姉がいて、きょうだい三人でいかに父親の心を掴むか、をやりつつ、兄姉は金庫の番号も探ってる。…蓋を開けてみれば、この二人も詐欺師だった、っていう。
最終的には、偽の「本当の姉と兄」を見つけてきて詐欺師きょうだいと対面させ、その上で遺産なんてない、一人になってかまってほしくてついた嘘だ、と信じ込ませて手を引かせ、自身も去るだぁ子。ボクちゃんだけは残って最後まで看取って、(だぁ子の目論み通り)金庫の暗証番号を伝えられて、十億を手にする。
例に依って騙された形になるボクちゃんが、自分がもらったものだと、詐欺師二人にもお金を分けて、「父」が楽しみにしていた花火を、お手伝いさん(と思いきや、曰く「最後の女」で遺産もがっちりもらったらしい)も含め、「父」の席も取って観て…。
で、終わらず、最後のもう一返し。
死ぬ間際に、お手伝いさんに「家族の写真を一緒に棺に入れてくれ」と言う「父」。
「これですか?」と、まだ子どもたちが三人とも邸にいた時に撮った集合写真を見せると首を振り「本当の家族の写真だ」と。だぁ子とボクちゃんの結婚式(もちろん「父」の歓心を買うためのもの)での集合写真に満足そうに笑う。
…っていうこれで、泣いてしまった。
全然いい話なんかじゃないんだよこれ。だって、好き勝手やってなんだかんだで最後だけそれなりに楽しく死んでいったってだけのことだし、元妻とか血のつながってる子どもに対しても放置しっぱなしだし(子どもたちは実際のところを知った上で遺産なんて要らんと言うくらいには強く生きてるみたいだけど)、めっちゃずるい人じゃん。
でも、詐欺師四人、どうもみんな親を知らないってことらしくて、遺産狙いながら、「家族ごっこ」が楽しそうだったんだよなあ。だからこそ、そういったつながりでの家族だろうなあ、と思った。だから「父」も「本当の家族」って言ったんだろうし。
短期間だからこその成り立ちだろうけど、でも、こういうのも家族でいいよなあ、こういう家族もいいなあ、と。でも砂上の楼閣みたいなもので、「ずっと」のものではないよなあ、と。
多分、何かその諸々で泣いてしまった…。あそこで、「実は見破ってたけど楽しんでたんだよ」っていう、子どもたちとの写真を選ぶようなオチなら泣かなかったと思うのだけども。
なんなんだろうなあ。我ながら、ツボがいまいち謎なのだけど。
『新選組の料理人』
成り行きで飯炊き要因として新選組隊士となった元武士が主人公。この人、商家にでも生まれた方が幸せだったんだろうなあ。
隊士と言いつつ基本的には賄いと、あとには会計が担当で、どこか冷静に観察をしているような感じが漂う。時代の変化をなんとなく感じる一般市民のように。
そのあたりが、「新選組隊士」と一線を画しているようで、あの終わり方だなと。
『COPY 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子』
並べられ、心臓をくりぬかれ、血で魔法円を描かれた遺体。
三十年前と十二年前にもあった似たような殺人事件との関係は、という新たな事件と、影人間の正体という引き続きの案件、永久くんの成長。いよいよ大掛かりに。
『震える教室』
大阪の私立の学校に高校から通い始めた主人公。そこで出会った友人と体が触れ合うと、何故か人ならざるものが見え…という状態で出会うあれこれ、の短編集。
