『青春は探花を志す』…金椛国春秋シリーズ
身分を取り戻し、勉強に身が入らなかったものの明々を守るためにも奮起して国試にも受かり…波乱万丈にもほどがある…。
主人公がやたらと自分を疑ってしまうのが痛々しい。それだけに、好ましく思う人に裏切られやしないかとひやひやする。
このシリーズ、始めの一冊のあらすじを読んだときにはもっと気楽な話かと思っていたら全然(笑)。
『縁見屋と運命の子』…シリーズ二作目。
一作目は一読したきり、しかも結構前に読んだから、えーっとこの人は初出? 前に出てたっけ? と、あまり内容に関係のないところで考え込んでしまった(苦笑)。
先が気になってするすると読めるのだけど、これまで三作読んできて、単純なハッピーエンドは用意してくれないんだなこの作者、と…。絶望的な終わりではないのだけど、「めでたしめでたし」かと言われると違うよなあ。
とりあえず、主人公の家族がみんなそれぞれを想っているというところに救われた気分。
『そこにいるのに』…ホラー短篇
…あれ…怖く感じない…。
いやちゃんと「怖い話」なのだけど、なぜか私は怖く感じなかった。あれ? 都市伝説っぽい話が多かったからかなあ…でも、都市伝説もしっかりと怖い小説もあるしなあ…?
『常設展示室』…短編集。
美術館の常設展示室に飾ってある作品が何らかの転換となっているような、内容自体はさりげない話たち。最後の話が好き。
『こちら横浜市港湾局みなと振興課です』
軽く謎解きをまぶしたお仕事もの、といった感じ。一章ごとにある程度オチがつくので、短編集のようにさくさく読める。
仕事ができる人材がこんな何でも屋みたいな部署に来るなんて、って主人公が疑うから裏があるのかと思ったら、そのままに真面目で純朴だった新人君。それはそれで裏切られた感があって楽しい(笑)。
こういうお役所の人や市長ばかりだといいのになあ。
『怪盗インビジブル』
ある中学校に伝わる七不思議、「怪盗インビジブル」。盗んだ後に猫の絵を描いた付箋を残していくというそれが出没しているらしい、というところからの話。
さくさくと読めるのだけど、そして最後は遡って発端の話、とまとまりもいいのだけど…。うーん、それほど好みではなかったなあ。
『入れ子の水は月に轢かれ』
題名に惹かれて。読んでいて長く感じてしまったから、いまいち物語にのめり込めなかったのだろうなあ。
人間ドラマとしてはしっかり描かれていて、そこはよかったなと思う。案外、ドラマとか映像でくる方が向いてるのかも。
『九十九怪談』第三夜
全てが語り切られていないところが好み。突き詰められない不条理さが怪談かな、と。
会社の忘年会だったのですが。
…何かちょっと食べ足りず、帰りにコンビニでミートパイとシュークリーム買って帰っちゃったよー…ミートパイともかく、シュークリームは失敗したな…ていうか食べすぎ…。
『人間のように泣いたのか?』
シリーズ最終巻…らしいけど、いつものように終わった巻。
派手だったなー、アクション? それにしても最後、守秘義務!(笑)
『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』…第二弾。
続編できそうな内容だっけと思いつつ読み始める(苦笑)。
伏線はまあ、親切というかわかりやすく。彼女がなんだか都合良い人のように思えてしまったけど、まあ…。
しかし副タイトルの彼は大活躍でそこが結構楽しかった(笑)。
『鯖猫長屋ふしぎ草紙』5巻
昔なじみの出現と脅し。猫の先生が主体になると、サバの影が薄くなるのかな(苦笑)。
一件落着ではあるけど、そろそろ再び過去の話も掘り返されるのかな?
