虚言帳

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日記連載履歴
2005.12

2005 年 12 月 1 日 ばたばたと

 昨日のここの日付が一月になっていた、と突っ込みをもらい、件名が「あと二ヶ月」になっていたところも突っ込みほしかったなああと一月だよ、と自己突っ込みをして落ち込みました。
 だから単純ミス多すぎるって、私。

 そんなこんなで十二月です。映画の日でしたね、今日。
たらふく(?)小説読んでましたが。訳やってない・・・(明日の予習というか卒論資料)。
 そう言えば、朝物凄く寝過ごして、久々に十時を過ぎてから起きるなんて事態に。朝早くに起きて活動した方が、一日が長くて有意義な気がするのに・・・。

 夢の話。
 夢が色つきだった、という言葉を聞いたのは、比較的最近のことだったと思います。大学入ってから? それを聞いて、夢って普通に色ついてるよね、と思った覚えがあります。
 以前は、夢に色はないという学説が一般的だったと知って、それにも吃驚。色があると思い込んでいたけど違ったのか、と悩んだものでした(自分の認識に自信なんぞありません)。まあ違ったのだろうけど。
 未だどちらか判らないけれど、まあ、支障はないですけど。ちょっと気にはなりますよね。
 夢は、きっちり覚えていて記録が取れたら、結構面白いと思うのだけどなー。

 今日から、メールマガジンの「台風の目」、配信開始です。三日まで。
 起伏はほとんどない話なのだけど、中心人物一名を微妙に掘り下げているということで。・・・多分。
 次の長い話は、まだ一文字たりとも書けていないのだけど、今年度中、四月までには書きたいと思っているので、四月くらいには配信が始められるのではないかと思います。
 うーん・・・この話、まさかここまで付き合いが長くなるとは思ってなかったなあ。本編を書いてそれで終わりのつもりだったのに。

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「ごめん。剣美学園を中心にした、売春組織を調べにきたんだ。だから、もう、学生ごっこはやめる」
 絶句して、玲奈は、思い出したように瞬きをした。
「潜入捜査? たっちー、見かけによらず警察官?」
「探偵事務所の平所員。でも、警察も動いてるよ。君たちの行動は穴だらけだったから、目立ってたみたいだしね」
 ふっと、玲奈が笑みを浮かべる。無邪気さは、削ぎ落ちていた。
 顔は高等部の校舎の方向に向けられるが、もっと遠くを見ている。錆ついた手すりに、指を絡めた。
「知ってたんだ?」
「・・・認めるんだね」
「そもそも、そんなに隠してなかったしね。あんまりにもばれなくって、たちの悪い客とかも混ぜてみたんだけど、結構かかったなあ」
「混ぜてみた?」
「ねえたっちー。生物のとき、ボクが気付いてたって気付いてたでしょ? どうして声をかけなかったのかって思わなかった?」
 視線を転じ、奏を見つめる。どこか酷薄めいた笑みが、口元にある。
 涼やかな風を受けながら汗を感じる奏は、言葉もなく、ただ、少女を見つめ返した。見ると石になるメデゥーサを目撃したように、あるいは鏡に囲まれたガマガエルのように、そこに立ち尽くす。
「御劔と一緒にいたからだよ」
 にっこりと、微笑む。
 虚ろなそれに、恐怖を覚えた。
「大嫌いだから」
 大好きと言うように、言い放つ。奏は、眩暈に似た感覚に襲われ、思わず目の前の手すりを掴んだ。
「知ってる? あの女、不倫してるんだよ。相手は、知ってるかな、宮島正敏って代議士。あんな冴えないオヤジのどこがいいのか、全然わかんないんだけどねえ」

2005 年 12 月 2 日 我が家のポルターガイスト(違)

 数日前から、玄関の明かりが点滅してます。忘れてて目撃すると、ホラー風味。
 ・・・なんてことを父に言ったら、「そうか?」とあっさり否定されましたが。

 ゼミで、卒論の第一稿、返ってきました。
 直すところがありすぎて、明日から一週間、下手したら毎日学校に通わねばです。それ以上は定期ないからなあ・・・。ああ、もっと、書物の成立年を調べる方法が身近にあったら!(学校は遠い)
 とりあえず、明日バイトなくて良かった(いやもう辞めたわけですが)。もしあったら、微妙で行かなかったかもだものなあ。

 ところで、まだ在庫があるっぽかったので、「踊る大捜査線」のコンプリートボックスを注文しました。本当にあるのかいな。
 で。
 いよいよ本格的にお金がないです。これの支払い終わったら、最後の給料分を足しても、五万もないと思うな・・・。それで五ヶ月ほど(働き始めて一月は給料ないし)、過ごせるのでしょうか。いやまあ、過ごせるといえば過ごせるのだけど。
 そう言えば、奨学金の返済をどうすればいいのかいまいち判っていないのだけど。三月くらいになったら、書類来るかなあ・・・来てくれないと、四年前の書類なんてどこにあるか・・・(爆)。
 短期のバイトかー。だけど、年明けてからじゃないときついしなあ。あるのか、それから?

 今日耳に挟んだ、大学の謝恩会の話。
 USJでとかってことを聞いて、かなり微妙。多分行かないだろうな、それだと。というか・・・そこそこの年齢の先生も多いと思うのだけど・・・遊園地でいいのか? それとも、謝恩会が「感謝」って認識が間違ってる??
 幹事が、立候補で驚きました。あれ、そんなものなの? 係とかがあるわけじゃないのか。
 まあ頑張ってくれー、と思いつつ、放置する気でいるのですが(酷)。

 遅くなりましたが、冊子アンケート再開。
 未だ細かいことは未定ですが、申し込みは年が明けてからか卒論が終わってから(あやふや)、発送は二月か三月、ということになりそうです。
 書き下ろし分は、一部を除いては、またここに掲載するかもしれないししないかもしれない、という状況です。とりあえず、三人が今の状態になったときの話は、載せるつもりはありません。
 他はまあ、気が向いたら(え)。
 そろそろ、実際にどのくらいのページ数になるのかとか試算に入りたいのだけどなあ。まだ正義の一篇が書けていないのと、その前に卒論と日記連載、ということで。
 しかし、製作始める前にレーザーの方のプリンターのインクを買わないと・・・て、金ないやん・・・(没)。前借りなりなんなり、どうにかしよう・・・。

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「・・・知ってるよ」
「ああ、それでも仲良くしてたんだ。別に珍しいことでもないけど、なんとなく意外だなあ」
「いや・・・。そのことは、知らなかった」
「うん? じゃあ、何を?」
「宮島正敏という、代議士を。直接会ったことは、ないけど」
 へえ、と、首を傾げる。そうして、口の端を歪めて笑った。
「会わなくて良かったね。たっちーかわいいから、口説かれてたかもよ」
 自分の父親を語るとは思えない口調で、切り捨てる。
 血が繋がっていれば仲がいいという幻想を、奏は持っていない。奏自身は、血縁のない義兄を含めても「家族」だが、そうでない家族が多々あることも、知っている。
 それでも、玲奈の様子は、酷く間違っているように思えた。例えるなら、アンデルセン童話の「すっぱい葡萄」のように。必死に自分に言い聞かせて、それを、真実と思い込むような、そんな痛々しさ。
「そのことを知って、自棄になって、こんなことをしたの?」
「自棄? ああ、うん、そうかもしれないなあ。なくなればいいと思ったんだ。ボクがこんなことに関わったと判れば、あの人の政治生命は危ぶまれるだろうし、この学校だって無事じゃすまないだろうし」
「宮島さん」
「これって、あれだよね。二時間ドラマの定番、そして犯人は語る。あれって、なんでべらべら喋るのか不思議だったんだけど、つまり気晴らしなんだね。その後がどうでもいいなら、少しでも喋って心残りを減らしたいっていうか」
 そう言って笑って、玲奈は、手すりに体重をかけた。錆びた鉄は悲鳴を上げ、折れた。
「っ!」
 

2005 年 12 月 3 日 ぽかぽか陽気にまどろみたい

 眠いなー、一体どうしてこんなに眠いんだー、と思っていたら、昨日は一時半くらいまで起きていて、七時半くらいに起きたからでした。今日は、電車の中でもあまり眠ってないし。
 まあそんなこと、一時間半しか眠っていない友人に比べたら、大いに眠れているわけですが。・・・基準が間違ってるな、きっと。

 学校に通い詰めかとおののいた(?)卒論ですが、対象書物を絞っていたこともあって、今日一日でほぼ調べられました。それでも判らなかったやつは、月曜に学校に行って、先生に訊いて来ようと思います。判るのかな。
 でもまあ、調べものがそれだけで済むとは限らず、その上、私は、今までにコピーをとった訳本の書誌事項をほぼ一切記録していないものだから、それも調べ直して書かないと・・・何やってんだ私。
 市立図書館で借りた本は、PC内に入れていた貸与記録が消えてしまっているから、更に大変。ちゃんと見つかるのか、甚だ不安です。メモ取っとけよ・・・!
 とりあえず、明日は午前中に図書館に行って、午後から、最低限の卒論の直しをしようかと思っています。やるのかどうか、不安です(え)。

 しばらく前から、友人に『ワンピース』を借りています。
 面白いな、と読んでいるのだけど、あまりにも人が助かりすぎじゃないかという辺りにはちょっと・・・。「明らかに致死量の出血でも死なない」が少年漫画の鉄則(違う?)ではあるけれど。
 主要のメンバーはそういうものと措くとしても、どうだろうなー。死人が出た方がいいというわけでは、(漫画の中とは言えど)違うのですが。人間って、驚くほどしぶとく生き延びるけど、逆に、拍子抜けするほど簡単に死ぬのだけどなあ・・・と思ったり。
 できる限り生きていて、というのは当然ともいえる願いなのだけど、それを実現させてしまうと、途端に、ただのつくりものだなあと実感してしまうところが、なんとも。
 面白いのですけどね。

 話は変わりますが、『中国ミステリー探訪』という本を読んでいます。
 中国の、推理小説めいた要素のある話を取り上げて概要を語ったりしているものなのだけど、中に、『鹿洲公案』という、実際の裁判を書いたもの(私的な記録のようです)が取り上げられています。
 昔の中国の裁判というのは、江戸の町奉行なんかを想像してもらえればいいのだけど、時代を遡るほど、個人の裁量に任されてしまうわけです。拷問で死なせてしまう、ということもあったり。
 そんな裁判譚は色々とあるのだけど、その、実録(多少の脚色もあるのかも知れないけど)。
 読んでみたいなあ、と思うのだけど、訳本が出てるわけもなく。そもそも、現在入手可能かすら、判らないわけで。・・・誰か、翻訳して日本で出版してー・・・。
 他の国の書物を紹介した本は、そういったところがもどかしいですね。ううむ。

 小咄。
 さっき、CMで黒木瞳を見た父が。
「黒木カオルやった?」
「え? 黒木瞳やけど。誰、カオルって」
「あの、あれか。西村雅彦の旦那・・・違う」(「TEAM」というドラマでそういう設定だった)
 ぐだぐだです、父。

 日記連載。
 突っ込み頂いた箇所、こっそり直しました(それを堂々宣言)。何だかよくわからないうち間違いでした。どう間違えたのやら・・・。
 ありがとうございます〜。

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 咄嗟に、右手を伸ばし、玲奈の左腕を掴む。後ろに投げつけるようにして落下を防ぎたかったが、そうするには遅かった。玲奈の体は地面を離れ、奏の腕一本で、どうにか落ちずにすんでいる。
 落下の衝撃で右肩を打ったが、左腕は、これ以上引きずられないよう、どうにか残っていた鉄柵の根元を握り、気休めに手を当てることもできない。腹這いで、手を離してしまわないようにするだけで、精一杯だ。
「何やってるの」
 呆れたような声が、風に吹き飛ばされかけながら聞こえる。
「たっちーも一緒に落ちちゃうよ」
「・・・っ、離すもんか・・・!」
 死なせないと、思う。死なせたくない。こんなところで、こんなにも簡単に、命を捨てていいはずがない。
 だが、片手で玲奈の体を丸ごとひき上げるほどの力はない。ここで玲奈が生きたいと願っても、難しいだろう。そうかといって、人もいない。庇状の屋根で、注意して見なければ人がいるとは気付かないだろうし、声が届くほどに校舎には近くない。運動場にでも人が出ていればと思うが、昼休みに遊ぼうと思う者が出てくるのは、あと十分や二十分はかかるだろう。そこで気付いたところで、誰かが駆けつけてくるまではどのくらいかかるのか。
 それまで、もつだろうか。絶対に、と思う気持ちとは裏腹に、体の方が、悲鳴を上げそうだった。
「ねえ、離してよ」
「振り払えば、いいだろ」
「それしたらたっちーも落ちちゃうかもしれない。たっちーは、結構好きだから、巻き込みたいと思わないし」
「そう、思うなら、先に、一言相談して、ほしかった、よ」
「自殺の相談するなら、本当は死にたくないんだよ、きっと」

2005 年 12 月 4 日 雨降る寒気

 雨が降っていそうだったので、図書館行き断念。やる気ないな!

