『のっぴき庵』…引退した役者だけの老人ホーム「のっぴき庵」。
老人ホームというよりは、シェアハウスか下宿に近いような。だって、入居者たちはお金はなくてもしっかりと自分で身の回りのことが出来ているようだし、ホームの運営も一人で手が回っているようだし。
それぞれ、過去を眺めたり、これからに恐る恐る踏み出したり。
最後の、「それでも幕は開く」が好き。
ここに出てくるのは職業が役者だった人ばかりだけど、素人でも、一度きりでも、自認したことのある人はずっと役者の肩書をどこかに持っているのかもと思ったりもする。
『刑罰0号』
凄く面白かった。連作短編なので語られない部分も多くて、そこが読みやすくなっていると思うのだけど、わかりにくくても些末でもいいから描かれなかった部分も読みたいと思うくらいには。
記憶を抽出し、他者の脳内で再現する技術が開発され、引き起こされたあれこれの話。不穏な題名は、その技術で亡くなった人の記憶を移植することで死刑に代えられないか、というところから。作用の強さに一度は断念されたものの、影響の残った人々によって物語は続いていく。
…結局のところ、赦すも赦さないもないのかもしれない。
『ジーノ』
何か…うーん、青年漫画でたまにこういうのあるなあ…。おじいさんが力のある政治家で、それに反発してぐれていたけど今は警察官をやっている、昔の仲間もそれぞれ足を洗いながらも親交はあって時には協力もしてくれる。最終的には、頼れる仲間も上司も。
類型は別にいいのだけど、追いかける事件まで類型で、しかもちょっと古い感じが…いやこれ時代設定現在? 十年か二十年くらいは前じゃあ…。
カッコイイとも面白いとも思えず読了…。全く好みではなかったなあ。
『アンマーとぼくら』…おかあさんと過ごした、三日間。
主人公にとっては突然すぎる父の再婚のため、なかなか素直に受け入れられずにいた、「おかあさん」と沖縄と。そんな昔を振り返りながらの、三日間の観光旅行。
始まりから違和感は書き記されていて、読者どころか主人公自身すら、何かが起こっていることには気付いていく。でもそんなこともあるのかもなあ、と、思ってしまったりも。
家族の掛け合いが面白く、いい話でした。
知人と、私の家の割合近所の喫茶店(?)と雑貨屋に行ってきました。母から新しくできてるよと聞いて、行ってみたかったのだよねー。
お客さん誰もいないなーと思ったら、開店の二分前くらいだった、入ったの(苦笑)。
どれも美味しそうだったのだけど、話を聞いたときから気になっていたフレンチトーストを。そして、液の漬け込みに時間がかかるということで、その間に三階の雑貨屋さんの方に。
ダヤングッズをメインにした雑貨屋さんでした。かわいい。パーカーが気になったけど…フードに猫耳ついてるってこの歳でどうよ…かなり可愛いけど、可愛いがゆえにさ…。
結局、反射材のストラップ(ダヤンがひまわり掲げてる)と、友人に猫の肉球を再現したストラップ。
フレンチトーストも美味しかったし、また行きたいなー…けど、近所過ぎて誘える人もいないのだよなあ…一人か。しかし近所で一人で外でご飯食べるって、そもそもあまり必要がないのだけどどうしたものか…。
『スペース金融道』…短編集。
うわあ、なんだこれ、楽しい!(笑)
人類が地球の外に飛び出していった世界で、地球からは何光年だったか離れた場所が舞台の、お金の取り立ての話。
経済学だの金融だのの難しい話は斜め読みしたけど、そこ理解できなくても(苦笑)面白い。
語り手、もうちょっと報われてもいいのじゃなかろうかと思うけど、それには先輩が優秀で悪辣すぎる。気の毒に(笑)。
借り物で申し訳ないけど、文庫化したらほしい…そして続いてほしいけど、それってこれの売上次第なのかなあ…むむむ…。
『あおぞら町 春子さんの冒険と推理』…野球選手(ただし二軍)の夫と暮らす春子さん。
野球選手という不安定な職に不安だったり喜んだり、この先のことを考えたり。そんな日々の中にそっと忍ぶ違和感を解き明かしたりも。
一話目、アミの会(仮)のアンソロジー「捨てる」から。読んだとき、いい夫婦だなあ、と思ったのだよなあ。その印象そのままに、全部で三編収録。シリーズ化するのかな?