『風牙』…四編収録。
これ好き。
他人の感情に敏感に反応してしまう、という能力を発展させて個人の感情や記憶を他者が見てもわかるように記録できる技術のある「現代」が舞台。VRが内面にも及んで実現できる、と捉えればいいのかなあ。
身ぶり手ぶりや視線、息の吐き方といった非言語をとらまえて察することが出来る人というのは実際いるらしいけど、ここまでくるとそりゃあ生きづらいだろうなあ…。
主人公がさばさばとしていて読みやすく、しかも応援したくなってくる。
この四篇だけでもヴァリエーションに富んでいるし、もっと読みたいな。
『厨師、怪しい鍋と旅をする』
清代、江南が舞台の連作短編集。時代背景がそれほど細かく書き込まれていないことと、そして何より空腹になると暴れ出す鍋なんて代物が出てくるおかげか、昔話風味があって堅苦しい感じやわかりにくさは全くなし。
面白かったー、なんだこれ、好きだなあ。
主人公が何と言うか、どこか図太い感じとか、鳥迷(鳥マニア?)なお嬢さんの世間とずれてることは知ってるけど変えるつもりはないところとか、色々といいな。しかも、題名これなのに鍋が最後までは寄り添わないところとか、どこか人を喰った風なのも好き。
『不思議の国の少女たち』
異世界へ行く、という物語は数あるけれど、では行って帰って来た子どもたちはその後どうしているのだろう、という話(というわけでもない)。
行って帰ってきた子どもたちがこの世界になじめるまで(あるいは帰るまで)を過ごすための学校が舞台。学園ものかなと思ったら、自分たちの訪れた世界を語り戻ることを切望する子どもたちに驚いていると、突然の殺人事件発生。
だけど推理ものというわけではなくて、やはりどこまでも、世界の違いに翻弄される子どもたちの話。
蜘蛛の世界への扉のエピソードがなんだかつらかった。
『星詠師の記憶』
休暇中の刑事が、片田舎で水晶の中に未来を映すという研究をしている団体の中で起こった殺人事件の真相を追うことに。
なんだか…うーん。理屈は通っているのだろうけど、その理屈を整えるために頑張ったんだろうなあ、という感想で終わってしまった(苦笑)。
んー…しかしまあ、みんな、素直だよね。
友人と映画を観に行って、その後、高校からの友人たちとの忘年会でした。
映画。
いやしかしその前に、私が「観音屋に行きたい」と主張したもので、しかも、チーズケーキだけにしておけばいいのにチーズスパゲッティまで食べたものだから、時間がね…かなりぎりぎりに…(爆)。
で、観たのは「来る」。これも私の主張により(爆)。
『ぼぎわんが、来る」が原作で、原作は結構面白かったのだけど、映画のCMを見ていたら「日本中の霊能者が集まる」ってコピーがあって、えっそんな話だっけ何がどうアレンジされてるんだ、と気になって。
三部構成の一部にあたる部分、見ててきつかった(苦笑)。やーでもこれは狙ってのものだから仕方ないのだよなあ…。だけど、テレビには向いてないよなあ…チャンネル替えられちゃいそう(私ももしまた見る機会があれば飛ばすと思う)。
でまあ、細かいところは措いて、三部目がほぼアレンジ(笑)。
いやでも、あの落ちとか原作と比べるとまとまりは原作のがまだいいなと思うけど、霊能者大集合のあの絵面。あれ、面白い。私はあのあたり見られただけで結構満足した(笑)。
あと、霊能者絡みの役の人たちが、数瞬考え込まないとわからないくらいには感じが違うのが面白かった。
忘年会。
まあ例の如く、なんやかんやとしゃべって食べて。
とりあえず謎なのが、デザートメニューで、ワッフル状のクッキーでアイスを挟んだようになっている写真のやつが、説明書きは「ウエハース」になっていて、実際来たのは「リッツ」だった件。…全部違うんですけど?! なんで三パターンある?(笑)
ほろほろと見送って、今年は珍しく、軽く二次会というかうち一人とバーに流れていって。…と言っても、思いがけずバスの時間が早くて、ちょっとつまんで一杯飲んだ程度だけど(苦笑)。
『幽冥食堂「あおやぎ亭」の交遊録 ――水の鬼―― 』…二冊目。
やはり一巻目は詰め込みだったよね、と(苦笑)。それにしても、人というのは魂か肉体か、って、臓器移植の話みたいになっている。
『京都伏見のあやかし甘味帖 月にむら雲、れんげに嵐』…三冊目。
拾った天狗?の子育てに始まるばたばた。
うーん、いまいち話が終わり切っていないせいか、今回ちょっと微妙だったなー。
転換点というか、それぞれ先を見据えて動かなきゃ、ともがいているうちに状況に流されて変化した、という感じ。そういうこともあってか、食レポも控えめだったような。
『エル・グレコの首飾り』
スペインで声をかけられたことから、慶長遣欧使節の支倉常長が受け取ったというエル・グレコの首飾りと不思議な石に関わることになった主人公。
会話が中心に進むこともあってさくさく読めるし、その割に情報量もあるしで、面白くはなくはないのだけど…結局のところ、解決や解明が成されたかというと…? しかも、地味に人が死に過ぎてる。物語として読むには、まとまり切ってない感が残る…。
『54字の物語 怪』
次の頁に解説があるけど、正直、解説が蛇足…(ということで途中から読んでない)。表紙のやつが一番良かった気がする。
『真実は間取り図の中に』
題名から想像してたのとはちょっと違った。でもまあ、建築絡みの問題を解決していく話。
いや…話はいいのだけど…キャラ付けだろう、主人公が上司を、使えないと足蹴にするというか敬意をこれっぽっちも払わない感じが、書き方なのか読んでてきつかった。
敬わない、はまあいいけど、仮にも上司なら、同業者はともかくお客さんを前にしているときは一応立てようか…? 出てきた人たちは平気な風に書かれてたけど、信用していいのか不安にするからな、それ…。
先日、ふっと思いついた話があって、短いしすぐ書けるだろうと思ったものがありまして。
うん…友人と半日カラオケ行って姫路城行ってごはん食べて一時間近く立ち話して、少しとはいえお酒飲んでたしさー…タイトルだけ残して、どんなのだったかさっぱり思い出せない…。
あれだ。タイトルも残してなかったら、そのまま忘れ去っていたのだけどな!