 いやまあ、寝過ごしたからというのもあるのですが。また十時代でした。
 昨日、眠るのが遅かったから。というか、好きで遅くまで起きてたわけじゃない。その前も遅めだったから、早く寝たかったのに・・・Jリーグの優勝騒動で特別番組が組まれて、その余波。
 深夜だからといって、特番の放送時間は既に決まってるだろうのに、それが終わるまで何分延長か出さないなんて事は止めてください・・・本気で。勘弁して。
 「BLACK CAT」を観たいから、そして、テープにとり溜めているから、開始時刻が判らなければ予約ができないー。Gコード予約できないし。冗談じゃない。
 Jリーグの優勝に関しては、きれいさっぱり興味がないので、良かったね?というくらいしか思えないのだけど、どうしてくれようテレビ局・・・!(どうもしない)

 今日は、資料の年表一覧を作って疲れたので、本文の直しはほとんどしませんでした(やる気ないのか)。
 明日は学校に行って、参考にした本の書誌事項掲載部分を、できるならデジカメで撮って来ます。手書きで写すと、分量が多いから、腕がちょっと心配(使いすぎて痛くなる)。それに、後からPCに打ち直すから二度手間だし。PCを持って行くことも考えたけど、電車に一時間以上も乗るのに? 自転車に乗せるのに? と思うと、躊躇しますねやはり。移動しないノートパソコン。据付の携帯電話くらい意味がないなあ。
 まあ、デジカメで撮って字が判読できないようなら、大人しく手書きです。とりあえず、後でやってみよう。

 学校帰りに、バイトの申し込みに行ってこようと目論見中。採用されるといいのだけど。
 駅前のデパートで物産展をやるらしく、その短期バイト。
 忙しそう(凄く混雑する)だし売り子をやったことがない(裏方か飲食店のみ)から、どうかとは思うのだけど、まあ就職先も、とりあえずは販売だから経験しておいて損はないし。卒論で手いっぱいだけど、本格的にお金ないし。
 どうなのかなー。電話連絡なしで、いきなり履歴書を持って行くというところもどきどきです。
 決まるといいなあ。決まったら、楽しいといいなあ。

 昨日、PCを閉じてから特番の延長が判明するまで、不死者とそれを殺す剣を持つ少女の話を書いていました。途中で結構長く放置してた。
 どうしても、『フェンネル大陸偽王伝』というシリーズものの小説とだぶってしまうのだけど、なんとか書き終わらせたいところです。ただこれ、とりあえずの終わりは見えているのだけど、その先が続けられるため、「台風の目」のように長く付き合うことにもなるのかもなあ、と思ったり。
 それにしても、登場人物が類型になるのは何とかならないかなあ。むう。

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 それじゃあ君は、本当に死にたいのか。あんなにも、楽しそうにしていたのに。
 そう言いたいのに、その通りだと頷かれるのが恐くて、声を出せない。肯定されたら、手を離してしまいそうで、それが恐かった。
 汗と疲れで、手が滑りそうだった。
「はい、ヒーロー登場ー」
 思わず目を疑ったが、ふざけたことを言った友人は、真面目な顔つきで奏の隣にしゃがみこんだ。やはり方腕で残った鉄柵を掴み、片膝をついて手を伸ばす。
「遅いよ、ヒーロー」
「これでも急いだんだぜ、ヒーロー」
 口調だけは軽い。
 そんな馬鹿げた言い合いをしている間にも、手を放してしまいそうだ。玲奈は、気付いていないのか、手を伸ばそうとはしない。
「おい、宮島。聞こえてんだろ、手を伸ばせ」
「・・・なんで、そんなに邪魔するの。死なせてよ。これで、仕上げは終わりなんだから。死なせてよ!」
「お前には、巻き込んだ奴らの結末を見届ける義務があるんだよ」
 わざわざ、余計に手を遠のかせそうなことを言うこともないのにと思うが、なんとなく口を挟まずにおく。
「大体な、言いたいことがあるなら直接言え。ずっと、続けて。いっちゃなんだがこんなもの、一時騒がれて、あとは他のニュースに紛れて忘れられるんだぞ。それならしつこく、訴えていくくらいやって見せろ」
「それはそうだけど」
 半ば呆れて呟く。それはそうなのだが、説得の言葉としてはどうだろう。
 高柳の出現で、何故か傍観者側へと寄ってしまった奏は、必死になって腕に力を込めながら、どこか呑気に言葉を聞いた。
 しばらくして、奏の腕に重みが加わり、精一杯伸ばされた右手が、どうにか高柳の手を握りしめた。
「頼りになるだろ、ヒーロー」
「ああ。助かったよ、ヒーロー」
「引き上げるぞ」
「ああ」
 腹這いで力の入れにくい奏は、高柳の手が加わったことでどうにか体を起こし、タイミングを合わせて、玲奈を引っ張り上げた。

2005 年 12 月 5 日 北風ぴーぷー吹いてきて

 寒かったですね!
 電車を待っている時が一番寒かった・・・!(動かないから)

 今日も卒論のことで学校に行ったはずが、意外にも調べものは少なくて、午後からDVD観てました(おい)。
 あと最低二枚、観たいものがあるのですよ。どれも幕末・・・というか新撰組が絡む。学校の図書館に、舞台関係のDVDが数枚あることに驚きました。レンタルショップにはほとんどないのだもの。観たい。

 その帰りに、友人の友人に会いました。お互い顔は知っているけれど、名前は知ってるんだかどうなんだかな関係(笑)。
 で、電車の中で色々と話していたのだけど、同じ高校だったから、主に高校の話。
 上記の関係だから、その共通の友人以外接点はないのだけど、先生の話などをしていると、確かに同じ時間をあそこで過ごしていたのだなあと、感慨深いです。
 もし全く面識のなかった人とでも、出身校が同じなら先生や学校自体の話題で盛り上がれる、というのは、何か不思議な感じがします。それだけ独特の時間というか、空間というか。小説やなんかのジャンルで学園ものがなくならないのも、納得がいきます。

 その後、駅前の百貨店で面接を受けてきました。短期のバイト。
 もし採用が決定した場合、研修を受けねばならないようなのだけど、一時間だけということで、少し安心。似たようなところの中の喫茶店でバイトをしている友人は、色々と覚えて、試験のようなものも受けていたようなので。まあ、ごく短期のものだからなのだろうけど。
 日曜まで結果待ちです。
 たまたま一緒に面接を受けることになった人がいて、五十代くらいの女性。話しやすい人で、待っている間に少し話したり。偶然にも、高校の何代か前の先輩でした。・・・何か高校に縁があるなあ、今日。

 さて、猫屋の冊子アンケートを中断していた理由ですが。あ、少し長い(?)から、興味なければ無視してください〜。
 (必要ないけど反転してみる)
 少し前に、新風舎という出版社の「出版大賞」というものに、猫屋を出していたのです。でまあ、落選したのですが、共同出版をしませんか、という話が来たのですよ。
 共同出版というのは、出版費用は出版持ちで、宣伝やら本屋への持ち込みは出版が行う、というものです。自費出版よりは売りやすいけど費用はほぼ同じ、という感じですね。
 とりあえず話だけ聞いて、費用の負担がローンを組まないと無理だなあ、ローン組んでどうしても仕事を辞めたい事態に陥ったら厭だなあ、ということで断りました。手元にあったら、やってたかも知れないとは思うのですが。
 なんらかの賞を取れなかった時点で、初版(見積もりをしてもらったものは最小単位の五百部で、うち一割はこちらに回される。以後増版がかかれば、印税が入るという仕組み)は捌けるかどうかだろうなあ、費用は捨て切りで五百冊作るか、という問題になっていました(私の中で。出版社の人がそんなことを言うはずがない)。
 もう少し、貯蓄があればね〜。
 そうやって、密かに暗躍(違)していたりするわけですよ。

 さて、冊子を作る前に、正義の話をもう一本書かないとなあ。微妙に思い浮かばない・・・。

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「いっったーっ」
 折れた鉄柵で足にかすり傷を負ったらしく、玲奈は、顔をしかめてしゃがみ込んだ。力を使い果たした奏が、その横にへたり込む。高柳は軽く肩をすくめ、出入り口の扉に凭れ掛かった。
「もう、信じられない。たっちーってば、どんな腕力してるんだよ。絶対女子高生の腕力じゃ、って、高校生じゃないのかな、何歳か知らないけど、女の人の力じゃないよ」
「・・・ええと。ごめん」
 半ば呆れ気味に言いながら、玲奈は左の袖を捲り上げた。奏の掴んでいたところが、はっきりと手形と判る状態で痕が残っている。
「たっちーは、いい人だねえ」
「・・・そんなことはないよ」
「否定しないでくれると嬉しいなあ。好きだって思ったのは間違ってないって、思えるんだから。さて、行かなくちゃ」
「どこへ?」
「警察」
 微笑を浮かべて、立ち上がる。
 奏は、咄嗟に止めようとしてしまった自分に驚いた。玲奈のせいで、多くの少女が傷付いたのだ。例えそれが、玲奈がいなくても誰か他の者が代わりになったかも知れなくても、実際に動いたのは彼女だ。だからそれだけの責は、負うべきなのだ。
 玲奈は、高柳の退いた扉のドアノブに手をかけ、思い出したように振り返った。
「たっちーの潜入捜査、警察に話したらどうなるだろうね?」
「え。・・・困る」
「あははははは。嘘ウソ、言わないでおいてあげるよ。――ありがとう」
 立ち去る、足音が聞こえ、小さくなっていく。
 仰向けに寝転んだ奏は、小さく息をはいた。
「ついて行かなくていいのか?」
「どうして?」
「他のところで死ぬかも知れないだろう」
「・・・どっちが良かったんだろう」
「あそこで死んだら卑怯だろ。あの子には、義務がある。ついでに、堕胎された子供に比べたら、ずっと希望がある」
 きっぱりと断言する友人の顔を見ることなく、奏は、目を閉じて、瞼に腕を乗せた。義兄に連絡をしないとと、思うが動けない。
 今は確かに、あまりに未熟で、戦力外とみなされても仕方がなかった。
「そういえば、ヒーロー。どうしてここに?」
「今更だな。お前の携帯電話から電話がかかってきたんだよ」
「え?」
「お前が事務所に置き忘れてた電話から、相良さんが掛けてきて、宮島玲奈と一緒にいるはずだから校内を捜してくれないかって頼まれたんだよ。そこから、宮島のクラスに行って捜索開始だ。証人たどるのに苦労したんだぜ、感謝しろ」
「ああ。ありがとう、ヒーロー」
 やはり寝転がって顔に腕を乗せたまま、呟くようにして、奏は言った。英雄なんてものは、誇大妄想か政略か自己満足だ、と言い切ったことのある高柳の、皮肉だろうかと、思いながら。
 吹きこむ風は、初夏らしく熱を帯びていた。

「それじゃあこれ、お返しします」
 行の部屋の鍵を手渡し、ようやく、肩の荷が下りる。制服も返し、山根木に買ってきてもらった女性ものの私服は、フリーサイズを幸いに、行から夏雪にあげてもらった。
 マスコミは連日騒がしかったが、首謀者があらかた捕まっているということもあり、各地で議論を呼び起こしつつも、犯人を捜索中の殺人事件や都議の愛人問題に流れていっている。全てが終わったわけではないが、御劔理事長からは報酬の全額を振り込まれ、宮島代議士からは事前にもらっていた前金の他には必要経費をもぎ取り、相良探偵事務所では一区切りがついた。
「ああ。持っていてくれても構わないけど。太刀葉君なら、ストーカーのような真似をすることはないでしょうし」
「そういう問題じゃないです」
 ひきつり気味の笑顔で言い切って、鍵を押し付けるようにして返す。
 そろそろ、疲れたと言いわけをして、手を抜いていた日常生活を元に戻さなくてはならない。そういえば、和弥のメールも、返信していない。怒っているかな、と友人の顔を思い浮かべると、なんとなく気持ちが和んだ。
 探偵めいた探偵仕事には縁がなかったはずなのに、今回はとんだ活躍だったなと、心のうちで苦笑いを浮かべた。全て、物語の中なら、誰も傷付かずに済んだのに。
 今回の件で、というよりも、奏が勝手に宮島を連れ出した一件で、所内での奏の立ち位置は、わずかながら変わった。「隠し事をすると暴走するからな」と冷やかされながら、ようやく一員と認められた間がある。
 そのことで、和希から聞いた話を、義兄に話そうかと思い始めた。夏雪に知らせるのは事実確認をしてからにしたいが、奏一人で動けば、義兄の言うように暴走しかねない。二人いれば、どちらかは多少なりと冷静になれるかも知れないと、そう、思う。
 だが、きっかけが掴めずにいた。
「おーい。何ぼーっとしてんだ」
「・・・タカ。素行調査を密かにたのむ年頃の娘なんて、お前にいたか?」
「ですって。所長、どう思います、この反応」
 突然に現れた高柳に度肝を抜かれていると、その隣には、二足歩行の熊、義兄がいた。にやにやと笑っていたが、無理に厳しいかおをつくり、奏に向ける。
「奏、仲良くやってくれよ。新しいバイト君だ」
「――はい?」
「山根木がリリィの二号店を任されるってんで、しばらくそっちにかかりきりになるんだ。丁度、高柳君がクビになったっていうから、雇ってみた」
「雇われてみた」
 悪魔が二人いる。どうしよう、これは、自乗の勢いで悪がはびこってしまうのではないだろうか。事務所が悪の根城になる。
 馬鹿げた妄想を思い浮かべて額を押さえ、奏は、素知らぬ顔で席についている行を見遣った。
「行さん」
「何?」
「・・・知ってたんですか」
 いたずらっぽく微笑まれ、脱力する。ここにも、小悪魔が一匹。
「大体、クビって何しでかしたんだよ」
「ここの存在なんて知らなかったから、独自に調べてたら、校長にそれがばれて八つ当たり」
 現在進行形で、剣美学園は大混乱に陥っているのだから、その気持ちもわからないではない。わからないではないが、理不尽だ。しかし、同情する気になれないのは何故だろう。
 そして、自身が逆恨みと判りながら、タイミングの悪い山根木とその雇い主を、ほのかに怨む奏だった。
「好きにやれって言ったのはお前だぞ」
 とどめの一言を告げられ、ぐったりと、机に頭を置く。義兄に姉のひき逃げの犯人の話をするのは、やはり考え直そうか、と虚ろに思いもした。
 高柳が有能とは知っており、頼りになるとも判っている。それでも、やはり、腑に落ちないところはあり。
「・・・転職考えようかな、俺」

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 とりあえず終了です、日記連載。ログは今月一杯はここに置いておきますが、来月以降は、見直しが終わるまで未掲載でいきます。
 そこでお願いです。卒論が終了次第、あるいは並行して、見直しを進めたいと思っています。感想や突っ込みを頂けると、とても助かります。メールやBBSや、一言メッセージのフォームでもいいので、お願いします。現時点で、とりあえず、奏が玲奈に手を伸ばしたときに、肩を打つのは無理だろう、打つなら胸あたりだ、という自己突っ込みが・・・。そんなものが、山とありそうです。
 どうか、ご協力お願いします。

 以下、ぼやきやら何やらありますので、反転で。

 やっと終わりましたー。一番初めは、いつに書いたのだったか・・・。そのとき、続きを書くつもりなんてほとんどなかったのですけどねー。
 あまりにもあまりなおちがついてしまったのは、少々申し訳ない気もしますが。

 さて通常は、全て書き上げてから、見直して、ようやく掲載なり配信なりという手順を踏みます。が、今回は明らかに表現がおかしかったり前部分に書いたものとの矛盾になっていなければ、今は訂正しない、全て書き上げてから、という制約(二、三破りましたが)を設けたため、話を持っていこうとした先が続けられなくなったり。
 遡って書き直せないってきついですね! ちゃんと筋を立てて書くとましかもしれないけれど、書きながら考える私には、とてもきつかったです。
 そして、矛盾や未回収の伏線もどきが多そうで、今から恐いです。直しがいがありそうだなあ!(自棄)