『よっつ屋根の下』
父が勤め先の事故未遂の改善を求め、左遷。実家を気にして残る母と新天地に旅立った父。兄は父について行き、妹は母とともに。そんな四人の、それぞれの物語。
題名は、最終的には四人それぞれが独り暮らしだから。でも、暮らす場所は違えど、しっかりと「家族」。
これ、お父さん結構いい男な気がする…。というか、四人ともが、大変ではあっただろうけど最終的に人としてしっかりしているなあ。よかった。
『メビウス・ファクトリー』
巨大な工場を中心に据えた、鎖国状態かのような町。
読み始めから、カルト教団を下っ端信者が描くような感じで、気持ち悪さとうすら寒さがつきまとう。うっすらとした不穏や不気味さをかかえたまま、パンデミック、その後。そこには町が再建されたのか、崩壊は止まらないのか。はっきりとしない結末もまた、厭な感じ。
デビュー作の『となりまち戦争』が思い出されるのは、今の日本の「うそくささ」がどこか出ている感じがするからかなあ…。
『ハルカな花』
彼ら彼女らが悩み、行動しようとしていた時に出会ったハルカと花。ファンタジー…かな?
もっとどぎついところに行くかと思ったけど、着地点は案外綺麗。
…読むたび、この人の書き方あまり好みではないなあと思うのだけど、展開が気になって読んでしまう。
『神さまは五線譜の隙間に』…調律師の師弟コンビ。
会社の先輩後輩だけど、師弟だよなあこれ。
ピアノを整えて、時には部品も替えて、補修して、必要とする人たちに必要とする「音」を手渡す。あまり、謎解きという感じではないかな。
主役の二人が素直なので、読んでいて心地いい。最後の、シューマンの指の必要のない後輩に、僻むでもないところが象徴しているような気がする。
『おおあたり』…しゃばけシリーズ。
当たってしまったあれやこれ。
表題の話、ああ…。間が空く、というのは、そういう危険も含むなあ…誰が悪い、と探し出さずにほっとした。
「あいしょう」はその枠にはまっていない気がするけど、まだコンビがしっくり来ていなかった頃の兄やたちの姿が知れて楽しい。
最後、若旦那ちょっとは進めたのかな。頑張ってるなあ。
『ガーディアンズ・ガーディアン』
…ごめんなさい、本好きに本ネタ出したら好まれるって思っただけでしょ、と思ってた。はじめこそ、名前が覚えられないし本を媒体にした守護者って何だ?となったものの、これ好きだ、面白い。
周囲と比べて劣ると自信を無くしている主人公、突然のように巻き込まれた大事件に、今までが無駄ではなかったとささやかながら得られた確証、癖のある登場人物たち、本となっている物語の楽しさ、疑いすら抱いていなかったものへの疑念。
物語好きあるあるには素直に共感。「中身がない」彼の歪みっぷりが、徹底していて面白いなあ。最後の掌編とか。ガーディアンたちとのコンビっぷりも面白い。物語が長く続けば、ボーナス・トラックとして書下ろし掌編でそのあたりも語られてこないかなあ。
道筋は結構王道。あそこで次巻へ続く、も、冒頭で子どもたちへ語り聞かせていたようなひどいひき(笑)。続きが待ち遠しい。
大判で揃えるのはいろいろと厳しいから、文庫化してくれたら…そしたら揃えたい…。
睦月さんと、十月の旅行の予定を詰めるべく会って来ました。
いやあ…ローテクだなあ、私…。ネット介して、というか、ラインとか、いろいろと会わずに話を詰められる方法があるだろうに、結局会って直接の方が早いというのが、ねえ…。主な敗因は、三人ともがPCでチャットで合わせるのが微妙なのと、私と遠山がラインできない(ガラケー)ということかな(爆)。
細かなことはまだ調べないとだけど、大筋の行程が決まったから、あとはまあ。