「シンデレラは檻の中」。
頑張って、冒頭は思い出したものの、その後がわからん…。ヒントは、題名と「私が童話の王子様を書こうとするとろくでなしになるなー」ってのだけなのだけど! あと別にアンハッピーエンドとか後味悪いのにはならなかったと思うのだけど!
ちなみに冒頭は、「めでたしめでたし」の後のシンデレラが、お城からこっそりと抜け出そうとしたところで王子(?)に呼び止められる、というところ。
…思い出せん…。
『ようするに、怪異ではない。 ある夏の日のがらんどん』
一巻未読の二巻(苦笑)。何故か読みにくかった…。
妖怪好きで不思議なことがあると妖怪の仕業としたがる少女とそんなものはない、と解決を図る少年とその仲間たちの高校生活。時間が章ごとに並んでないのは何か意図があるのかないのかわからずじまい。
んー…謎の解答が結構簡単なものが多くて、もうちょっと「なるほど!」となるものが読みたい、というのもあまり合わなかった一因かな…? 雰囲気としては結構好き。
というかまあ、先日読んだ『真実は間取り図の中に』があまりにあれだったので、これも同じようなのだったら処分しようと積読本の山から取り出した、という読み始め経緯が酷かったかな(爆)。偏見なしに読んでいたら、それなりに好きと思っていたかも。
なにかごめん…。
『境内ではお静かに』
巫女さんと神社の下働きの青年の連作ミステリ。さくさく読了。
日常の謎系統かな。今回は珍しく(?)、殺人事件もなく。人死にはあったけど。
サイコパス(犯罪者)V.S.サイコパス(警察官)でなおかつ二人が高校くらいのときの友人とかいう話が読みたいです…。
何かこの間、「99.9」のときのMがサイコパスっぽいよなーと思っていて。同じグループでいくなら、Nはどっち(サイコパスでもそうじゃなくても)でもできそうだな、Sもまあ。O君はしっかり感情ありの方がいけそうだなー、A君はサイコパス役は無理だろうな、とか。
つらつらと考えていたら、そのままこのグループでサイコパスV.S.サイコパスやったら面白そうだなー、とか何か飛躍して、正義感やら社会の秩序維持とかじゃなく、面白いから対決するサイコパスな警察官とか面白そう、というところにたどり着いたという。
どっかにないかなー。読んでみたいな。
『偽りのラストパス』
父を事故で亡くし、母と小学生の弟と暮らすバスケ少年の中学生が主人公。ある青年に関わったことで歪んでしまった、その日常。痛々しい…。
読みやすかったし結末は気になったけど、多分もう一度読むことはないかなあ…。
『異世界居酒屋「のぶ」五杯目』
大判既読なのでほぼ再読。ハンスの凄さがわかる巻(笑)。
書下ろしの、「独り晩酌」がなんだかいいなあ。
そして最後の話を読んで、この二人の、連帯感というか同じところを見ている感じが好きだなあ、と思う。相棒というのか、一種、共犯者みたいな。そこに色恋があってもなくてもいい。
『おとなりの晴明さん』第三集
奈良に台湾と、今回は遠出が多かった(いや奈良は遠くないか)。
からくさ図書館、描写は少なかったけど、久しぶりーとなんだか嬉しい。
参考文献すべて読んでからものを言え、ってのはねえ…じゃああんたも読んだ上で言ってるのかよ、とは思う。だけどそのあたりもちゃんとフォローされていて、一安心。
しかし、いい師弟だなあ。
『京都西陣なごみ植物店』3巻
卒業しても続く師弟の感じが良いな。
この話の登場人物は、というか、仲町さんの小説は大体がそうだと思うのだけど、他者をおろそかにしないところが好き。結局のところ世の中って、人間関係で回っているものなあ…人間社会ってそういうものなんだろうからなあ…。
『レディ・ヴィクトリア 謎のミネルヴァ・クラブ』四巻
女性の抑圧されている社会。そういう時代だから、と押し込めるには強すぎる圧力で、そういう国だから、という問題でもなく。あとがきにもあるけれど、ねえ…。
今回、翻訳小説にあるような登場人物一覧とか家系図とか欲しかったな!(笑)
『AGRI 三鷹台おでん屋心霊相談所』