 ここからは余談ですが(全てがと言われるとなんとも言いようがない)、没ネタやら初期設定との食い違いを。失望したくない方は、ユーターンをお願いします(え)。

 まず、最初に浮かんでいた登場人物は、主人公の奏とその家族(義兄、夏雪)と行、高柳、弓歌、山根木。
 ・・・山根木がいたことに、半分くらい書き進んでから設定メモを見て気付いて、驚きました。どこに出せばいいの・・・! と、抹消する気でいました。しかも当初は、正社員。えええ。そうして、「趣味で変装の名人だったり物真似が上手かったりする謎な人」。・・・え。
 和弥はいなかったですね。ちょっと意外(自分のことなのに)。
 まあ、玲奈も京香もいないあたりが、いかにも書きながら考えたなあ、という感じで。

 そういえば、殺人事件を出すかどうかで悩んだ覚えが。殺人か自殺。
 でも、警察が絡んでくると、途端に嘘っぽくなる(私の知識量と技量では)ので、やめたのでした。多分。そのはず。←うろ覚え
 今も十分嘘っぽいですが(汗)。

 首謀者(学内の手引き人?)も、京香にしようか弓歌にしようか、学園の先生も絡ませるか、とか考えたり。
 ふふふ、書く側が決めていないのだから、伏線張るも何もないです(爆)。
 あ。高柳犯人説は考えてなかったな。奏の信頼っぷりは、そんなところからも出ているようです。奏は、そういった意味で探偵にはなれませんねー。あれは、すべてを知っているか、そうでなければ疑う人種ですから(独断)。
 それにしても義兄(名前あるのに出てこなかったなあ)、色々知りすぎですね。事前に。

 ところで、実際に女子高に(同姓として)男の人が放り込まれたら、失望するのじゃないかと思います(汗)。
 女子高に通っていた友人の話や、私の女子クラス(女子の人数が多くて学年で二クラスあった)での体験を思うと、そんなことを思います。まあ、男の人がどんな風に捉えているのか知りませんが。

 少しだけ未来の設定なのだけど、物凄く判りにくいですね(汗)。そして、その必要もないような。・・・どうだろう。

 まあ、楽しかったです。今まで書いたのと少しだけ毛色が違ったこともあるし。
 読んで、楽しんでいただければ幸いです。

 ただ、こういった題材は、見たくない人もいるだろうとは、思うのだけど。それでも書いたのは、酷いのかもしれないなとも、思います。
 それは、全てに言えることですが。

2005 年 12 月 6 日 改めて

 見直してみて。昨日の日記、
 いやまあ、日記っていうかなにっていうかが八割方(適当)占めてますが。
 それなのにあれですが、昨日の暴露(日記連載下の反転部分)で、今日判明したことがあるので、覚え書き。またもや反転です。
 あ。感想とかここ判りにくいよな突っ込みとか、頂けると本気で助かります。見直しても、いまいちよくわからないことが多くて、結局言葉足らずになってしまったりするので。

 「売春防止法」というものがあるそうです(別窓で、全文掲載されているところへ飛びます)。
 で、売春の周旋をすると、2年以下の懲役又は5万円以下の罰金。最高のものでも、その場所を提供することを仕事としている者に対しての、7年以下の懲役及び30万円以下の罰金。
 まだ詳しく読んでいないし、一体どんなものがどれに相応して、最終的な判決が出るのか判らないでいるのですが、法的な罪は、軽いですね。
 その辺りを、触れた方がいいのだろうなあ。・・・できるのか?(汗)
 紀沙たちは、罪に問われないかもしれない(読み込みがまだなのでよくわかっていません)けど、・・・噂は流れるのでしょうね。


 今日は、うっかり寝過ごした後(汗)に、図書館で本を返して借りて、父の分の映画雑誌を購入して、(元)バイト先にお菓子の詰め合わせを持って、給料と餞別をもらいに行ってきました。
 しっかりと意識していたはずの制服を持って行き忘れて、それならついでに夜の人(昼と夜で働いている人が違う)にも会って来ようと、夕飯を食べてから行ってきました。近いといいね。
 しかし制服、一着、もらった時点で前の人が着ていたこともあって、油染みやカビで凄いことになってるのですが・・・色も確実に褪せてるし。多分あれは、廃棄処分じゃないかと思います。
 月曜にやると聞いていた忘年会、やらなかったらしく、新年会に呼ばれるんちゃう?という話でした。どうなるんだ?

 さて卒論。
 ・・・何か不安になってきたなあ。根本的なところでの書き直しが多くて、たった二ページ分を直すのに、一時間くらいかかってました。更に、唐代の未訳文を訳してまとめて論の展開(提出分には間に合わなかった)・・・。な、なんとかしないと。
 がんばります。
 終わったら、ブログの方にでも経過を書こうかな(終わった後のことは今はいいから)。

 そうして、忘れないうちに追記(忘れても支障ないのですが)。
 日記連載を終える少し前くらい、つまり今月あたりから、書きたいなあ、と思っている話があります(またか)。探偵事務所の三人組。
 一人が、消去法で所長に見えるけど実は事務員で整理要因(資料・人材・人間関係)の女性(男性でもいいけど)。
 一人が、科学知識(飽くまで知識)をぎっしりと詰め込んだ、理詰めの男性。というか青年。
 一人が、霊能力を持っていて対処法も知っている女性。学生に見られるけど社会人。
 その三人で実務がこなされる事務所の話です。対応は、まずは一番上(今書いた中で)の人が話を聞いて、受けるかどうかを判断。更に、自分が行くか、下の二人が行くか、外部に委託(半ば斡旋)するかを決定。
 下の二人は、二人一組。原則というか鉄則というか、例外なしのそれです。破ったらクビ、と宣告されていたり。
 で、呪いや因縁話の絡む殺人事件に紛れ込んで、一番下はひたすら霊の関与を探り、真ん中はひたすら犯人を捜す。そうして紆余曲折を経て、幽霊(?)の証言も受けたりして、事件解決(え)。
 この二人、犬猿の仲に見えるけど、仲が悪いわけではなく、そうして、お互いの仕事には絶大の信頼をおいています。真ん中は、一番下に霊能力がある、霊を見ている、ということを当然と受け止めているし、一番下は、真ん中の科学至上主義(?)も認めている、と。
 そんな推理もの。書けませんけどね(笑顔)。

2005 年 12 月 7 日 実は家の中に入るときが一番寒く感じるかもしれない

 じっとしてるから。こたつがあれば別なのだけど、今年は出さないのか、ホットカーペットをつけて布団被ってます。原理は似たようなもの。
 いやしかし寒いです。
 普通に考えるなら、外の方が寒くて当たり前でどうこう言うものではないのですが、気分的にね。また、我が家は風通しいいから余計に(爆)。
 でも暖房は、灯油が切れたら入れに行くのが面倒です。

 今日学校で、訳文はあるけど原文のないやつの原文(卒論への引用は全て原文なので)を捜していたら、肝心要のやつが見つかりませんでした。他はあるのに。・・・喧嘩売られてる?(誰に)
 仕方ないから、明日も検索です。でも明日は、古本屋にも行くのです。遊ぶ閑ないのにね、私! できたらDVD観ようとかも思ってるしね! やる気ないな!(イクスクラメーションマークで誤魔化してみる)

 ところで講義中に、例によって落書きしてました。
 不死者を殺す剣を使う(発動させる)のに、文言を唱えなければならないのですが、それが長くて、削ろうかとやや思案中。だけど、意味のわからなさが少しだけ気に入っているのだよなあ(何それ)。
 そうして、繰り返し(前にも書いた気がするから)ですが、「不死」って好きですね、私。掌編は違うのだけど、長いやつや連作(?)は(冒頭だけ置いている物は除いて)、四種七作中、五作が絡んできますね。「台風の目」は、違うけど掠めてるから、ほぼ六作。うわ。
 しかもほとんどが、「長く生きることは辛い」という意味合いのものがみられるから、中国仙人寄りじゃなくて、欧州吸血鬼寄りの考え方なのだなあと、今更気付いて吃驚です。好きなのは前者の方なのだけどなー。(偏見と独断による定義は、前者がのほほんと不老不死を楽しんでいて、後者が悲嘆に明け暮れて不老不死を呪っている。まあその違いは、動力源を何から得ているか、に違いがあるのだろうとも思うのですが。霧やら霞やら果実やらと、血肉では。宗教の違いが一番大きいでしょうけれども)
 どうして不老不死なのかなあ。しかも、それを厭いながら有効活用している、という立場ですね、大体の奴が。まあ、壊れられたら話が終わってしまう、というだけのことでもありますが(爆)。でも私には繊細な奴はかけないと思う、

2005 年 12 月 8 日 馬鹿だろう実は

 今日、おそらく行き収めだなあと、学校に行く途中の駅で下車して、十五分ほど歩いて古本屋に行ってきました。あそこ、二ヶ月や三ヶ月に一回行くかどうか、という頻度で行っていたからか、毎回収穫があって嬉しかったのだけどなー。
 しかしそれで、つい立ち読みもして、気付けば二時間や三時間が経過。学校行って、DVD観るつもりだったのだけどなー、時間微妙になるなー(できればJRで座りたいので人の少ない早い目に帰りたい)、と思ったのだけど、まあそれは結局観ました。いいなあ、舞台(舞台劇のDVD)。
 あと少なくとも、「TRUTH」「壬生義士伝」「ロード・トゥ・パーディッション」が観たいのだけど・・・観られるかなあ。定期は明日で切れるー。

 ところで、昨日探していた原文は、訳本から、巻数と何話目かが判ったから、それで見たらあっさり見つかりました。うう・・・見直したあの苦労は一体。頭が回らないとこれだから。
 とりあえずこれで、資料探しは打ち切り予定。まだ、あると知っているものが全て揃ったわけではないけど、手元にあるだけでそこそこの分量だから・・・。あとは、訳を頑張ります。ああでもこれも、間に合わなかったら、素読だけして使いそうになかったら放置しないと無理かな・・・。

 帰りに、先日面接を受けた百貨店から電話がかかってきまして。
 物産展のバイトは無理なのだけど、次の日曜日から二十八日までのバイトはどうですか、ということで。受けてしまいました。そ、卒論は・・・!
 大変です。当てにしていた週五日間の丸一日の空きがなくなるということです。つまり、全て、バイトの後の夜にするしかないということに(朝から八時間勤務が学校のある日以外ほぼ連日)。そして学校があれば、それも必然的にほぼ夜のみということで。
 ・・・あと約二週間の夜に何時間かだけで、あれは直せるのでしょうかー。訳ができて尚且つそれで論の展開がー。
 自分で、自分の首を絞めている気がしてなりません。
 図書館から借りている本も、読む閑あるのかなこれ・・・。バイトの休み時間、昼食分を抜いても一時間弱は閑がありそうだから、そこでせっせと読むかな。短い・・・。
 まあ一番の問題は、そんなことを言いつつ、今日一日何もしていない現状ですが。
 唯一、丸一日空く今週の土曜の、午前中は図書館に行くから、午後になんとか半分以上は進めたいと思っているのだけど、果たしてどうでしょう。

 そう言えば、届いた「踊る大捜査線」のDVDコンプリートボックス。
 届いたはいいけど、開けたら観たくなる、ブックレット五十ページって読むし、と、包んであるビニールの封すら切ってません(風通し悪くて本当はよくない)。
 が、しかし。
 姉と父に狙われているのですがー・・・。正月まで待ってくれよ、正月番組はあまり見ないだろうから、そのときにでも流すよ、と思うのですが。
 そうして姉は、ビデオテープを持ち出したまま紛失したり、持って行った先(多分友人か当事の恋人宅)に置いたまま、連絡をとらなくなったと、紛失した前科が。だから持ち出し禁止、と言ったのだけど、目を逸らされました(爆)。
 さすがに、あれは無くしたくないです。

2005 年 12 月 9 日 元ネタを探ると

 今日、同じゼミの子と話していて、一つ気付いた事が。
 私が観たDVDの話から、新撰組の話に流れてですねー。映像化作品や、司馬遼太郎の『燃えよ剣』や『新撰組血風録』の話になって。
 「前髪の惣次郎」という話(だったと思うけど違ったかも。映画「御法度」の元になったものです)が、『新撰組血風録』に収録されています。
 で、その最後の場面が、男二人(二人とも新撰組隊士)が切り合っていて、それを、風車を持った(?)沖田総司が笑いながら(?)見下ろしているというもの。この話を通して、沖田総司が、壊れているというか危ういというか、狂った感じがありました。
 一度しか読んでいないのだけど、そこだけ焼き付けられている・・・。もしかして、「御法度」にあった場面なのかな、とも思いますが(あの映画、あまり好きではないのだけど・・・役者が実年齢よりも高すぎだし)。

 そうして、ふと。
 そうか、私が考える「狂気」って、それなんだなと。
 イメージとしてそれですね。他にも、ドラマやら漫画やら小説のやらのものが複合されているのだろうけど。でも多分、これが原型だなあ。

 余談ながら、『燃えよ剣』では、おそらく下巻だったと思うのだけど、土方さんが部屋に一人でいると、闇の中に、死んだ仲間たちがいて話しかけてくる、という場面が印象に残っています。
 どちらも一度しか読んでいないし、読んだのも中学生のときだったと思うから、もう、七年くらいは前の話。色々とうろ覚えですね。
 結構、一場面だけが頭の中に残っている、というものはあるのだけど、読み返してみると、案外自分でつくってたり増やしていたりして、がっかりするような面白いような感じですね。

 ところで、百貨店のバイト。
 おもちゃ売り場です。クリスマス&お正月戦線を狙っての、人員増強です。
 電話が来て、少し考えて「喜んで」と応えたのですが、言いつつ、「人選間違ってると思うけど大丈夫かー」と呟いていたなど秘密です。
 私は、子供嫌いなわけじゃないけど、対応の仕方がわからないのだよねー・・・。前のバイト先でも、子供相手は、中には可愛いと思う子もいたのだけど、曖昧に・・・笑えていたのかさえも不明。子供と動物に好かれる人が、心底羨ましいです。はい。
 えーっとー・・・バイト、楽しめるといいなっ。

2005 年 12 月 12 日 今更後には引き返せない

 いや、別に、引き返さなくていいのですが。

 眠いです。
 睡眠時間が明らかに足りていない、といったことはないはずなのですが、就寝時間が遅いからきっとそのせい。
 目の下にクマがあるのですが。接客業としてそれはどうかと思う(思っても)。血行不良だから、マッサージをすればいいと聞いたことがあるようなきがするけど。どうなのだろう。

 昨日から、バイト開始です。
 びくびくしつつ行って、何が何やらさっぱりわからないまま店頭に立って。いやあ、恐ろしいですねえ。
 昨日は、忙しい中、ほとんど他の人の様子を見るのに終わりました。うわあ、役に立たねえ。新人なんてそんなものですが。
 それにしても、今の玩具って、知ってはいたけど凄いですね(百貨店のおもちゃ売り場に配属)。やけに立派な人形の家(二階建てだったりショッピングセンターだったり)や、実写のヒーローものの装備とか。どちらも、以前からお馴染みのものではあるのだけど・・・精度が。玩具ではあるのだけど、凄いですね。
 ポップコーンを作る機械は、ちょっとほしいと思いました(笑)。