しかし旅行。毎度毎度、決めることは山とあって、面倒だなー、家を出る前日くらいにはもういいじゃないか、と思ったりするのだけど(そのあたりが一人旅ができない所以)、行くと楽しいし思い出しても楽しいし、計画練ること自体は嫌いではない(面倒だけど)。
うん…ここまで書いて思ったけど、私どれだけ、面倒って思っているのだろうな…(苦笑)。
ところで今日、待ち合せてあれこれ決めて、よしとりあえずは片付いた、というところで睦月さんから一言。
「今日って、一年ぶりくらいやんな」
…おお(遅)。
あれです。さすがに、「昨日も会ったよね」ではないけど、「一週間ぶり〜」くらいな感覚ではいたよ(苦笑)。まあ、お互い独身のままだしねえ…。
『龍宮の鍵』
母は家を出て、父は勤務先のホテルに放火疑いの上にその最中に飛び降り自殺。高校卒業とともに義父の経営するラブホテルに勤め始めた主人公は、そんな過去と対決するためも兼ねて、父の元勤務先で働くことに。外資企業に買い取られたホテルで、ホテルマンとして働く楽しさを学びつつ、父の探した祖父の遺産(?)を探すことになり…と、派手さはないものの一冊でいろいろあった。
最近、ネット使って悪評を広めるというのが多いけど、これ本当に厭。ある程度効果的なのが余計に。
『彩は匂へど』…其角と一蝶のコンビのシリーズ二作目。
時間は戻り、二人の出会いから。…一作目よりこっちのが面白かった。前がちょっと微妙だったから、こっち読むか迷ったのに(苦笑)。
芭蕉の庵に投げ文があったり、変わった格好をした女の姿がちらついたり。それを解き明かすことよりも、からかわれやすすぎる其角が面白かったり、芭蕉翁(と言ってもこの頃まだ四十ほど)がなかなかいい性格をしていたりにほのぼの。
でも何より、大きな力に押しつぶされる人々(圧す側はさほどのこととは思っていない、あるいは気付いていない)の描きようが抉る。
『女子的生活』
一話目だけ既読。なので、題名の意味も、苦手な感じの「女子」だ、と思ったのがある意味思い通りだったろうこともわかっているのだけど、でもやっぱりうまいなあ、と思う。
いやもうこれ、好きにならずにはいられないだろう…。闘う人、とりわけ闘う「女子」は(闘い方と気性にもよるけど)いいよね。同居している二人が、さばさばと友達なところも嬉しい。
財布とスマホつかんで駆け出したとこ、笑ったけど泣きそうにもなった。
しかし、かなり、格段に、マイルドになってるけど、やっぱり女子トークは怖いです。うん、そこはやっぱ無理(苦笑)。
『日本酒BAR「四季」春夏冬中』
きき酒師(ソムリエ日本酒版)の資格を持つ家出青年が行き倒れ寸前で出会ったお店は、定食屋になっていた日本酒BAR。住み込みで働き、特技を活かしつつ色々な人に出会い、逃げていた問題に立ち向かうことにも。
実在のお酒と、クックパッドで探せばレシピもあるらしく、試すことが可能なところがちょっと楽しい。手間とお金は結構かかりそうだけど(苦笑)。
人情話、かな。お酒の風味の表現がきれい。
ただこれ、否定的に逃げるって言うのかなあ主人公の問題。おやっさんがいたからあれだけど、手紙で済ませても良かったくらいな。
飲めない体質、ここまでだとアルコール分解能力がないのじゃあ。となると、その人にとってはお酒はただの毒だよ。お酒扱うのにそれを知らない人とは、とりあえずは物理的に距離置くのが一番かと。命に関わるから、説得は二の次で。
(文中、そんなことは明言されていないのでそこまでではないのかもしれないけど。でも書かれている扱いだけで、十分虐待行為だったと思う)
…まあ結果的には、強制的に連れ戻されるって可能性を潰せてよかったね、ということになるのだろうけど。そのために断り入れに行った、ってことなのだろうから(成人男性を無理やり連れ戻せるのか、そちらの方が外聞悪いのじゃないか、というのは残るけど)。