同級生二人が、幽霊かもという事案に対して現実的な説明と解決法を提示します、と請け負った商いをしていて遭遇したあれこれ。
幽霊はいると主張するのとそんなものはないと主張するののコンビ。それぞれの強固な主張にも実は理由があって、というしがらみも最終章で明らかに。よくある感じではあるけど、読みやすいし伏線もあからさまでもなくしっかりとあっていい感じ。
『作りかけの明日』…長編。
んー…色々とややこしい(苦笑)。
三崎さんの作品は、同じ要素を使った平行世界が折り重なっているのかすべて繋がっているのかが気になるところ。つながっているのなら、『コロヨシ!』と同じ世界で、『30センチの冒険』のあの世界の生まれた経緯のような。
最後、位置関係がよくわからず、誰が残って誰が去ったのかが一部を除いて曖昧なのだけど…うーん。読み込みが甘いと言われればそれまでですが(苦笑)。
『火曜新聞クラブ』
日常の謎かなと思っていたら殺人事件でした(苦笑)。
シリーズ化が確定しているのか、大本の設定に謎を残したままなのがなんだか微妙…。そして、キャラが立っているのだけどその立て方があまり合わなかったのか、なんだかいまいち。
あと、動機重視で人の行動は読めるは読めるけど、そういったものを吹っ飛ばした行動を取るのも人だよ…?
『奇譚蒐集録』
ぬぐぐぐ…要素はそれなりに好きなのだけど、あまり好みではないやつだった…。暗くて重いんだよー…フィクション読むならもっと明るかったり光だったりがほしいんだよー…。*飽くまで個人意見
仕事納め、ということで明日からお休み。
同じ仕事担当の同僚は明日も出勤だけどね! 私も今までは同じように休日出勤していたのだけど、今年は銀行の休みとか曜日とかの兼ね合いから、年明けに一日早く出る方がいいかなー、ということで明日休んで年明けに出るよ! でもまあ仕事量それほどじゃなさそうだから半日もいないと思うけどね!
『死の実況放送をお茶の間へ』
まだテレビが出始めの頃? 雑誌の取材でコメディー番組の撮影に立ち会った主人公が目の当たりにした殺人事件の話。
この主人公の、四年前から引きずってる恋愛事情が鬱陶しかった…(爆)。好きなら好きでいいから、変に理屈こねくり回さないでくれないかなあ…そんなもの地の文で読んでもさあ…。
そこそこ古い話ということもあって、今読むとかなりシンプル。そしてこの題名なら、冒頭に死体を置いてから時間を巻き戻す、とかになるかな今の書き方だと(苦笑)。
『丁先生、漢方って、おもしろいです。』
題名通り。ようやくできるほどにはわかっていないけれど、色々と、そうなんだ!というものがあった一冊。
鵜呑みは危険なのかもしれないけど、西洋医学と伝統医学のそれぞれの立ち位置の話も面白かった。漢方は体質改善、というのは聞いていたので、やっぱりそうかーとかも。
とにかく、面白いしわかりやすかった。借り物だから、文庫の方でも手元に置いとこうかなあ。
『意味がわかるとゾクゾクする超短編小説 54字の物語』
第二弾を先に読んだけど、こちらの方が面白く感じた。…だけどやっぱり、解説は蛇足かなあ(苦笑)。
『大江戸科学捜査 八丁堀のおゆう ドローン江戸を翔ぶ』…シリーズ五冊目。
屋根を跳ぶ盗人、ということでどうしても鼠小僧を思い出す(笑)。
そんな盗人対応から始まり、まさかの宇田川さんのお江戸出張。表紙まで出演しちゃったよ。ドローンまで持ち込んでまあ…もっと小型で性能良いのはなかったの?(笑)
恋愛フラグは立っているけど、どちらに倒れるのかな、という楽しみも発生?
『静おばあちゃんと要介護探偵』
まさかこの二人が知り合いとかいう話があるとは(苦笑)。
うーんしかし、玄太郎さんの主張、極端でちょっと苦手。
老人の万引きは、窃盗症、と名前のついている依存症(つまり盗むかどうかを決めてるとか意思だけでやめられるというものではない)もあるってとこにも触れてほしかった…悪気なく道を踏み外してる、という程度の認識止まりだよねこの中では…。
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