 百貨店の人事から、玩具売り場でバイトをしませんかと電話が来たときには、え、それ人選間違ってるよ大丈夫か人事と、本気で思いましたが(姉に玩具売り場でバイトをする、といったら同じことを言われた)。
 まあなんとか・・・なればいいなあ。
 そこそこ、面白いとは思います。こんなものがあるんだ、というのも単純に面白いし、楽しそうに見ている子供は微笑ましいし、百貨店勤務ってこんななのか、とか(最後何か違う)。
 ただ、今は何も知らない状態だからと、色々大目に見てもらえるけれど、この先大丈夫かなー。いつまでも仕事覚えられなかったらどうしましょう。
 あと、立ち仕事はまあ、辛いけどいいとして、ローファーが痛いです。スニーカーだったら、疲れたくらいですむだろうけど、痛いよ・・・(泣)。

 しかし、十時間ほどの拘束(往復に一時間で実勤は八時間で休み時間が一時間十分)は、辛いものがありますね。
 帰ってきたらすぐご飯だし、食べてから眠るまでしか、使える時間がない。・・・卒論。
 昨日今日とやっていないから、明日以降はちゃんとやらないとー。できるのかな(汗)。

 そんなわけで、しばらくここは停止かもしれません。メールの確認はするだろうけど。PC機動させるなら。
 ふふふ、中学以来の友人たちと年明けに会う約束も中途半端に止めています。短距離走者が走る長距離走かオイ。

2005 年 12 月 13 日 何を何処に置き忘れてきた

 なんだか今日、パタパタと走り回ってました、バイト。
 私まだ三日目なのに、どうしてゲームソフトの説明してるんだろうと思ったり・・・ゲームしないのに。
 大量に嘘をついてきた気がしてなりません。出鱈目言ってたらごめんなさいーッ(ここで言ってもどうにもならない)。

 さて、今日も卒論やってません。・・・あああ。
 明日なんとか・・・。

 不意に思いついたものがあったので、メモ書き程度に。一場面だけ浮かんできたものなので、そこから全てを構築するのも面倒なので、きっとこのままで終わりです。
 とりあえず、泥棒やってる少年と探偵の真似事か刑事あたりの息子の少年と。二人は同級生です。

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 暗闇に灯りがともり、緊張感めいたものを抱きつつ目を凝らした澄樹は、照らし出された顔を見て、首を傾げた。
「何や正也、よくここが判ったな」
「判ったなって・・・予告状、お前が出したんじゃないのか?」
 懐中電灯を、何を思ってか下から照らす同級生は、恐怖映画の主人公や脇役のような演出で、不思議そうに目を見張る。
 うん? と眉をひそめた澄樹は、はっとして、先ほど入ってきたばかりの鉄扉にとって返した。が、鍵がかかっている。港近くの倉庫で、出入り口はそこしかない。いや、もう一つ、あるにはあるが、そこへ繋がる扉に鍵がかかっている。
 うわぁと口の中で呟いている間に、右後方に少年がやってきていた。
「何か起きたのか?」
「閉じ込められた」
「・・・。どうして」
 嘘は泥棒の始まりという。それなら、泥棒は嘘をつかない完全なる正直者ではないはずだが、正也は、閉じ込められたという言葉自体を疑おうとはしない。
 本当に、これは、愛すべき馬鹿だ。
「まず、順番に事態を追っていこう。正也。なんでここに来た」
「だから、お前が・・・って、違うのか。偽の予告状が来たんだ。ここに盗み入るって、時刻と一緒に書いてあった。狙うのは、密輸品の中のブルー・ダイヤ。これは本当か?」
 ちっと、舌打ちをする。
「当たり。それを知ってるとなると、多分、うちの奴らやな」
「密輸業者にばれたってことは?」
「アホか。それでお前巻き込んだら、最悪、警察呼ばれるやろ。それなら、俺一人始末した方がずっとまし。場所変えるのでもいいやろうし」
「ああ、そうか。だけど、お前の身内って方が考えにくくないか?」
「・・・正也は、あいつらの外面しか知らんからなぁ」
 常識外れの両親と兄、妹を思い浮かべる。さて、今回のこれは、誰がしでかしたものか。誰であってもさほどおかしくないところが、とてつもなく厭だ。
 常識人の正也は、訝しげに眉をひそめる。
 そこでふと、気付く。今日のこれは半ば突発的で、今日に決めた理由はといえば――妹の一言。そうして、近頃、何故か正也のことをしきりに気にしていたことも思い出す。
「妹や」
「え?」
「俺を捕まえるって息巻いてる奴と友達やってるなんて、不自然や、不義理やと、責められててなあ。実力行使に出やがった。大方、事実を知って悩みながらも一層深まる友情、あたりを期待したんやろう。好きやからなあ、少年漫画」
「そういう問題? それより、俺がお前のやってること知ってるって、言ってないの?」
 正也が追っている泥棒が同級生の、とりあえず友人と呼べる人物であると知っているということは、とりあえずは秘密だ。露見すれば、澄樹はしょっ引かれてしまう。
 正也の目的は勿論それなのだが、正々堂々と、現行犯で捕まえたいということだ。
 趣味が泥棒だ、と告げた澄樹を正也は妙なものを見る目で見たが、澄樹に言わせれば、正也だって、趣味で泥棒を追いかけているとしか思えない。
 だからと言って、実は趣味ではなく家業だと、告げるわけにもいかない。
「言わんやろ、普通。正也やって、誰にも言ってないんやろ?」
「ああ、そうか。それと一緒か。いやでも、だからって実力行使・・・って、お前が泥棒やってることは知ってるのか? それもどうなんだよ」
 無言で、肩をすくめる。
 あ、でもと、正也は声に出して言って、にっこりと笑顔を見せた。ただし、演出は恐怖映画で。
「これって、絶好の機会だよな。犯人は逃げられないんだから。妹さんのシナリオに添えないのは、申し訳ないけど」
「・・・これはこれでありと思われてそうで、めっちゃ厭」
 さてどうしたものかと、笑顔でじりじりと距離をあけながら、声にはせずに呟く澄樹だった。
 

2005 年 12 月 15 日 脳内音楽団

 バイト先で、PR映像が繰り返し流れています。特撮ヒーロー(魔法レンジャーとウルトラマンマックス)の。
 観ていないから、映像はろくに判らないのだけど、曲だけが・・・。昨日は休みだったのだけど、一昨日は魔法レンジャーが、今日はウルトラマンマックスが、ほぼさびのみ、延々繰り返し。誰か助けて(無理)。

 このVTR、ウルトラマンマックスの、一話丸々なのかダイジェストなのか、とにかく、それが(も)収まっています。
 一日に何度も繰り返すから、観てなくても聴いてなくても(字の違いに注意)、なんとなく話の筋は把握できました。
 とりあえず。
 地球防衛軍(隊?)の隊員が負傷した代わりに、一般人のはずの主人公が、「おれ、地球防衛軍(英語の略称で言っているけどそれが何かまで覚えてない)の入隊試験を受けたんだ。最終試験で落とされたけど、次は落ちない自信がある」と言って、乗ってしまう(何に?)という部分があります。
 それはただの思い込みだ。と、耳に入る度に、一人突っ込んでしまってなりません。
 そして主人公、死にかけて(?)ウルトラマンに寄生されて怪獣を撃退して、その功績が認められ、入隊が認められます。え!
 百歩譲ってそれは措いて、だけど負傷のためとはいえ職務放棄した隊員は、何らかの処置があるはずだと思うのですが。お咎めなしっぽい・・・。いいのかそれは。
 そんな、十分(ダイジェストだとすると)や二十分そこらで、色々と突っ込みどころがありすぎて、逆に気になります。そんなところで興味持っても。

 今日は、眼鏡を忘れて行って焦りました。眼鏡がないと、見えないわけじゃないけど、字は少し離れると読めないし、人の顔がほぼ覚えられない。
 まあ、なんとかなりましたが。
 そんな日に限って、休み時間に銀行まで走って口座を開く(底限定での給料振込み)、母に頼まれてお茶を買って来る、で、期拭いたときには、一瞬青ざめましたとも・・・。
 あ。でも、リカちゃん人形の棚を作っていたら、にこやかに「来条さんがんばってるねー」と声をかけてきてくれた人が誰なのかわかりません。玩具売り場の人、じゃない、と思うけど・・・眼鏡がなくてよく見えなかったから(言いわけ)。

 休み時間、四十分と三十分の二回で、四十分の方で、自転車で少し離れた銀行まで行って、手続きをしたら、十分ほどかかるということだったから、その間にコンビニと百均に行って、パンと飲み物を確保して、銀行の前で食べて。通帳を受け取ると、即引き返して、エスカレーターが微妙に混んでいて駆け上がれそうになかったから、六階まで階段。それで、五分くらい超過しました(汗)。
 だけど、口座、開きに行く閑がないのだもの。はじめ母に頼んだら、本人でないと色々と手間がかかるということだったし、バイトのない日は学校から帰ったら閉まってるし、それ以外はバイトだし。
 ・・・融通利かせてくださいよ、銀行・・・つか、もう給料、手渡しでいいからさあ・・・。

 稲さん(別窓でリンク)からきていたので、こたえてみます。色バトン。

●自分を色に例えると?
 これをくれた友人曰く、「レンガ色」だそうで。赤茶っぽいですか? なんとなく意外。
 自称すると・・・青が好きなので、快晴の空の色だと嬉しいです。が、実際には違うだろうなー。黒に近い灰色? とりあえず、華やかな色ではないと思う。

●自分を動物に例えると?
 何故に動物。
 うーんー。小心者の猫(何故)。犬系ではないと思いますよ。草食動物でもないと思う。雑食か肉食。

●自分を好きなキャラに例えると?
 キャラ・・・?
 ええええーっと。真下君と室井さん(by踊る大捜査線)を足して2.5くらいで割った感じ? ・・・あれ、二人とも男だ。おかしいなあ。

●自分を食べ物に例えると?
 色のバトンじゃなかったのかこれ・・・(笑)。
 食べ物かー。イカ割き。スルメでもいいけど。噛めば噛むほど味がする、ってことにしといてください。嫌いな人も多そうだよね、これ。

●次に回す5人を色で例えると?
 これを回さずにいると面白くないので、久々につないでみましょう。ホント、久々だなー。
 夜一さん 橙か檸檬色〜。そしてアクセントに緑を添えて。
 睦月さん 卵色か黄緑に白を混ぜたような。とにかく白は混ざるのですよ。
 古賀さん 白と黒のチェス状か、蘇芳色というか酸化した血の色(え)・・・? ←サイトのイメージでは。実物だと少し異なる

 三人とも、なんとなくなのでお気になさらず。気が向いたらどうぞ。
 ところで夜一さん、今頃だけどリンクつないでいいですか?(ここで訊くな)

2005 年 12 月 17 日 隅っこの住人

 今日はバイト、ほぼずっと、粗品の箱を組み立ててボールペンを入れて、とやっていました。
 
 文具売り場の応援ということで行って、お客さんのいるところではできないからと、裏口というか従業員用通路というか、の所で、床にダンボールを敷いてやってました。
 寒くてごめんな、と言われたのですが。売り場に通じる扉は開け放してあるから、そこまで寒くないし。むしろ、ずっと座っていられるから、足が楽で嬉しかったです。通り掛かる店員さんや警備員さんに、「寒いやろ」と声をかけられましたが(笑)。
 千二百五十、組み立てたのですかねー。数をちゃんと数えてなかったら、一本足りてない・・・か、数え間違いだよね?(汗)

 いやしかし、単純作業は楽です。接客も嫌いではないのだけど、ストレスがかかるのは確かなので、完全裏方も好きです。
 時々マネージャーが様子を見に来て喋るのと、通りがかった人と短く言葉を交わすくらいだから、考え事をする時間は大量にあるはずなのに、自転車に乗っているときや走っているときのように、ろくに考えることもできず、それがちょっと残念。
 ただ、閉店時間までやっていたら、従業員通路など、あちこちに鍵がかかっていて慌てました。荷物は上の階にあるのにー!
 結局、ぐるりと回って上りました。真上の位置なのに・・・。

 卒論は、昨日全体の直し(第一稿に先生が赤を入れてくれた)をもらったので、それを参考に直して、出典がちゃんと書けていなかったり訳を入れていないところを入れて。
 ・・・とりあえずあとは、手付かずの唐代をやるだけー。・・・だけ。ええ、「だけ」ですとも。ふふふ、それを、あと一週間もなしでできるのでしょうか(木曜提出予定)。せめて、丸一日休みがあれば・・・!
 まあ、言ったところで仕方がないので、なんとか頑張ってみます。年末に郵送してもいいということだし。勝負は、水曜ですね。さーてどうなるやら。

 アルビノで薬学知識を持つ青年の話が書きたいと思う今日この頃。冒頭だけとりあえず書いたので、載せてみます(もうちょっとあるけど中途だからこれだけ)。

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 ――死色の髪に、血の色の瞳なんだって。
 バケモノのはずの僕に平然と声をかけてきたその人は、不思議そうに、首を傾げた。
 そこには、蔑む色も、恐れる色も、嫌悪する色もなくて、どうしてと、妙なものを見ている気持ちになったのを覚えている。
 僕はバケモノで、蔑まれ、恐れられ、嫌悪されるものだから。
 ――何故? 月光に染まった髪に、炎の色だろう? どちらも、人を、闇から守ってくれるものじゃないか。
 ただぽかんと見上げていると、その人は、何故か優しく笑って、手を伸ばした。それが、僕に差し伸べられているのだと、気付くまで大分かかった。

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 幼少時代、の、出会いです。
 ちなみにこれは題は既に浮かんでいて、そのまま「月光の炎」です。月好きだな、私。



 ところで、全く何も関係ないけど、ふと「青春アミーゴ」という歌を、日記連載の奏と高柳に変換すると、馬鹿馬鹿しくて笑えました。
 有り得ない(笑)。

2005 年 12 月 18 日 今日も平和です

 昨日の記念品、やはり一本足らず、午前中かかって数え直しても足りませんでした。で、見本品を併せてぴったり。元々そういうのなのか・・・?
 私結局、何してたんだ・・・サボってたのか。

 バイト先、黒のズボンかスカートに白のシャツ、寒ければ黒の上着、というのが、バイトの格好です。
 白のシャツ、就職活動で一枚は持っているけど、他は色がついていたから、どうせ着るしと、二着購入しました。でも、連日着ると乾くかどうかが微妙で。就活のシャツは、姉が転職の面接の際に着るということだし。
 どうしようかなー、と思っていると、先日発掘していた、中学時代の制服の合服が。白いカッターシャツ。
 一応着られるので、着て行ってみました。別段、何を言われることもなかったので、まあいいや。・・・成長期はどこに置いてきた、私。