すっきりと解決はできないし、事が全てつまびらかになるわけでもなかったりする。そういうところ、現実っぽいなあ。そして何より、歴史があることもあってあやかしいものがあちこちにある学校に通い続ける必要があるというのが、現実味が(苦笑)。嫌々というわけでもなく。
…ところでエピローグがいまいち理解しきれず首を傾げてしまったのだけど。はて。
『豆腐の角に頭ぶつけて死んでしまえ事件』…短編集。
最後の一篇は、猫丸先輩だった! 相変わらず、どうにもくだらない感じが楽しい。
「社内偏愛」は、一種不条理劇というか、SF…これもSFなんだろうか…? もっとさっくり短くまとまっていたら結構好きだったかも。
表題作、あー…うん、何と言うか、あー…なるほどなあ…。
『無暁の鈴』
流離い、当人ですらわからぬままに何かを求めて、そうして仏道に行き着いた無暁の一生。
人を殺め、それでも多くの人に受け入れられ生きた無暁の選んだものが、行き着いた最期が物哀しい。
宗教そのもののようで、読む人だけ、受け取り方は違うだろうなあこの物語。
『玉村警部補の巡礼』
玉村警部補と加納警視正のコンビが…なんでお遍路…(笑)。短編集というか連作というか。一章につき一県の四国巡り。
お遍路さんにもビシバシと合理化を持ち込もうとする加納警視正。信仰と合理性って成り立つんかいな(苦笑)。そして事件も解決していって。
讃岐の章は、視点人物が変わって雰囲気も少し違った感じ。高野山で見送られるあの締め、いいな(笑)。
『感染領域』
トマトの葉や茎が赤く変色して枯死する、という奇病が発端。そこに、青いまま熟さない新種のトマトとその研究をしていた友人の死が絡み合う。
読ませるけど、主人公と元カノとの関係がなんだか微妙な…えーとこういうの、男の人の一種理想だったりするの? 久住さんにしても何かなあ…。
しかしあの解決法、結局ほかの種にも変質して感染していってしまうのでは…かくして、多くの品種が遺伝子操作の影響を受けたものになる。ということを考えると、トマトだけで終わったみたいな感じになっちゃいけないのでは。
いや面白かったのだけども。
『黙過』
短編集? なんだかぱっとしないなあ…と思ったら、最後の章で全部ひっくるめてひっくり返してきた。これ、途中で見切りつけて読むのやめたら勘違いしたまま終わるな…(苦笑)。
そういった構成のせいもあって、少し回りくどいのと最後の章で視点人物が頻繁に切り替わるのが読みにくくはあるけど、面白かった。
ただ、表向きの論文の題材に使ったように、ES細胞とかiPS細胞とかでは駄目なのかな、というのは疑問が。研究にまだ時間がかかるから便宜的に、という感じでもなかったし…パーキンソン病の他も視野に入れていたから、ということ…?
『悲終伝』…最終巻。
おー…本当に終わった。そしてやっぱり、最後の最後まで冗長(笑)。
だけどまあ、そらから君は最終的には結構平和で平凡に死に至れたのかな。
『名探偵誕生』
エピソード・ゼロ的な。といっても、(少なくとも今のところ)その先のエピソードが語られることはないようだけど。
もっとしんどい結末に行くかと思ったー。よかった。
風変りではあっても、青春の一幕の物語。似鳥さんのワトスンは、脱皮して探偵に並ぶよね、いつも。
『ソードアート・オンライン プログレッシブ』…5冊目。
プログレッシブ、初の上下巻。…いやー…そこまで変わらないような…? 作者としては、区切りのいいところまで話が進んでないってことなのだろうけど、うーん?