でも、こういう親って厭だなあ。そこのところが、読んでてすごくしんどかった。主人公が家族への悪感情を極力削ぎ落としているように描かれているところが、余計に。
『京都骨董ふしぎ夜話』
京都にある骨董店。そこにいるのは、店主の老人と中高と横浜の学校に通っていた孫、住み込みの青年。訪れる人たちと、物を通してのちょっとした話。
「ふしぎ」ってどこにかかってくるんだ、と半ばくらいまで思っていたけど、なるほど、そういう。表紙に堂々と仕込んであるのに気付いてなかった(口絵で気付いたけど)、と思ったら、図書館で借りたからバーコードで隠れていたのか(苦笑)。
地の文の表現が、癖があって面白い感じ。
『幽歴探偵アカイバラ』
幼い頃から幽霊が見える青年が、何故どうやって幽霊になってここにいるのか、ということが知りたくてあちこち訪ね歩く短篇。…なんだそりゃ。
主人公を筆頭に出てくる人物も好きになれず、イッシーと夜中の喫茶店の話はまだ好きかなあ。文章も話も私はあまり面白く思えず、残念。
「BOC」2…文芸誌。
結局まだ購入には踏み切れず、借り物。
「螺旋」企画そのものが、書かれている小説よりも気になっている(苦笑)。…と考えるとやはり、購入した方がいいよなあ(イベントレポートなんてきっと本にはならない)、と思っているのだけど。うーん。
企画短篇が面白く、恩田さんの『消失』後日譚が読めるなんて! 短編でも長編でもいいから、続けてくれたら面白そうな世界になっている。小路さんの話も、元を知らないけどスピンオフのようで。
今日、大雨で玄関の靴が浮くくらいの浸水が…。
一時に多く降ったというのもあるけれど、元々、ここの土地ってちょっと下がっているのだよなあ。今までは、隣が田んぼだったからかろうじてそこに流れ込んでいたのだけど、今はコンクリ塀で囲われているから溜まった。
一旦降り止んだ隙に水はあらかた引いたけど、あのままだったら床上浸水行っていたかもだなあ。我が家だけ。隣(元田んぼではないところの)もちょっと玄関に浸水はしてきていたらしいし、道路の一角が水没していたけど、多分一番に最大被害受けるのはこの家だなあ…。
しかし、水はどこに行ったのか。
家の横の通路はどこにつながっているわけでもないしそこに水路のようなものがあれば、もうちょっと水に流れがあったと思うのだけど。道路の水路は、しばらくしてからちょっと機能回復していたけど、そこより低い位置の水がそこに吸い込まれて行くはずもないし。
で、役所に相談するときの証拠に、写真撮ろうとうろちょろしてたら(水濡れしてもいいサンダルと、ズボンはすぐに裾が濡れたからもうそれでうろついた)、コンクリ塀で腕を擦るわ指切ってるわで…。指は、数時間経ったついさっき気付いたのだけど(遅)。擦り傷もだけど、血は出てないな。痛みもそれほど。しかし、消毒液がないから、うっかり何かの感染症起こしたらやだなあ。
あとそれに連動して、写真をPCに移そうとしたら…あれこれってWiFi接続でしか移動できない…? 家のネット環境、面倒で有線にしたままだから、WiFi使えないのだけど。
いや、買った時からそんな気はしていたけど…怖くて確かめてなかったんだ…(爆)。買う時にも思ったけど、まさかねえ、と、そこまでは確認せず(没)。
性能関係調べたら、一応外部接続の端子の種類があったからできる…のかなあ…? コネクトらしきものは見つからないけど、どうなんだ。質問のメールは送ったけど、どうだろう。大人しくケーブル接続でいいよ…。
最悪、モデム買い換えかレンタルで無線LANに替えるしかないのだけど…ガラケーだからWiFi必要ないんだよ…。便利が不便。
『神の左手』
お、重い…。基本的に主人公の幸せを願ってしまうので、この主人公はもう難儀で難儀で…恐れつつも、目を離せないこの感じ。しんどい(苦笑)。