 今日、久しぶりにアニメの「ワンピース」をみてました。
 キャラクターを使った全くの別物、ってことに惹かれて。思い切ったというか何というか。雑誌の企画で、書き下ろしで、といったものは時々見かけるけど、アニメ単独で、って、私の知る限りでははじめてー。
 馬鹿馬鹿しくっていいなあ。
 長くみていなかったから、こんな声だったのか、と、そのあたりに少し驚いたり。ナミの声優さんが替わる少し前くらいまでみてた気がしますが。どうだっただろう。

 ところで、うっかり眠気に負けて、卒論が・・・。
 少し、短い書きたいものができて。どうしよう。今かいておかないと消えそうだなー。でも時間はあるのか(これを書いてるうちに書けよ)。

 幕末と大正あたりの話を書きたいと思うけど、時代背景をどうすればいいのかよくわからないー。というかその前に、色々と中途半端に放置しているものをどうにかしたいのだけど、なあ・・・。

2005 年 12 月 19 日 だからべんきょうしようって

 右手の人差し指と小指がやばそうです。しもやけ・・・?
 そんなわけで現在、右手のみ手袋着用中。キーボード打ちにくい・・・。悪化しそうで、下手にハンドクリームも塗れません。

 バイト先で、今日まで「うまいもん市」という特別展をしていました。物産展。
 つい、ふらふらーっと惹かれてしまいますね。ドライフルーツを買ってきました。高かったけどね。試食したらおいしかったのだもの。店じまいの十分ほど前にいったからか、おまけしてくれたし。値引きと買ったやつ以外のを少し。わーい。
 そして明日は、今日手伝いで整理をした文具売り場で、かわいいボールペンを見たので、姉の誕生日プレゼントに買おうかと思案中。踊らされてる? ・・・ただあれ、換えのインクがなさそう・・・。

 さっき見た、来春の連続ドラマ「西遊記」が、安っぽそうで楽しみ(え)です。
 だけど、深津絵里かー。考えてなかったなあ。
 面白いといいです。そうして、喚起されて「敷衍遊戯」の続きを書きたくなったら、なおのこといいです。

 あ。夜一様、リンク張らせていただきます。本当に今更ですが(汗)。
 
 卒論頑張ります。ウス。

2005 年 12 月 20 日 エネルギーがないとかそういう問題じゃない

 チョコレートをかじったところで頭が動かず、眠いので寝ます。ああ・・・やはり明日提出はできないのだね、第二稿。いいよもう郵送するから。
でっち上げられないこともないのだけど、一応、次の提出が最後であとは自力(多分持っていったら見てもらえると思うけど)だから、ちゃんと書いた方がいいよねえ、ということで。
 好きで書いているのだから、やはり。

 とりあえず、稲さんからバトンもらったので、それに答えてみます。・・・いやもう寝ろよ。
 バッグの中身バトン。

1.財布はどんなのを使ってますか?
 ニ、三年前に、姉が買ってくれた黒いやつ。コムサ(スペルを調べる気もないらしい)でしたか。
 でも、それだと厚いので、薄い方がいい時は、これまた姉からもらった黒の財布。トカゲのマーク(?)がついてます。

2.使ってる携帯、ストラップは?
 ボーダフォンの東芝。型まで覚えてません。探せばどこかにあるだろうけど・・・。「くーまん」という謎なキャラが棲んでます。
 ストラップは、父が飲んでいるウイスキーのおまけのミニ樽とバンドのやつと、「姑獲鳥の夏」のストラップの、探偵三角推。
 三角推、剥げてきていて哀しいことに・・・。

3.手帳って持ってますか?
 はい。
 毎年買い替えていて、一般的な生徒手帳サイズ。だけど、書いているのは三分の一、あとは頭の中といった感じ。
 三宮の文具店で安く買っていたのだけど、再来年からはどうしようかなあ。
 中身を入れ替えられるやつも持ってるけど、大きくて嵩張るので使ってません。

4.バッグはどんなのを使ってますか?
 一番よく使うのは、黒の肩掛けカバン。高校入学直前くらいから使ってますね。もうぼろぼろ。千円しなかったのに、長持ち。
 あとは、中学生の時に買った黒のリュック式とか。色々持ってるはずなのに、大体この二つを使ってますねー。

5.バッグの主な中身は?
 学校に行く時は、A4のクリアファイルとその中にA4の用紙がわさわさと。それと、筆箱、眼鏡二個、目薬、定期入れ、財布、電子辞書、扇子、懐中時計、手帳はほぼ常備。
 遊びに行くときもこのカバンだと、ファイルと筆箱がなくなるくらいですかね。だから微妙に重い(汗)。
 あ。まだあった、暇つぶし用の小説。

6.次にバトンを渡す人
 えーっと。持って行きたい人どうぞー。
 無人駅に放置して置きますので、ご随意に。


 とりあえず、年明けに友人数名とご飯を食べる約束も取り付けて、店に予約も容れたので一安心。
 ただ、名前しか言っていないけどいいのかなー。電話番号くらい・・・と気付いたのは、切った後でした。今更掛け直すのもなあと、そのままですが。放置してていいのかな・・・?

 こんなところですが、私信。
 時実さん、楽しんでいただけたなら嬉しいです。頑張ってください、私も頑張りますーっ・・・!

2005 年 12 月 21 日 世界が白い

 朝起きたら、雪が積もってました。その上、まだ降ってました。
 雪!
 なにとはなしに嬉しくなります。積もるよりも降ること自体が珍しい地域だから。
 が。
 うっかり、いつもと同じように家を出てしまい、電車が止まっていて三十分贈れて出た上に徐行運転や信号待ち、果ては非常ベル(?)まで押されてしまい、いつもなら四十分の距離が、一時間半。
 更に電車を乗り換えたら、そこはそこで、途中の駅が停電したらしく、しばらく待たされました。
 結局、家を八時二十分くらいに出て、学校に着いたのは十二時でした。最後の講義出損ねた・・・!(補講はあるけど行かないし行けない)
 大人しく、日記連載の分を見直し用に印刷して、ゼミに出て帰ってきました。帰りも、電車遅れてたけどね!

 行きよりも、帰りが恐かったです。あまり気温は上がらなかったけど少しは溶けた雪が氷になって固まって、歩道がえらいことになってました。
 じゃりじゃり音がするっていうかよく倒れなかったよね私。
 明日の朝がもっと恐いです。これで、また雪が積もってたら最恐。

 卒論、結局第二稿の提出は間に合わず、出来ている部分のみ渡して来て、後は郵送です。次の日曜に法事があってバイトを休んでいるので、その午後に書き上げて、翌日バイトの前に郵便局に走ります。速達にしないと無理かなあ・・・。
 前の時は、ある程度頭に図案ができていたから、ある種時間との闘いだったのだけど、今回は絵が描けていないので大変です。ど、どうしよう・・・どうすればいいの・・・。
 誰か代わりに書いてー!(無理)
 とりあえず、今日は雪に疲れたから一回休み(何)。

 ふいっと気が向いたので、探して応えてみました。『本好きへの100の質問』。←別窓で飛びます。

001. 本が好きな理由を教えてください。
 楽しいから(え)。

002. 記憶に残っているなかで、最も幼い頃に読んだ本は?
 保育園でもらった誕生日の絵本(色んな動物たちが誕生日を祝ってくれて、その祝われている人のところに名前が書き入れられてそのときのプロフィールなども記すようになっている)。
 絵本、たくさん読んでいるはずなのだけどなー。

003. はじめて自分のお小遣いで買った本を教えてください。また、その本を今でも持っていますか?
 『料理の国のアリス』だったかなー?(おぼろ) 講談社のティーンズハート文庫。
 このシリーズは全て、ダンボールに詰めてしまってあります。

004. 購読している雑誌はありますか?
 「メフィスト」
 講談社のよくわからない文芸誌。
005. 贔屓にしているWEBマガジンはありますか?
 「砂の楔」と「COLOR」が好きだったのだけど、どちらも休刊か廃刊に・・・。

006. 書籍関連のHPの、どんなところに注目しますか(書評や感想文等々)。
 えーとー・・・あまり見ないです。というか、どういった物を指しているのかちょっと判らない・・・。

007. 最近読んだ本のタイトルを教えてください。
 今読んでいるのが『警視庁幽霊係』と『踊る大捜査線 交渉人 真下正義』。二冊なのは、移動用と家で読んでいるのとあるから。

008. ベストセラーは読む方ですか?
 ベストセラーは、それだけ粗筋や感想を目にする機会が多いから、面白そうだと思ったら読む。ベストセラーだから、という理由で読むことはないです。

009. 御贔屓は、どんなジャンルですか?
 広義の意味でのファンタジー。
 ちなみに、私によると、歴史小説も時にファンタジーです。ええ。

010. あなたは活字中毒ですか?(それはどんな症状としてあらわれていますか)
 中毒ではないと思うけど、そもそも、新聞を含めて活字に一切触れない、ということはないですからねえ・・・。

011. 月に何冊くらい読みますか?
 波があるので一概には言えません。一冊の分量にもよるしねー。

012. あなたは本の奥付をちゃんとチェックしますか? するとしたら、その理由は?
 ほとんど見ません。特には必要ないから。

013. 文庫本の値段として「高い」と感じるのは幾らからですか?
 五百円超えたら。今は、それを下回る方が少ないですけどねー。そうして、高いと思いつつ買う。

014. 本は書店で買いますか、それとも図書館で借りますか。その理由は?
 両方。読みたい本を全て買っていたら、経済的に破綻します。そして、本に追われて住む場所がなくなります。

015. あなたは「たくさん本を買うけど積ん読派」それとも「買った本はみんな目を通す派」のどちらでしょう?
 全て読みたいのだけど、時間が足りず、今は二十冊くらいは積んでありますね・・・。働き出す前には読みきりたい。

016. 行き場に困ったとき、とりあえず書店に入ってしまう。そんなことはありますか?
 ありますねー。本の背表紙を眺めているだけでも時間はつぶれますから。

017. 馴染みの書店・図書館に、なにかひとこと。
 いつもお世話になっています。

018. あなたは蔵書をどれくらい持っていますか。
 小説のみなら、私の物で教科書に使ったものなどを除くと、五十冊もいっていないと思いますが。

019. 自分の本棚について、簡単に説明してください(“小説が多く実用書が少ない”等々)。
 漫画が七割、小説が二割六分、その他が四分ってところでしょうか(適当)。

020. 本棚は整理整頓されていますか。
 とりあえず、年に一度(大掃除期)には全て取り出して並べ替え。でも、すぐに本棚からはみ出します・・・。

021. 既に持っている本を、誤って買ってしまったことはありますか? その本のタイトルは。
 あります。もう覚えてないけど、ニ、三冊やった。

022. 気に入った本は、自分の手元に置かないと気が済まない?
 極力手元に置きたいと思うけど、それは「いつか」という大きな括りだから、一度読んだものは、よほどでない限りは定価で買わないなー(作家の敵?)。

023. 本に関することで、悩んでいることは?
 置き場がない!

024. 速読派と熟読派、あなたはどちらに該当しますか。
 どちらでもないと思います。速読、できるならしたいけど、できないし・・・。

025. 本を読んでいて分からない言葉があったとき、意味を調べますか?
 まずは近くにいる人に訊いて、辞書を引く。時々、後で調べようと思ってそのままになったりするけど。

026. 本を読む場所で、お気に入りなのは?
 自室のベッドの上。

027. あなたは今、めったに読むことのない分厚い本を前にしています。ところでこの本「すごくおもしろい」という、いつもは信頼できる情報を得たはずなのに、最初の部分がやたらにつまらない。そんなときどうしますか?
 とりあえず、読みきるよう頑張る。どうしても無理だったら断念。

028. 本を読むときに、同時になにかすることはありますか?(例:お茶を飲む、おやつを食べる、音楽をかける)
 色々。何か食べていたりテレビを見ていたり。

029. 読みかけの本にはさむ栞は、何を使っていますか?
 え・・・適当。その場にあった物を挟んだり、レシートなども。

030. ブックフェアのグッズを新たに誕生させることになりました。あなたが「これなら欲しい」と思うグッズを考えてください。
 新書サイズのブックカバー。

031. 無人島1冊だけ本を持っていけるとしたら、何を選びますか。
 サバイバルの実用書か、広辞苑。悩むところですねー。

032. 今、最も欲しい本のタイトルをどうぞ。
 『創竜伝 14』
 一体いつ出るのか・・・。

033. 生涯の1冊、そんな存在の本はありますか? その本のタイトルは。
 わかりません。

034. 何度も読み返してしまうような本はありますか? その本のタイトルは。
 何度も読み返す本が多いのですが・・・。
 とりあえず、『創竜伝』と『ネバーランド』『銀河英雄伝説』など。

035. おきにいりの作家ベスト5と、理由をお願いします。
 順不同で、田中芳樹、京極夏彦、恩田陸、高里椎奈、辻村深月。好きな作家は他にも多いですが、とりあえず。ダイアナさんや荻原規子なども好きだけど・・・。
 田中芳樹は、歴史に裏付けられたような物語と、皮肉と。
 京極夏彦は、圧倒的な語りの物語に。
 恩田陸は、不可思議に透明で不透明な世界が。
 高里椎奈は、拙い誠実さに。
 辻村深月は、不器用に見守る視線が。

036. 好きなシリーズ物はありますか?
 ありすぎです。

037. 本を選ぶときのポイントを教えてください。
 適当です。何故面白そうと思うのか、と訊かれてもよくわかりません。

038. 翻訳小説は、訳者にこだわる方ですか。
 こだわるほど訳者を知らないのだけど、訳者によって受ける感じががらりと変わることは知っています。
 とりあえず、原文に忠実なものが読みたければ、作家が訳しているものは避けます。

039. 信頼できる書評家は誰ですか?
 いません(そもそも書評家を意識して読まない)。

040. 絵本は好きですか? 好きな方は、好きな絵本のタイトルを教えてください。
 好きです。が、別に特にこれがというものも・・・『傘を指さないシランさん』が、読んで少し驚きました。

041. 本は内容を先に読む方ですか、それとも、あとがきから読む方ですか?
 基本的には本文。

042. 読みたいのに読めない本はありますか? その理由は。
 題名は忘れたけど、明か清(共に中国王朝)あたりの、役人の実際の裁判記録を綴ったもの。誰か役本出して!
 それに、ダイアナ・ウィン・ジョーンズの未訳本も。
 日本語を理解するので手いっぱいです。他国の言語は無理・・・。