アスナ、がんばってるなー。
『薬屋のひとりごと』…7冊目。
今度は医官付きの女官として宮廷に出戻った主人公。今度も同僚からは当たりが強く…って本当に、変人しか集まらないのか…(苦笑)。いや、片方がまともなだけもうけものなのか。
日々のお仕事を頑張りつつ、あっちこっちの陰謀にもしっかりと巻き込まれ、期せず想われ人にも発破かけちゃって。大活躍だなあ。育ての親と一緒にいられて嬉しがっているところは、健気なのだけど。
巫女…宗教はやはり、期待するシステムというか、長く続けば続くほどに無理が出る気はする。政治と強く結びつけば殊更に。
『滅びの園』
日々の暮らしに、ふっと、もういい、と思った後にいつの間にか見知らぬ場所にいて、親切な人たちや心地良い場所での暮らしになじんでいく。
一方で、世界は未知の物体によって危地に陥っていた。不透明なぶよぶよとした物体に呑み込まれていく生き物たち。
始まりから終わりまで。これはこれで、戦争の姿なのかも…。
『天才詐欺師・夏目恭輔の善行日和』
引退したはずだった詐欺師が、娘と名乗る少女と出会い、相談事を受けて詐欺業(?)に復帰。そんな、詐欺の業績の短編四本。詐欺ものにしては、割合素直というか、筋が読みやすい感じかな。
相棒の容貌は、個性的過ぎてちょっと詐欺師向きではなさそうだけど…。親娘の関係がなんだかんだでいい感じ。
『瑕疵借り』
人死にや事件のあった部屋を事故物件と呼んで、例え物質的に傷がなくとも瑕疵扱いになる、というのは割合知られたことで、次の借り主(候補)に説明義務もある、というのもそうかな。
その義務がなくなるのが何年とか何人借りたら、みたいな話までとなるとあやふやで、一時不動産業界にいた友人曰く、義務関係なく話しとかないと後々ややこしくなるから私は伝える、と言っていたけど。
そんな、瑕疵物件から疵を取り除く人を狂言回しにした四編。どれも、人の死が前提となるのでどれだけいい結末であろうと少し気が重い…。
『拝啓、本が売れません』
新人賞を取って作家業三年ほどになる作者の、インタビューエッセイ。…ただのエッセイと思ったら、数人に「どうしたら本が売れますかね」と取材(?)をしていたので。
もうちょっと毒を吐くかと思ってた(苦笑)。どれだけさわやか青春ものを書いていようと、闇を知りつつそこから選り抜くようでなければ作家なんて業の深いもの職業にできないと思う。
この本自体は、構想としては面白いし書き口も結構好きだし面白い人だろうと思うのだけど、もう一度読みたいかとなると…うーん。
まあ、小説を楽しみにしていよう。
『あやかし草紙』…三島屋変調百物語伍之続
しっかりと立ち向かってたんだなあ…と思えてほっとする。語り手も、過去にいろいろとあれど、今回は酷いことになった人はいなかったし。
…だけど、最後の「お祝い」でぞっとしたよー…小旦那、そういうの相手にやっていける…?
お勝さんが強いなあ。聞き手が動いただけに、それぞれの語り手よりもなんだか、読後の印象を引っ張られてる(苦笑)。
ただ、番外(?)の六人の旦那さんがいた人の話が、不思議でもないのかもしれないけど、なんだかちょっと残る。
『続・京都烏丸御池のお祓い本舗』…二作目。
これで終わりなのか、続くのか…でも一段落ついたし、私はもうここでいいかなあ…。何と言うか、こう、むず痒いっていうか、中二病感っていうか(苦笑)。
とりあえず因縁が片付いて、良かったね、とは思う。
『夢探偵フロイト: -マッド・モラン連続死事件-』
夢を他者も共有できるように可視化(映像化)する、ということも一環にした夢の研究。その手伝いをすることになった女子大生がともに挑む、死を招く夢とは。
学長がいいキャラしてる。
…この人、話それなりに好きだけどもやっとするなーと思った理由がわかった。デビュー作はそれほどでもないけど、シリーズ化しそうなこれともう一シリーズ、主人公女性が自己肯定が物凄く強いんだ…「勘違い」の域に下手したら踏み込みそうな感じに…。そして相手方の男性が、抱え込んで自滅しそうな感じで。
『怪しくて妖しくて』…短編十二本。
ふうわりと漂うような、きっちりとは書ききらない話がほとんど。面白いのだけど、どこか私小説っぽい一人語りばかりなので、それがあまり好きではない身としては、まとめて読むと食傷気味。
アンソロジーの中に一遍紛れ込んでいる、とか、雑誌に掲載されて一遍読む、という方が私にとっては幸福な読書だったろうな。
『〆切本』…第二弾。
いろんな人の締め切りにまつわる文章(今回は漫画も)を収録。
一冊目よりも、日記や手紙が多かった気がして、こういうのが読みたかったんだよねーと思う。あと、編集者の人の文章とか、実際に原稿が間に合わなくて紙面に載ったやつとか…タモリさんのあれは見事…野坂昭如は…読みにくいなあ(苦笑)。
そして前巻、巻末の著者紹介を読み飛ばしていたのだけど、略歴+〆切絡みだったり関係なかったりのミニエピソードがまとめてあって、あれ待ってこれ結構面白いやつじゃないか、と今更に…。
相変わらず、紙を変える意義は謎。
『幻宮は漠野に誘う』…金椛国春秋シリーズ。
国を移って後宮の陰謀譚…になるかと思いきや、いやそれもあったけど、急転直下な(?)活劇の印象が濃かった(苦笑)。
せっかく自由の身になれたのに、再び女装するなんて気の毒に…(笑)。過酷な人生になりそうだし、親しい人に恵まれないようでいて案外そうでもないんじゃないかと思える主人公。
私欲と知識の伝承の折り合いの結果があの小屋であれば、だからこその喪失が最後の一撃となったのか、天の遣いと思いたかった主人公の「正論」がそれになったのか。どちらにしても、哀しい。
『青空と逃げる』
なかなか読む気になれなかったけど、読み始めるとするすると。
舞台俳優の夫がスキャンダルの渦中の人になった上で失踪してしまい、そのままの生活が続けられなくなって小五の息子を連れて旅立つことにした早苗の…これ、特殊だけど自分探しの旅…?