理不尽に暴力をふるう指導者と子どもたちの隔離された世界、サンクチュリア。半ば勢いで友人と友人の仲間と命を助けることになった少女とでそこを脱走することになったところから、無残な戦場と呆気ない結果まで、ずっしりしっかりとした物語。
暗い…けど、ケイルの行く末が気になる…。
全三部作で、あとは『悪魔の右手』と『天使の羽ばたき』。一気に借りなかったのは、一冊が結構分厚かったから(苦笑)。そして、題名にやられたのだよまず。
『教室の灯りは謎の色』…塾にて。
通信教育や高卒認定の取得などもサポートしている塾での、大なり小なりの様々な「事件」の顛末。主人公は塾の生徒で、謎解き役は英語の講師。
いろいろな人が出てくるけど、双子じゃないけど同級生の兄弟は、もっとなんとかならないのかとも思ってしまう。お兄ちゃんも結局弟甘やかしてないか…? 離れることが必要だった彼彼女は、距離を置けば、仲良くはなれなくてもやって行けるだろうと思うよ。そういうこともある。大学生講師の彼はねー…。あれで反省するなら後は立て直せるだろうけど、そのままならどうかなあ。最後の話、護衛気取りだった彼女にはうわっと思ったけど、裏表がないと考えると、付き合いやすくはあるのかな。あの二人には、いい人柄なのかも。
「人生は、簡単に狂うんだ」にどきりと。多分、案外多くの人が知っているけれど、無視してしまいたい、自分には起こらないと思いたいこと。そのことを告げられた主人公は、自分がやってしまったことにも覆いかぶさって来る厭なことにも立ち向かわず、ただ黙って凌いでいれば解決すると思いたかった。よくわかる。
必ずしも正面切って戦う必要はないのだけど、でもただ黙っているべきではないときもある。見極めが難しいなあ、と思う。
主人公は、その道標となる灯火を見つけられてよかった。いつか、彼女が照らすようにもなりそう。
昨日、ようやく、書き直していた話の書き足しも終わり。あともう一度くらい見直したら、サイトに載せるかなー。
で、すぐに見直すと流し読んでしまいそうなので、次に書き終えたいやつの続き書くか、と…まず、今書いている部分までを読み返し(爆)。…時間あけると、これに時間を取るのだよなあ…。
書き終えた方、設定があれだし甘い話になるかと思ったら、主人公がさっぱりそちらに向いてくれず、「あれ?」と思いながら終わってしまって、これは書いてる奴のせいかと思ったのだけど、続きを書き始めた方はなんかしっかりと少女小説っぽくなってくれてる!(笑)
ええと…主人公の違い? なのか結局?
『始皇帝の永遠』…始皇帝となった趙正の生涯。
始皇帝に興味があって手に取ったのだけど…盛り上がりもなく淡々と進んでしまって(事柄としては色々とあるのだけど筆致がひたすらと淡々としていて全くハラハラもドキドキもしない)、う、うーん…。
正をのぞけば、それほど出番のない人も結構人物が描けていたと思うのだけど…秦の武将たちのやりとりは楽しく読めたし。あまり合わなかったのかなあ。
でも、最後の締め方は好き。
『裏切りのプログラム』…データ誘拐の犯人探し。
プログラマーの為の能力重視の人材会社を立ち上げた主人公が、会社データを暗号化してその解除を条件に身代金を要求、という事件に巻き込まれて、突然あてがわれた相棒と調べ回る話。
作者自身プログラマーのようなので、専門用語とかいっぱい出てくるかなーと思ったら、全然そんなことはなかった。
最後の解決(?)方法、えっそれあり?とちょっと思ったけど、まあいいかそのくらいやってしまっても…。
しかし、甘えるのや頼るのが苦手という主人公だけど、百合ちゃんには頼っているし甘えている気がするけどなあ…? もうちょっと踏み込んでの、ということ?