043. ノンフィクション作品のおすすめを教えてください。
 お薦めというか。水谷修さんの綴る事実は、泣きそうになります。

044. あなたの好きな恋愛小説を教えてください。
 ・・・・・・『スカーレット・ウィザード』。

045. 泣けてしまった本を教えてください。
 色々とあるけど、とりあえず、『銀河英雄伝説』と『童話物語』と『子供たちは夜に遊ぶ』。

046. 読んでいるだけで、アドレナリンが分泌されてくるような本は?
 アドレナリン、かどうかは判らないけど。『デルフィニア戦記』は笑えます(あれ、アドレナリン違う?)。

047. もう2度と読みたくない本は、ありますか?
 そこまで強い拒否ではないけど、『バトル・ロワイヤル』と『クリムゾンの迷宮』。どちらも、面白かったのだけど好きになれないです。

048. 良くも悪くも「やられた!」と思った本はありますか?
 森博嗣の短編集。長編もだけど、短編の方が強いです。

049. 読む前と読後感が違っていた(食わず嫌いだった)本は?
 有栖川有栖の犯罪学者と作家シリーズ。食わす嫌いというか・・・人気があるのも肯けるなあ、というところで。

050. 子供にプレゼントしたい本のタイトルを教えてください。
 田中芳樹の『ラインの虜囚』。
 もっとも、子供が出来て、そのとき絶版になっていなければ、講談社の「ミステリーランド」シリーズは、全て揃えて置いておきたいです。そうして、自発的に読むように仕向けたい(笑)。

051. お気に入りの出版社と、その理由を教えてください。
 講談社。企画が好きです。大手とあって、好きな作家が出していることも多いし。
 平凡社も、マイナーどころを出してくれるから好き。

052. それでは苦手な出版社は? その理由を教えてください。
 特にはないです。強いて挙げるなら、岩波書店の学術系。色々と出してくれるところは嬉しいのだけど、難解な傾向があるので・・・。

053. この本で読書感想文を書いた、という記憶に残っている本はありますか? あれば、そのタイトルは?
 『創竜伝』。これで書くなんて何考えてるんだ、と、今も当時も思いました(爆)。

054. 装丁が気に入っている本を教えてください。
 『どすこい(仮)』。気に入っているわけではないのだけど、度肝は抜かれました(笑)。

055. あなたは漫画が好きですか?
 はい。

056. お気にいりの漫画家ベスト5と、好きな作品について教えてください。
 これも順不同で、今市子、麻生みこと、田中メカ、荒川弘、猫山宮緒。
 今市子は、幻想的に魅惑的な世界と眼差しに。
 麻生みことは、予想外の笑いと真っ直ぐに突いてくる言葉に。
 田中メカは、かわいらしさと強さと笑いに。
 荒川弘は、予想のつかない展開と笑いとシリアスの交錯に。
 猫山宮緒は、ひたむきな強さと弱さに。

057. サイン本を持っていますか?(タイトルと作家名は?)
 持ってないです。

058. 持っているのを自慢したい。そんな本はありますか?
 高里椎奈の薬屋探偵シリーズの外伝集。ほぼ私家本なので、部数が少ないのです。

059. 東・西・南・北……漢字を選んで、浮かんだ本のタイトルを書いてください(実在する書名に限ります)。
 『東遊記』。中国と日本と二冊あるようなのだけど、旅行記か随筆集だったかなのだそうな。どちらも、読んだことはありません。
 『西遊記』。言わずと知れた、中国古典小説。全部読んだ人は少ないだろうのに、あらすじを知らない人は珍しいという、不思議な物語でもあります(まあ、古典名作はそんなものが多いけど)。
 『南総里見八犬伝』。原文が読みたいと思いつつ、そこまでの古語読解能力は・・・でも江戸時代なら、なんとかなる、かなあ・・・。来年、特版でドラマやりますね。ちゃちそうで楽しみ(え)。
 『北走新撰組』。漫画ですが。その名の通り、函館以降の新撰組(と、呼んでいいものか)の話。

060. 短編小説集を買ったら、全部読みますか? それとも、その中から気に入った作品しか読みませんか?
 基本的に、全部読みます。

061. 憧れのキャラクターを教えてください。
 憧れというか、凄く好きなのは、高遠三次(「薬屋探偵シリーズ」)。キャラクター単品でこれだけ好きなのははじめてです、きっと。

062. 印象的な女性キャラクターを教えてください。
 天使のなっちゃん、もとい、小早川奈津子(『創竜伝』)。何と言うか、破壊的なキャラクターです。

063. 印象的な男性キャラクターを教えてください。
 京極堂、もとい、中禅寺秋彦。真顔で友人(?)を馬鹿だ使えないと罵倒する人(しかも冷静に)は、はじめてだったような。

064. 先生といえば?
 火村英生と有栖川有栖。お互いに「先生」と呼び合う、遊びのようなやり取りが結構好きです。

065. 探偵といえば?
 榎木津礼二郎。「探偵」と書かれた三角錐、推理も調査もしない探偵。凄すぎ。

066. ベストカップル、ベストコンビといえば?
 カップルはちょっと思い浮かばない・・・。コンビは、リィとウォル(『デルフィニア戦記』)ですかねー。

067. 本に登場する場所で、行ってみたいと思うのは?
 京極堂。ああでも、私程度の知識じゃあ、猫に小判だろうなあ・・・。

068. 子供の出てくる作品といえば?
 『夏の魔術』。夏で子供で不思議に怪奇な世界です。漫画化、ちゃんとコミック出るのか完結するのか・・・。

069. 動物の出てくる作品といえば?
 「三毛猫ホームズシリーズ」(赤川次郎)。同じ猫では、『白夜の弔鐘』(田中芳樹)の「ネコマタ」も出てきたけど(笑)。

070. これまで出会った中で、もっとも感情移入できたキャラクターは?
 今のところ思い出せません。

071. 本の登場人物になれるとしたら、誰(何)になりたいですか?
 『オズの魔法使い』のドロシー、でしょうか。

072. 夢中になった作家、現在進行形で夢中な作家の名前を教えてください。
 ・・・挙げるときりがないので省略。

073. 1日だけ作家になれるとしたら、誰になりますか。
 え。意味がないからならなくていいです。

074. 編集者になるとしたら、どの作家の担当になりたいですか?
 森博嗣。楽そうなので(爆)。

075. 好きな作家に原稿を依頼するとしたら、どんな作品を希望しますか。作家名とジャンルを教えてください。
 田中芳樹に、敢えて王道(?)の、唐代の中国を舞台にした物語を書いてほしいです。

076.「あの作家に、これだけは言いたい」……ひとことどうぞ!
 別にないです。

077. 紙幣の肖像、私ならこの文豪を選ぶ!
 夏目漱石。定番で。

078. 文章と作家のイメージが違っていた、そんなことはありますか? 
 わかりません。作家を知らないことが多いし。

079. あなたにとって、詩人といえば。
 谷川俊太郎。この人の詩は好きです。基本的に、詩ってよくわからないのだけど。

080. 家族……この単語から連想した本のタイトルを書いてください(実在する書名に限ります)。
 『凍りのくじら』(辻村深月)。裏表紙の概要に、「家族の物語」とあったので・・・(笑)。

081. 本を捨てることに抵抗がありますか?
 はい。どうしても処分するときは、古本屋に持って行って、見えないところで処分してもらいます(酷)。

082. これだけは許せない、そういう本の扱い方はありますか?
 折り目をつける。教科書は平気なのだけど。
あとは、図書館の本に書き込み。自分の蔵書に書き込むのは好きにすればいいと思うし、古書店で購入したものでメモ書きを見かけると、ちょっとほのぼのとしたりするけど、公共の不特定多数が借りるものに書き込む思考回路がわかりません。

083.“活字離れ”について、どう思いますか?
 友人は結構読んでいるから、実感がないです。単に分化が進んでいるのではなくて?

084. 本を読まない人のことを、どう思いますか?
 勿体ない!

085. とりあえず、本を持っていないと落ち着かない。そんな癖がありますか?
 ちょっと暇な時。一人で電車に乗るのに本を持っていなかったりすると、あーあ、と思います。持っていても、読むとは限らないのだけど。

086. 世界中で、本の出版が禁止されたら、どうしますか?
 反対派の活動に参加します。

087. 青空文庫を利用したことがありますか?
 梶井基次郎の、「桜の木下には死体が埋まっている」という元になった短文を探してと、岡嶋二人の小説が読みたくて、ダウンロードだけして読んでいない(汗)。

088. 電子図書館についてどう思いますか?
 目が疲れる・・・。

089. 将来的に、本という存在は無くなると思いますか?
 紙がなくなるかよほどの貴重品にならない限り、あるいはそうなっても、なくなることはないと思いますよ。

090. 本が無くても生きていけると思いますか?
 ええ、それは多分。

091. この人の薦める本なら読んでみたい、そう思う有名人を教えてください。
 基本的に、好きな作家が面白いといった本は読みたいです。

092. 映像化してほしい本はありますか?
 あるようなないよう。どれも、映像化されたら、それなりに楽しめるとは思います。

093. テレビ化・映画化で成功したと思う作品を教えてください。
 『富豪刑事』。原作を読んではいないのだけど、原作は男性が主人公のところを女性にして、それが上手く作用しているのじゃないかと思います。

094. 本の中に再現したいと思う(実際に再現した)場面はありますか?
 えーと、すみません、どういうことなのかが判りません(汗)。

095. あなたにはどうしても読みたい本があります。その本は既に絶版・品切。さあ、どうしますか?
 図書館を当たって、古本屋も探す。友人・知人にも訊いてみる。とりあえず読むことが優先なら、図書館で大体入手できるのだけど(国立国会図書館から取り寄せ、は出来なかったか?)。

096. 本という存在に対して、文句はありますか?
 別にないです。

097. 心に残っている言葉・名台詞は?(原典も明記してください)
「テロで歴史は動かない」
 正確なところは覚えていないのだけど、『銀河英雄伝説』のヤン・ウェンリーの台詞。まさか、後になって利いてくるとは思いませんでした。

098. あなたにとって、本とおなじくらい蠱惑的なものは何ですか。
 演劇・映像関係。

099. 出版業界にひとことどうぞ。
 どうか、世知辛くならずに頑張ってほしいです。

100. つまるところ、あなたにとって本とは。
 最大の娯楽。


 卒論が終わったら、また日記連載をしたいなあ、と思いつつ・・・どうでしょう。
 書きかけで、大筋はあるのに止まっているものがあるから、それをどうにか動かしたいのですが。日記連載は、その日の気分で話が動くところが面白いです。全てにおいてそれだけど、極力直さない分だけ、顕著に現れますね。

2005 年 12 月 23 日 天然スケートリンク

 朝、バイトに行くために自転車で出動。・・・めっちゃ恐かったです。はい。スケートリンク・・・!
 絶対あれ、スケートできたよと思います。
 戦績は、二回転んで一回転びかけました。いつもより丈の長いコートを着ていてよかった(転倒対応策)。

 今日が一番の稼ぎどころ、のはずの玩具売り場ですが、去年よりも閑だったようです。確かに、ばたばたした感じはあったけど、休憩もとれない、ってほどではなかったものなあ。
 なんだか、補充をやけにしていた気がします。最近ようやく、包装がなんとか板についてきました(それでも、難しいのはベテランさんに速やかに渡す)。
 ・・・裏方が好きです。
 接客もいいけど、それは知識があってこそで、裏方がいいですよ・・・! 商品知識ないもの(それでも、バイトを始めてから少しは知った事があるけど)。

 ところで。
 寒さも厳しく、チョコが食べたい季節がやってきました(何)。冬はチョコレィトが恋しくなるのですよー。
 昨日、雪が圧縮されて氷になっている道を走って、スーパーに寄り道して板チョコを買ってきたり(笑)。基本は、ガーナの板チョコ。うっかりと一枚をすぐに食べ切り兼ねないので、そこは常に自制。
 が。
 迂闊に出していると、父に食べられます。別にいいけどさ・・・開けてないやつ置いてて開けられると、ちょっとがっかりー・・・。

 来月から始まる連続ドラマの「西遊記」の話を父としていて。
 どのくらいの人が知っているでしょう。途中から、三蔵法師の乗る白馬は、白龍なのですよ。人の言葉も話せるのですよ(三蔵は知らないけど)。
 三蔵法師一行、と言うと、三蔵法師、孫悟空、沙悟浄、猪八戒、ということなのだけど、実は白龍もいる・・・。
 目立たないけど(爆)。

 あ。ニ、三ヶ月前のことですが、企画に参加してくださった方々!
 すみません、年が開けてからの発送になります。まだ一文字たりと書けていない・・・(汗)。卒論がうまく転がれば、一月中には書きあげます。ごめんなさい、期待しないで待ってて下さい。

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強く、なりたかった。
 剣を振るって敵う者がいない状態が強いと、ただ単純に、そう、思った。

「・・・先生、いい加減に本気出してくださいよ」
 先生と呼ぶ相手は、だが、俺よりも数歳若い。見かけだけなら、更にニ、三歳差がつく。
 その癖、剣の腕は段違い。氏素性は問わないこの集団において、創立時からいたとはいえ、隊長ときているのだから、腕を目の当たりにしていなくても、想像くらいはつきそうなものだ。
 その彼に、稽古をつけてくれと頼み込んだのは、俺からだった。
 ちなみに、渋りに渋った末の決め手は、甘味処の代金を持つことだった。
「俺の竹刀剣道が弱いのは、三次さんだって知ってるでしょ」
 むくれる様は、少年とさえ呼べそうで、強いだなんて、嘘だろうと思えてしまう。
 それでも、人を切り捨てるとき、彼は言いようもなく強い。
「それは、本気を出してないからでしょう? そりゃあ、俺程度じゃ相手にならないのも判りますけど」
「だーかーらー。俺は一生懸命本気でやってるんだって言ってるじゃないですか。どうして誰も信じてくれないかなあ」
 刀を振るうと鬼神の如き彼は、竹刀や木刀を使っての稽古では、人並み程度でしかないというのは周知の事実だ。現に今も、俺と競り合うくらいだ。
「あーあ、撫子でおごってくれるからって、誘いに乗るんじゃなかったなあ」
「承知したのは先生ですよ。きっちり、相手をしてもらいます」
「もう、熱心だなあ、三次さんは。だけど教わるなら、俺なんかじゃなくて、適任がもっといると思いますよ?」
「俺は、強くなりたいんです」
 何、と言うように首を傾げる。やはり、幼い。
「竹刀が駄目なら、真剣を使いましょう。防御をしっかりとすれば、怪我だってそう酷くは・・・」
「それ、本気で言ってます?」
 笑うような顔の向こうから、鋭い視線が貫く。そこには、戦場で見せるのと同じ光が、宿っていた。
 自分でそれを引き出そうとしておいて、身がすくむ。
「刀を抜いたら、殺し合いをやるってことですよ。鉄板を巻いたところで、殺そうと思えば殺せます。俺は、殺さない殺し合いのやり方なんて知りませんよ」
 死にたくは、ないんでしょう?
 さらりと告げる声音は、いつもと変わらず、涼やかに優しい。それが尚更に、恐ろしかった。
「ええと。まだやります?」
「・・・・・・いえ。ありがとうございます」
 そうですか、とにこりと笑い、じゃあ撫子に行きましょうと、それはそれは嬉しそうに笑う。それは、無邪気とさえ言えた。
 ああそうだ、と、竹刀を片付けようと背を向けた彼は、振り向いて言った。
「俺と真剣勝負がしたいなら、俺の敵になればいいんですよ」
 唐突に、腑に落ちたものがあった。この人は、殺すことも、殺されることも恐れていない。無謀や命知らずとは違った次元で「そう」なのだろうと、思った。
 それが強さなら――俺が求めているものとは違う。
「なりませんよ、そんなもの。恐ろしい」
「恐ろしいって、俺を化け物か何かと間違ってませんか」
「そんなことはないです。ところで、撫子に行って何を食べるつもりなんですか?」
「向こうに行ってから決めようと思ってますけど」
 そういいながら、お汁粉はいいですよね、みたらし団子もおいしいし、と、楽しそうに甘物を挙げていく。そのくらい自分で買えるだろうのにと、そう言うと、人に奢ってもらう物は別格ですと、きっぱりと言い切った。
 この無邪気な人を、超える日は来るだろうかと、ふと、思った。