酷い話にはならなくて、まあ良かったかなー、と。…おとーさん、そのうち息子に恨まれそうな気がしないでもないけど…。二学期程度とはいえ、小学校の勉強って、何気に後々の基礎だよ…?
『ディス・イズ・ザ・デイ』
J2のリーグ戦に絡め、それぞれのチームを応援する人たちの話。一章につき二チームのサポーターが登場。最初に各チームのエンブレム一覧があって楽しい。
サッカーは、小学校の授業でやった第一印象が悪くて不干渉だったところに近年の世界規模の試合で押しつけがましく騒ぎ立てるのに嫌気がさして、無関心から嫌いに傾きつつあるのだけど…この話は面白かった。
まあそもそも、サッカー自体に恨みがあるわけではないし、楽しんでいる人を見ること自体は好きなので。いろんな楽しみ方があるものだなあ。
『ソードアート・オンライン プログレッシブ』…6冊目。後編終了。
あー、なんか嫌な展開になってきた。最終的にどうなるかは知ってるけど(苦笑)、やな感じ。
しかしこのシリーズ、どこまで書くのかなー。前の巻のあとがきでいずれ本編に収束する、とは書いていたから…エルフのクエは解決させるとしてこれが九層で終わりとかあったような。ビーター知識が十層までというのは決まっていて…そのあたりで、アスナが血盟騎士団に入って別れて終わるのかなー。どこまで書くんだろ。
『婚活食堂』
元占い師の営む小さなおでん屋さん。人に見えないものが見える不思議な能力は失ったと思ったけれど、そうではないようで。お客さんたちが幸せに結婚していくという場所にも。
うーんまあ…想い想われは理想、だね。すっきりと読めた。
『オフィスハック』
合併を繰り返し過ぎたせいでどれが「社内」なのか働いている人たちもはっきりとは知らないような巨大企業。
そこの社内粛清部門は…解決って、実際に銃もって殺すのかよ…法律よりも社内ルールのが優先されるのが日本って国って、いや、いくらなんでもそれは…という呆然感は、作者が「ニンジャスレイヤー」の人と知って納得(笑)。
さくさくっと殺伐としつつ、案外感覚は身近。その上、ツイッターのあの話はちょっとほろりともしたし。オノ・ナツメのキャラクター画がいい感じにはまってるなあ。
『ログ・ホライズン クラスティ、タイクーン・ロード』…11巻。
お久しぶり過ぎて、読みながらぽつぽつ思い出していく(苦笑)。
クラスティの休暇(?)と定められた英雄の苦悩とヒーローになりたいカエル(違)の励ましと楽しそうなカナミ。
クラスティが思っていた以上にハイスペックだった。ていうかなんかスカウトされてたよこの人?! 狼の正体に吃驚っていうかありなのそれ。そこを踏まえてのあとがきイラスト(?)にしんみり。
しかし、キャラクターが増えたからか同時多発のあれこれが多くて大筋が進まない。
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