『賢女ひきいる魔法の旅は』
四つの島国のうち、一つが魔法の防壁を作ってしまい、行き来が閉ざされてしまった。父が連合国の皇子とともにその国にさらわれてしまった主人公が、賢女の叔母と遠い親戚の王子(幾つも国がある)、断絶した国の生まれだけどこちらに取り残されてしまった青年と、壁を壊すために旅立ち。
いつもの、ごちゃごちゃとしっちゃかめっちゃかに展開する物語。
ダイアナさんが九割ほどを書いていた物語を、妹のアーシュラさんが受け継ぎ完成した物語。あとがきを読んでいて、一行目からなんだか泣いてしまった。
ダイアナさん、未訳や未発表のものはあるかも知れないけど、もう、新作は読めないんだなあ…。
『なくし物をお探しの方は二番線へ』…シリーズ二作目。
…表紙が、一冊目以上に違和感…。小学生かと思った(苦笑)。
中身は、トリック(?)部分はぼんやりとでもそうかな、と心当たりが出てくるのだけど、物語展開がいいなあ。前の巻に続いて、己の仕事をきっちりとこそうとする人たちの姿も心強い。
二章の二人の出会いと交友が、じんわりと嬉しい。
仕事終わりに、友人とごはん食べて来ましたー。
いやあ…ううん…めんどくさい奴だなあ…(←)。恋愛体質だったら一割くらいは問題解決しそうというか恋人に丸投げしたい部分はあるのだけどなー。残念ながら違うのだよなー。
とりあえず、年取って一人という人生を失敗と思う感覚持ってるなら、早いところ婚活でも見合いでもやらないと「失敗」になるのほぼ確実じゃない、と思う(し言った)のだけどねえ…。
ちなみに、私の中にその感覚はなかったので、まさか同い年のしかも友人から今更言われるとは思ってもみなかった。
『キノの旅』十九巻
表紙は、「幸せの青い鳥」なのかな。登場人物紹介のミニキャラがかわいかった。
恒例のaとbに分かれていた「捨てる国」の話が何というか面白かった。結構皮肉というか強烈な話なのだけど、可笑し味があるというか。
『ルポ 保健室』
保健室、養護の先生と個人的な話をすることは全くなかったなあ…と思うけれど、必要な生徒には最後の足掛かりになり得る場所なのかも。
個人をとりあげた具体的なレポートが主だけれど、最後の章では、それらを通しても見えてくる、総合的な問題や改善点を。
今は個人の資質でしか動いていない、というのはきっとその通りで、それをシステム化(マニュアル化というわけではなく運用する人の資質で大きく左右されないような仕組み)を整える必要はありそう。養護教諭の転任で悪く様変わりなんてあんまり。
…ただまあ、今はそういうのがないからシステム化をと思うけど、日本の学校の場合、そういう枠組みを作ったら作ったで足枷にもなりそうで、根本から意識を変える何かが必要だよなあ、全体的に…。
友人と、旅行の計画を立てに喫茶店でうだうだ。パフェ食べられて満足。←
ざっくり道筋を立てて、旅行代理店に行ったら、そのプランが地震で延長決定したもので、その延長分の詳細はまだそこの会社にも来ていないということで(苦笑)。大体は今と変わらないはずということで、それを参考にある程度詰めて。
後日連絡貰ってまた来るということで解散帰宅。
とりあえずこれで宿題一個半分くらい片付いた―。しかし、同じ旅行代理店使っていると、過去の注文とか記録してくれているからありがたい。私、貝類(ホタテの貝柱は大丈夫)と生の魚が嫌いなもので、宿の食事って前者はともかく後者はほぼ確実に出るからさー(苦笑)。
『裁く眼』
画力はあるけどなりたい漫画家になれずに実家暮らしで週末だけ似顔絵描きをやっていたりする主人公。ひょんなことから法廷画をたのまれるも、その直後に家の目の前で殴られ昏倒。
一体なぜなのか、ということで…それほど切迫感はないけれど、そして犯人捜しをしようとすると「アンフェア!」と言いそうだけど、多分ミステリ。読みやすく…読みやすく、うっかり夜更かし…。
姪っ子ちゃんと仲が良くてほのぼの。でも裁判の傍聴って、一度退出すると戻れない(途中入場ができない?)のじゃなかったかな。
『アリスのうさぎ』
大学を卒業して図書館でアルバイトをすることになった主人公。体調(?)の問題で、あまり体に負担のかかることはできなということもあってか、児童読書相談コーナーに配置され、気付くと、やって来た人が不思議な話をしていくように。そんな四編。
作中の怪談本、著者の本だった(笑)。そちらも読んでみようかな。