 あああ・・・やっぱり、思い描いていたのと違うー。あの時書いてたら・・・(それでも違った気もするけど)。
 ちなみに、浮かんできた言葉は「俺に本気の剣を振るわせたかったら、敵に回ればいいんだよ」といったようなものでした。

2005 年 12 月 24 日  サンタ、プレゼントを買う。

 サンタさんが、プレゼント(風船細工)を配ってました。
 背の高い方でした。百貨店だから少し高めの天井なのに、手を伸ばしたら届きそうな感じ。外国の方でした(といっても、去年も来られていたような感じだから、日本に住んでいらっしゃるのでしょうきっと)。
 その後、私服で玩具(多分子供にプレゼント)を買われていましたが。
 「サンタさんのプレゼントだからー」と言いながらせっっせとラッピングをしたのだけど、それを子供が聞いていたら微妙だっただろうなあと思いつつ。

 ちなみに、昨日は日本の人のサンタとトナカイがやってきていました。こっちは、お菓子を配っているっぽかった。
 しかし驚いたのは、着ぐるみのトナカイでいいのか、なんてことじゃなくて。どうしてツリーの気ぐるみまでいるの。謎です。
 まあそれをいうなら、今日のサンタさんの、クリスマスの曲をラジカセで流しながら先導する人(多分百貨店の職員で普通にスーツの男性)もどうかと思うけど。ツリーには負けるでしょう(負けて正解)。

 バイト先のマネージャーに、(おそらく自腹の)クリスマスプレゼントをもらいました。わーい。サンリオのお菓子の詰め合わせー(玩具売り場の隣はサンリオショップ)。
 他に二人いたバイトさんと一緒に、ちょっと感動(笑)。
 明日は休みだからあと三日、頑張ります。多分あとは、クリスマス分の包装用紙を片付けたり、多く仕入れた玩具を返送用に箱詰めするとか、基本は裏方だろうと思うし(実際どうなのかは知らない)。
 それにしても短期のバイトって、少し慣れてきたと思うと終わりですね。淋しい。
 とりあえず、少しばかりの包装技術は身につけました。すぐに忘れそうだけど(爆)。

 クリスマスだねえ、と思いつつ、何もしてません。
 あああ・・・。去年から、「水団扇」の世界で、クリスマスを書きたいと思っていたのに。そしてそれは、年始にも繋がるのに。
 覚えてたら来年、書こう(鬼に笑われるよ。そして去年もそう思った)。

 不死者とそれを殺す剣の出てくる話を、講義中に細々と書いていました。卒論をとりあえず書き上げたら、まずそれの続きを書きたいなあと思っていたりします(企画分を先にしろよせめて)。
 が。
 あそこで終えよう、と思っていたところから、更にその先も書こうかとも思い始めてしまって。さて、どうしようか。
 正確には、はじめは、その先も書く、そうして終わりが見えていない、という状況でした。それを、区切りがいいからとこの間まで考えていたところで止めようと思って。
 うーんー。区切りがいいと言っても、明らかに続きがある終わり方だしなあ。かといって、本当の最後まで(まだほとんど見えていませんが)書こうとしたら、結構な長さになる気が。多分、日記連載や、書き上げて放置している「蒼天冥地」よりも長くなりそうです(この二つは、現時点では大体似たような長さ)。
 ええと・・・そこまで書く気力あるかなあ。もとい、それだけ長く書いて、自分の文に嫌気が差さないかなあ。短編なら、勢いで終わるからなんともないのだけど。

 とりあえず時間のありそうな来年三ヶ月は、もがけるだけもがこうと思っています。色々と書き上げて、出せるものは、どこかの懸賞小説にでも出してみて(郵送代勿体ないな・・・止めとくか?)。まあそう言いながら、買って溜めている本を読んでいるような気がしますが。
 あっ、「蒼天冥地(旧:深紅に浮かぶ月)」を「読んで突っ込み頂戴」といっていた人々、今からでも遅くないから、もらえると嬉しいです。あれもどうにかしないと・・・。読み返すのが恐いな。

2005 年 12 月 26 日 郵便屋さんご苦労様

 卒論、とりあえず論展開は終わりました。先生からどうにかしろと言われなければ。あとは、引用の原文を打ち込むだけです(それも結構な量があるけど)。

 朝一で(バイトに行く前に)、郵便局に預けました。無事に届いてくれたら、明日には先生の手元に行くはず。
 おかげで、今日の睡眠時間三時間でしたけど。
 朝番で早朝出勤の姉と、ほぼ入れ違いに眠りました。郵便は配達の音がかすかに聞こえた・・・高校生の時に『童話物語』を一気読みして以来じゃないですかねー。
 バイト先の休み時間、タイマーをセットした携帯電話を抱えて突っ伏して眠りました。十五分程度でも、寝ないよりまし。その後、家に帰って夕飯を食べたら、気付いたら眠ってました。

 そういえば今朝、三十分ほど、居間(?)で布団を敷いて潜っていたのですが(普通は眠るのは自分の部屋のベッド)、どこから、「ふぅ」と言うような声。
 近くで聞こえるような声に、えええっ?!と思いつつ、眠気にまどろんでいると、更にニ、三度聞こえて、聞き取れないものの、何か言っていました。
 そこになってようやく、父の寝言と判ったのでした・・・(父の部屋はそこの廊下を挟んだ斜め向かい)。
 吃驚したじゃないかー! 元気があったなら、叩き起こしに行っているところだよ!(鬼だ)
 真冬の怪談なんて、そんなオチです(そういう話でもない)。

 バイト先は、クリスマスも終わり、私はやっていませんが、福袋の詰め合わせ作業も行われていたようです。
 師走は駆け足で去っていくなー。
 あと二日です。それが終わったら大掃除でお餅つきで高校時代の友人や先輩や後輩やに会って、本を読んで年明けです。せわしいな。

 今日衝動買いした漫画が、勇者と魔王の出てくる話で、その勇者が魔物を殺さないのです。主義主張として。
 うーん、あまり好きになれないなー。きれい過ぎるというか、白過ぎるというか。敵対者はあっさりと殺す、という方がまだいくらか・・・。

2005 年 12 月 27 日 狂ったのは誰のせい

 自業自得です。

 何がって、生活リズムの話です。先日、卒論で無理をしたら、うっかりと夕飯後に睡眠、ということを二日続けてやって、眠るのが遅くなって翌日、また眠いです。馬鹿だ。
 だから今日は早く眠ろう・・・既に失敗している気もするけど。

 バイト、明日で終わりかー。早く終わらないかなー。
 クリスマスが終わって、文具売り場が移動するからとその手伝いをしていましたが、いまいち何をすればいいのか判らず、他二人のバイトさんと一緒にうろうろしていました。
 責任の持ちようのない臨機応変は苦手ー。いっそ、全ての責任が自分にかかるのなら、好き勝手やるのですが。

 帰りに、思い立ってお菓子とパンを買ってきました。
 そうしたら、パンは家に山ほどあったのですが。だって食べたかったのだもの、菓子パンや惣菜パンが!
 ・・・このところ、小規模に金遣いが粗くて厭になります。お金あまりないのだから、もっと堅実に使っていこうよ私・・・。

2005 年 12 月 28 日 負けない強さをください

 また眠ってしまいましたよ畜生!

 今日でバイトは終わりでした。淋しいなー。
 福袋を詰める作業をしていて、楽しかったのですが。福袋って、基本的に、ちゃんと定価以上のものを入れているらしいです。だから得には違いなくて、使う物が入っているかというだけのこと。
 今度は買い物に来て、と言われましたが、おもちゃ売り場に買いに行く用事(しかも割引なし)・・・思い浮かばないなあ・・・(笑)。

 帰りに本屋に寄って、『最遊記 外伝』の二巻を買ってきました。
 一巻は、別の出版社から出ている物を持っているからと買わなかったのだけど、ちゃんと続きから収録されているかと、密かにどきどきしたりしていました(笑)。厚さからいって大丈夫だろうと、思ってはいたのだけどさー。そんな嫌がらせ(?)なんてしないと思っていたけどさー。
 大丈夫でした。
 好きだけど、次の巻くらいで終わらないかな・・・長く続くのかな。雑誌の方を全く見ていないから、そのあたりが全く判りません。

 そういえば、たまたま見かけた「マガジンspecial」で、漫画版の『創竜伝』が最終回となっていて驚きました。
 最後の頁を見て・・・うーん、ちょっと微妙かも終わり方。しかしそれにしても展開早いな。なっちゃん出てきてないのかな。まあ何にせよ、本になって出るのを待たなければ、どう終わったのか、ちゃんとしたところは判らないのですが。
 発売は二月中ごろ。その頃には、猫屋の冊子の印刷に取りかかっているのかなー。どうだろう。

 猫屋の冊子は、まだどのくらいのページ数になるのかの試算ができていないから、申し込み頁を作るのは来月の中頃か末になりそうです。どうしようかな、値段。送料のみにするには、少しばかり分量が多いからな・・・。
 まあ、今アンケートに参加してくれている人だけが購入するのなら、それでも無理ではないのですが。どうなのかなー。

 さて今日、改めて己の部屋の汚さを実感しました。そりゃあ半年に一度の掃除じゃねえ(前のバイト先のパートさんに、「女の子の部屋じゃない」と言われました。掃除をしないと駄目だと・・・)。
 明日掃除しようー。大掃除ー。
 原則(?)は、布団を干して埃を叩き出した寝台に、本や引き出しの中身を積み上げます。この過程では、整理整頓というよりむしろ散らかしてます。もう面倒だから、卒論以外の学校関係、一掃しようかな。春休みにと思っていたけど。
 このニ、三年、そこまで本格的に大掃除をした覚えがないから、ちゃんとやるのか、正直なところ不安です。面倒になって簡略版になるかなー。寒いしなあ(部屋に暖房設備はない)。
 そして本格的にやると、一日目は自分の部屋で眠れないという(散らかりすぎて)。どこで寝よう。

2005 年 12 月 29 日 埃の舞う部屋

 舞うって言うか・・・綿ぼこりが転がってます(爆)。

 布団は干せたものの、合計しても二時間や三時間しか手をつけておらず、ほとんど進んでいません。それなのに部屋は荒れている不思議。
 ベッドに積み上げた本を、どうすればきれいに収まるか思案中です。きっと無理だ。

 で。夕方から、父に連れて行ってもらって、古本屋に。
 要らない本を処分する、という名目がちゃんとあるのだけど、結局購入もしているからなんとも。また本が増えた・・・。

 今日と、おそらく明日も、別の部屋に布団を敷いて寝ます。姉と並んで寝るのなんて、いつぶりだ(正確には姉はソファーの上)。
 大晦日はさすがに、自室で寝たいものです。
 明日で片付けばいいのだけど、明日は、餅つきと高校の部活の人々と会う約束が。朝早く起きて・・・寒いな(没)。
 掃除がはかどらなかった大きな原因は、部屋が寒いからでした・・・。

 講義で使ったプリントなどの整理をしていたら、書き連ねた落書きも出てきました。
 書いた覚えなんてすこんとなかったけど、読んでみたら、ああ、というものも幾つか。「霧舞い」(一時日記連載をしていたけど流れたもの)も見つかって、よかったです。捨ててなかったか。
 このあたりはまた、時間のあるときにでも載せたいです。
 ああでも、「霧舞」は分量があるから普通に載せるとしても、他は、あまりに中途半端だからここだろうなあ。
 あ。今日載せているのは、そこからの発掘分ではなくて、この間ふと浮かんできた「夜のマント」という言葉から書き連ねたものです。連想ゲームかよ。

 ゼミの先生から、卒論の直しも郵送されてきたから、年が明けたらそれに取りかかりたいですし。直すところがいっぱいだ(汗)。
 というか、届いたのは一昨日くらいで、向こうから投函しても、届くまでに一日くらいはかかりそうなもので・・・見直すの早いなあ、先生・・・学生の書いたものくらい片手間なのかなあ・・・と思ったり。
 一枚、先に提出した分に書き加えたものを入れていたのだけど、それはなかったです。え、どうしたらいいの、電話で訊けばいいの?!
 ・・・先生が、メールを使ってくれる人なら随分と楽だったろうのに・・・(泣)。←電話苦手

 「結果と過程」の登場人物で、竜がらみの話が一つ書きたいです。『太平広記』に収録されている『続玄怪録』の話で、竜に頼み事をされた男の人が素直というか天然というかで楽しいのです。