こわくはなく、さらりと「ふしぎだねえ」という感じの話。でも、はじめの話の中学生はちょっと気の毒だなあ。
昨夕、初めてのキンモクセイの香りが。
秋が来たんだなー。暑さは戻って来るようだけど。
それにしても本当、不意に、一斉に香ってくるようになるなあ、キンモクセイ。
『楽園のとなり』
不運続きで試験を逃し続けている主人公(ほぼ確実に受ければ受かる)が、うっかり路で美少女と勘違いして美少年を拾い、騒動に巻き込まれる話。…あれなあらすじ紹介だけど、あとがきの作者の表紙二人の説明文は身も蓋もないことになってて噴いた。
登場人物に嫌味がなくて、素直に応援したり心配したりできるのがありがたい(苦笑)。
終わり方も、すべて上手く行きました(シンクが口出しして追加試験とか)、になるのかと思っていたから、やられた、という感じが。そうだよねー、シンクがまずそんなことしなさそうだし、そうなったらなったで主人公辞退しそうだしね。
『陰陽師 玉兎ノ巻』
月絡みと中国の話に材を採ったものが多かった印象。あと、博雅の笛と。
でも一番印象に残ったのは、道満さんの独酌。書き込み少ないだけにいろいろと考えてしまう…播磨出身のはずだし、日女って姫路の由来の日女路に関わって来るのかとか…というか何か、晴明よりも格好良く書かれてない?(笑)
今日、意味もなく(というかろくにやれそうな仕事がないのと六連勤が二週続きで面倒なのと他の人が子どもがいたりなんだりで結構有給取るのとで)有給休暇取りまして。
カラオケ行きたいなーと少し前から思っていて、初の一人カラオケ行こうか、とも思っていたのだけど、昨日までの天気予報がほぼ一日雨だったから、図書館もやめとくかと引き籠っていたら。…昼過ぎに夕立はあったけど、夕方からしか降ってないじゃんよ…! 出掛けりゃよかった!
いやまー、家でごろごろしてても十分楽しいのだけどね…。私働かなくなって良いなら、いくらでもごろごろしていられる自信あるよ…。お金ないならないで図書館通いまくるし、あるなら大学通うとか美術館や博物館めぐりとか旅行とかしまくるし…!
そんなで一日過ごして、夜になってふと。
通販に使えそうな無料の販売のレンタルシステム見つけたんだったそっち掘り下げとけばよかった…(高校の文芸部面子で冊子作って希望あれば作成、の一応通販サイト作りたいなーと思ってる。見本作品はその高校のときの文芸誌収録作品で打ち込みもある程度やってる)。
『あやかしとおばんざい』
金沢から大学や専門学校への進学のために京都にやって来た双子の兄妹。食べることの大好きな二人が、人とあやかしをつなぐというククリ姫にあやかしの語り手となることをたのまれ、いろいろなあやかしと出会い、話を綴る。
のんびりと、なんだかいい感じだなあ。おいしそうだし。そして兄妹の会話が、今までのものに比べるとかっとんでいて楽しかった(笑)。高校時代、同人誌も出したアニメや漫画好きな妹ちゃん(笑)。
一話目を読んで強く思ったのは「なんて羨ましい!」という(苦笑)。いろんな意味で。
お兄ちゃんの書いた物語が読めるなら、妹の挿絵も見たかったなあ。だってそこセットなんでしょー!?
ところで。
あれまた京都?と思ったら、ここ、からくさ図書館ある! いつかそこを訪ねる話も読んでみたいなあ。時代小説を書いている彼のその後も知れて(そしてこれからも知れそうで)嬉しいし。
でも、大学生か…。あらかじめ、ある程度の「終わり」を設定していそうな物語。
今日、ものすごい地図を見た…。
新規オープンのお店のチラシが入っていて、こんなとこにお店できた?と、そこに載っていた略地図を見ていたら。目標物代わりに書かれているドラッグストアと道路の位置関係が妙で、気になったからネットで調べたら。
いやこれ、この地図だけでたどり着くのはほぼ無理だろ…。
いくらケータイで簡単に検索できるからって、これはない。手書き風の観光マップ(縮尺が合っていないから注意しないとひどい目に遭う)よりひどい。
誰だあれ通したの…。
『異世界居酒屋「のぶ」』
大判の方は借りて読んでいたので、ほぼ再読。
うーん、やっぱり好きだなーこの感じ。まったりとのんびりしつつ、裏や水面下ではあれこれ動いていたり。でも一番残るのは、居酒屋ご飯美味しそう、っていう(笑)。
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