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 図書室に本を借りに来た行柾は、例によって人の少ないテーブル席に、黒い物体が置かれていることに首を傾げた。
「布・・・?」
 近付いて、持ち上げてみる。驚くほどに軽い布だが、他にカバンがあるでも筆箱が置かれているでもなく、落としものだろうか、それとも暗幕・・・にしては小さいなと、いよいよ以って疑問が膨らむ。
 広げてみようかとしたとき、あっ、と、声がした。
「ごめん、それ僕の!」
「えーっと、五組の壱原?」
 行柾が記憶を発掘している間に、眼鏡をかけた線の細い同級生は、駆け込むように近付いて、黒い布を取り上げた。
 むっとする。
「勝手に触ったのは悪かったかもしれないけど、大事ならこんなところに置いとくなよ」
「あ。ごめん、そうじゃなくて・・・」
「何だよ」
「その・・・。いや、いいよ。態度悪くてごめん、見つけてくれてありがとう」
 言いかけてやめるなと、友人であれば襟首を掴んでいるところだ。しかし壱原は、選択授業で一緒になるから、どうにか顔と名前が一致するくらいで、喋るのは今日が初めてに近い。行柾は、肩をすくめると、背を向けた。
 用事があるのは、閲覧室ではなく書架だ。
 壱原が、申し訳なさそうに見つめているのは気付いていたが、そのまま無視をした。

 そんなことがあった、数日後の放課後だった。

 試験休みで部活もなく、行柾は、まだ明るいうちに家路をたどっていた。早く帰ったところで勉強をするとは思えないのだが、かといって、遊びに出掛けようとも思わない。
 家まで五分とかからない児童公園で足を止めたのは、何かを見たような気がしたからだった。それが何だったのか判らず、行きすぎた体を戻して覗き込むと、カラフルに塗りたくられたベンチに、老人と壱原が座っていた。
「・・・何やってんだ?」
 思わず呟きが漏れたのは、壱原が、あのときの黒布を纏っていたからだった。まるでマントのように、オペラ座の怪人や、怪傑ゾロのように。少年は、こちらには気付いていないようだった。
 よく見ると、眼鏡をかけていない。それに、いつもはうっとうしげにかかっている前髪を、整髪料ででも固めているのか、額を出すように分けられている。それだけでがらりと印象は変わり、よく一瞬で判ったなと、行柾は、己に妙な感心をした。
 壱原は、老人に微笑みかけると、ふわりと布を持ち上げ、抱くようにして覆った。
「ドラキュラかよ。おい、壱原」
 何やってんだ、と続けようとした言葉が、艶然とみつめられ、喉に引っかかる。待てあれは男だろう、と、自分の一端が悲鳴を上げる。 
 しかしそれも一瞬で、壱原は、青ざめるようにして表情を強張らせた。そうすると、いくらかは線が細いが、ただの同級生だ。はっとしたように、老人がいるだろう場所を見つめ、黒布を振り上げ、ひとまとめにしてそれを抱えて走り出した。
「え」
 呆然とそれを見送ってしまい、反対側の入り口から逃げられる。
 しばらくして、我に返ってから公園に踏み入ると、ベンチの老人は、幸福そうに目を閉じている。小春日和であれば、昼下がりの居眠りで、ほほえましい情景だ。だが今日は、薄明るくはあるが曇り空で、風は冷たい。
「おい、じいさん。こんなとこで寝てたら風邪ひくそ。じいさん?」
 壱原が何をしていたのか聞きたいということもあるが、やはり体調が心配になり、声をかけても反応のない老人を多少強く揺さぶるが、全く起きる気配が無い。どうしたものかと更に揺さぶると、そのまま横にこけてしまった。
 腕を掴んでいたからいくらかは緩和したが、それでも衝撃があったはずなのに、ぴくりともしない。
 恐る恐る脈をみてみるが、そもそもうまく取れたためしがないため、反応はないのだが、よくわからない。そこで思いついて胸に耳をあてると、何の音もしなかった。

「壱原」
 うっとうしく長い前髪をたらした少年は、びくりと怯えたように、眼鏡の向こうから視線を寄越した。
 他のクラスメイトたちは、朝の始業前とあって、特に注目するでもない。行柾は、壱原の細い腕を取ると、教室から連れ出した。
「昨日のあれ、説明してもらうからな」
 少年から、応えはなかった。だが、抵抗するでもなくついてくる。
 そして二人は、屋上前の踊り場にやってきた。屋上には、残念ながら、鍵がかかっていて出られない。
「で」
 逃げられないように、壱原を屋上に出る扉に背を向けて座らせ、その上、腕も掴んだままだ。
 少年は、うつむいたまま顔を上げようとはしない。
「・・・信じてもらえないと思うよ」
 ようやく放たれた声は意外にはっきりとしていて、行柾は、おやと思った。
「そんなもん、聞いてからの話だ。とにかく、話せよ。お前のおかげで俺は昨日、警察に話聞かれたんだからな」
「だけど・・・自然死、だったでしょう?」
「なんで知ってんだよ」
 やはり知っていたのかと、根拠もなく思い、行柾は少年をにらみつけた。
 壱原は、溜息をつくと、顔を上げた。次いで、学ランの胸ポケットから、するりと黒い布を取り出した。結構な大きさのはずだが、学ランの胸が膨らんでいた様子もなかった。
「夜のマント、っていう児童書を知ってる?」
「夜のマント?」
 壱原は、取り出した布を羽織るようにすると、口元に、どこか皮肉めいた微笑を浮かべた。
「黒いマントの出てくる話だよ。それは、本来眠りを持たない神々にさえ眠りをもたらし、人の子には、深い眠りか永久の眠りを与える。それを盗み出してしまった子供の冒険を描いたのが、『夜のマント』だよ」
「ああ、それなら読んだような。最後には、ぐっすり眠れるって勘違いした少年が、居眠りしていた長老にマントをかけるんだったっけ?」
「そう。『そうして長老は、二度と目覚めることはありませんでした。しかし少年は、そんなことも知らずに、長老が起きて、彼の冒険を聞いてくれるのを心待ちにしていたのでした』」
 長老が目を覚まさなかったのは、残りの命の少ないものは、そのまま永久の眠りについてしまうという、マントのせいだった。
 凄い終わり方だなと思ってから、壱原の纏う布に目を止めた。
 何故、この話を持ち出した。
「そう。これが、夜のマント。今では変質して、自ら眠りを求めるようになってしまったけれど。君は、危なかったよ。これを被っていたら、目覚めないところだった」
「何故――」
「眠りを集めて、戻さなくてはならないんだよ。僕の先祖が、これを盗み出してしまったのだから」
 やはり微笑んで、壱原は、壁に手をつくと、ひらりと行柾を飛び越えた。予鈴の鐘が、聞こえた。
「信じるも信じないも、君次第だ。ただ、他の人に言ったところで、信じてもらえるとは思わないよ」
 行柾は、それを呆然と見送ってしまい、うっかりと授業に遅刻してしまった。

2005 年 12 月 30 日 微細な変化

 大掃除、予想外に終了しました。
 明日までかかると思ったけどなー。きっと、本を全ては広げなかったからでしょう。比較的読まないものを取りにくいところに置くから、動かしようがなかったとも言う。
 それにしても、来年くらいになったら、今空いている場所も埋まりそうです。ど、どこに置けば・・・! いっそ、思い切った処分をした方がいいのでしょうか・・・。

 そして掃除の後は、荷物を戻すと、あまり変化していない気がする不思議。
 埃は確実に減っているのですが。床に散っていたものも、減ってはいるのだけど。・・・おかしいなあ。

 午後から、掃除と並行して餅つきをしていました。
 もっとも餅つきと言っても、つくのは機械で、もち米の用意は母が。私は、丸めるだけです。だから、丸める餅がなくなったら、つき上がるまで掃除に戻っていました。
 あかぎれでひび割れているところがあったから、餅を丸め終えて手を洗う度に、冷や冷やとしたものです。丸めてるときには痛くないのだけど、手についた上新粉やお餅をこそぎ落とすときに、うっかりと傷口をこすったりして。

 で、夕方からは、高校時代の演劇部の人たち(私が高二の時の先輩後輩同級生)と会ってきました。ファミレスで四時間ほど粘って(汗)。
 一年ぶりの方々も多かったのだけど、会うと一挙に時間が戻りますねー。
 全員に会えたわけではなかったのだけど、懐かしくて楽しかったです。そして去年もだけど、恋愛話で盛り上がる横で、全く違う話をしていました(笑)。私には縁のない世界だー。
 また来年も、都合が合えば、集まるということだから会いたいものです。だけど、年末年始働いてそうだからなー(販売業)。まあ、夜なら時間自体は空いてるのだろうけど。問題は、その気力があるかで。

 では、脈絡なく、昨日発掘した物を。省略しすぎて何がなんだかな話です。
 ところで関係ないけど、先日答えた「百の質問」で、本がなくても生きていけるだろう、と回答しましたが(そしてそれはいくらか味気ないものだとは思うのだけど)、何かしら書かずに生きていくのはきついだろうなあとも思います。
 書かないと死ぬ、ってわけでは全くないのですが、心のバランスを欠きそう。
 物語ではなくても、こういった雑文とか。そして、自分独りに向けていないもの(返答はさして求めていないのですが)。
 やあ、しみじみと、インターネットがありがたいですねぇ。

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「律、生みの親から電話よ」
 ――今まで、疑う余地もなくその生みの親だとばかり思っていた人に、あっけらかんと告げられた場合、どんな反応を取るべきか。
 一、冗談として更にぼけ返す、あるいは突っ込む。
 ニ、聞き間違いか言い間違いとして訊き返す。
 三、固まる――それは今の律だ。
 いまいち正確さの疑わしい三択を思い浮かべながら、竜崎律は、いつもと何一つ変わらぬ母を見つめて、業務用冷凍庫の中で凍るマグロのように固まっていた。
「律? ちょっと何してるのよ、いきなり寒くしないでよ。片付けるの大変なんだから、氷なんて出さないでよ、もう」
 そう言って、まだ若い母は、漫画の表現効果よろしくどこからともなく湧いて出た氷をつついたが、ふと気付き、固まったままの律を見やった。
「あらら? ひょっとして、律、あなた、お父さんから聞いてるわよね?」
「・・・何、を」
 体に張り付いた薄氷を割って――窒息するかと、実は結構本気で思った――律が顔を上げると、「あらまあ」と言って、母は小首を傾げた。かと思うと、「ポン」と口で言って、手を打って明るく笑った。
「じゃあ、そういうことで」
「待てい」
 どこかのコントか、と突っ込みたかったのだが、そうするとどこのコント?と訊き返され、話が脱線することは必須なので、あえて呑み込むと、母を睨みつけた。
「律、顔が恐いわよ」
「あ、ごめ――って、違くて」
「律。前から言ってるけど、日本語はもっとちゃんと正確に・・・」
「ごめんなさい気をつけます。だから今は俺に話させて。ね?」
「仕方ないわね。絶対よ?」
「ハイ」
 仕方ないのはどっちだと言いたくなるが、十六年も親子をしていれば、いい加減――そう、親子。親子だったはずだ。
「母さん」
「なに?」
 明るい声に気勢を削がれたものの、どうにか体勢を立て直す。
「さっき、生みの親って言ったよね? それってどういうこと。俺、母さんたちの子供じゃなかったの」
「てっきり、結城さんから聞いてると思ったのよ。でもね、律。血はつながってないけど、私たちはれっきとした親子よ?」
「母さん・・・」
 不覚にも、泣きそうになる。ところが。
「それで、どうする?」
「――は?」
 どうするって、何か行動を問われるようなことがあっただろうかと、律は、親子の愛を再確認する間もなく考え込んだ。そして、はたと顔を上げる。
 ――ひょっとして、今更に引き取るとかそういう話になる?
 昼メロか一昔前のドラマのような展開が頭の中に浮かぶ律に対して、母はあっさりとそれを打ち砕いた。
「だから、電話。今かかってきてるの。出る?」
 「だから」って、ほとんどつながってないから。
 勿論、そんなことは時間の無駄だから言わないが、律は溜息をついて、首を振った。そんな気力は残っていない。
「そう? じゃあ、断ってくるわね」
 母がそう言って背を向けると、改めて深々と溜息を吐いた。そうして、このことについて考えようと――したのだが、首を捻りながらすぐに戻ってきた母に気を取られる。
「・・・向こうは何って?」
「それがね、切れちゃってたのよ」
「・・・まあ、あれだけ待たせればな・・・」
 機械に弱い母は、どうせまた、保留もせずに置いていたのだろう。通信障害を疑って切られても、あまり文句は言えない。
「ところで、律」
「はい!」
 改まった口調に、思わず律は姿勢を正した。母の目が据わっている。
「このことを聞いたんじゃなかったら、一体、結城さんと何話してたのよ。随分と長く話してたし、そのあと挙動不審だったでしょ。だからてっきり、このことだと思ったのよ?」
 律は、傍目にも明らかに言葉に詰まった。
 律の父――血のつながっていない育ての親だが――は、四年前に、一年近い闘病期間を経て死んだ。
 しかし、父に呼ばれて長く話を聞いたのは、決して、親子関係についてではなく、到底母には言えないが、父の恋愛遍歴だった。あの父がと思うような話で、何故こんな時にと不思議には思ったが、きっと、このことを言おうとして、言えずに終わったのだろう。
 おかげで律は、今、突然に秘密を知らされた上に、母を相手に苦戦を強いられている。
「ねえ、律。正直に答えなさい」
「でも――電話だ!」
 天の助けとばかりに部屋を駆け出る律だったが、受話器を取ってすぐに、後悔することになる。相手は、「生みの親」だった。
 そうして気付くと、会う約束までしていたのだった。

 後日のこと。
 律は、件の人と会って帰るなり、母の顔を見て呻いたのだった。
「どうしよう、母さん。俺、母さんの子じゃないどころか、人間でもないみたいだ・・・」
「今更何言ってるのよ」
「―――え?」
 冗談抜きで点目になった律に、母は、料理中で目線すら向けずに言った。
「自分をどう思ってたのよ。普通、人間は、思うだけで吹雪や氷なんて出せないものなのよ?」
 その日、律は改めて、己の鈍さと、母の常識外れを思い知ったのだった。

2005 年 12 月 31 日 大晦日の傍観者

 父と姉が遅くから掃除を始めるのを眺めつつ、ぼーっとしてました。いや午前中は、おせち料理を少し手伝ったりしましたよ?

 気分だけせわしなくて、のほほんとしているのも気が引ける状態。・・・母が忙しく立ち働いているのだから、手伝えばいいのに・・・。
 我が家の蕎麦は、すき焼きの後に投入、なので、この後第二ラウンドが。
 紅白が楽しいです。まあ楽しくなくても、毎年見ているのだけど。Wat(だっけ?)の突然のマイク撤去に驚いた・・・(歌っている途中でスタンドのマイクを持っていかれて、戻された。あれ何?)。

 楽天でやっているサイトで、他のところの紅白戦に参加したら、リレー小説があったのだけど、見たときには終わっていたという(爆)。
 二篇載せてもらっているのだけど、またそのうち、ここか向こうにでも掲載しようかなと思っています。一つ、友人に送った流用なのだけど(汗)。

 今回は、話をつけた新年メールもなしの予定です。色々な意味でそれどころじゃなかったというのが正直なところ。



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