あー・・・ハロウィン、何かやれたらいいなーと思いつつ終わってしまった・・・。
昨日に至っては、日記すら書いてないし。ううむ。
さて今日、友人と大阪の万国博物館に行って来ました。アラビアンナイト展〜。
交通費だけで千円を超えて(途中まで定期使ってるのに)、時間もかかって、さして乗り気ではなかったのだけど、まあ行ってしまえば楽しむまで。展示企画自体は楽しそうだと思っていたし(でなければ行かない)。
ここは、前にも一度行ったことがあるのだけど、通り抜ける公園の真ん中に立つ太陽の塔が怖い・・・(笑)。
モノレールの駅から見える、緑色(公園の木)からもっそり見える姿は、さながら怪獣映画のようです。すみませんが、私には、あれが明るい未来を思わせるようには思えないのだけど・・・(万博のイメージってそんな感じじゃないですか?)。
展示は。
いやもう、衣装にやはり目がいくのだけど、どれも裾が長くてちょっと綺麗で楽しかったです。試着までさせてもらいました。
肝心のアラビアンナイトは、驚くほどいろんなところでいろんな形で出版されてたのだなあ、と。挿し絵も、とてつもなく色々。イメージ画も入れると物凄いですね。
で、ポルノだと、姓の絡んでくる物語だとは普通にいわれますが、そういったものが特に色濃いものを集めたコーナーは・・・部屋にした意味はあるのでしょうか、ひっそり何喰わぬ顔で一般展示と一緒にしていてはいけなかったのでしょうか・・・何か、逆にいかがわしいです(笑)。
モンキー・パンチがキャラクターデザインをした十分程度のフルCGのアニメもありました。「ヤング・シェヘラザート」という題。シェヘラザート、というのは、千夜一夜物語(アラビアンナイト)の、影の主人公(?)、語り手の女性ですね。
・・・CGって、あまり好きになれないのだよね。何か気持ち悪い。
多分、普通のアニメは平面のそういったものとして、漫画のように脳内処理していて、CGはそれなりに立体で、実物のように思えるのにでもやっぱり違う、ってところが物凄く違和感があるのだろうなあ。
ところで、平日の、しかも開館してわりとすぐに入ったから、すいていてよかった。
・・・最大の、難点はありましたが。
とりあえず、特別展示(アラビアンナイト展)で。
年齢バラバラで、とりあえず子どもの集団。十人前後? めっちゃめちゃうるさかったです。それはもう。
駅であれだけの言動でも、どうかと思いますよ。足音も物凄いし、普通に大声出すし、会話もするなとは言わないけどまったく声を抑えないのは、公共施設に行く資格なんてないと思いますよ?
幼児までは仕方ないとして、児童もいくらか仕方ないとして、生徒くらいの年齢になってそれなら、本当、立入禁止にしてほしいくらいですけど?
他のお金を払って入っているお客さんに失礼というものです(主催側として)。館の人が、その子供らを注意していたのかは不明。
そして更に、常設展示でも子どもの集団・・・こっちは多分、幼稚園か小学校の課外学習。
こっちはこっちで、走り回るわ大声で友達を呼ぶわで、野放図ですか。課外授業として行かせる以上、それくらいどうにかしておくべきでは。でなければ、館内貸し切りにでもして下さい・・・。
まあ、小学校の修学旅行や何や、私もそういった感じだったのだろうなという気はするのだけど。
もう少し成長して、うっすらと学校行事で博物館に行ったなー、と覚えていたとしても、自分たちがどんな態度をとっていたのかというのは、きっと覚えていないのだろうなあ。
それなら仕方がない、という気はありませんが?
さてところで、話はがらりと変わりますが。
今、昨日父に頼まれてとっていた「西部警察」が流れています。スペシャルでやってたやつ。去年か今年の夏頃、撮影中に事故を起こして問題になって案ごと没ったかと思いきや放送していたあれ(単純に、思ったことです)。
うーんー、突っ込みどころ満載。むしろ、突っ込まなくていいのはどこですか・・・。
とりあえず、テロリストの犯行声明(?)で、「ブラックファルコン。黒い鷲」(鷲だったと思うけどあまり自身はない←辞書を引け)って名乗ったのですよ。
・・・わざわざ翻訳要らんし!
ええと、『名探偵コナン』の方がリアリティがあるように思えるから不思議だよね?(ちょっと言いすぎが)
そして、横着をして「ファルコン」をネットで引いたら、訳がないかなー、と探していたら。あるアニメ(放送終了)のHPに辿り着きました。
何気なく、ストーリー紹介を読んでいったら・・・大爆笑。
粗筋だけだからなのか、何なのか。とにかくもう、展開が定番か想像を絶するかのどちらかで。その飛躍と、安直さはどうなってるんですかっ(笑)。
はじめ、十三話くらいで終わりだろうと、笑いつつ突っ込みつつ、傍らにいた父に読み上げていたら、五十一話もあった・・・凄いな、あれを?(まだ、粗筋全部は読んでませんが)
うん、凄いよね。
なんで今日、こんなに笑いと突っ込みなんだろう・・・しかも、時間が偏ってるし。
因みに、「西部警察」は現在進行形で。
とりあえず、誰もいないはずのところに銃を撃って(玉が切れると投げ捨て)、そんな勿体ないことをするなと父から突っ込みが入り。両手で銃撃ちながらまったく反動がないことに驚いたり。
銃弾一発で、パトカーが派手に吹き飛んだり(ガソリン引火?)。そもそもに本警察って、そんなに銃持ってるのか・・・種類滅茶苦茶あるし。
パトカー、勿体ないねえ(笑)。
長い間、テフラグしてなかったPCのハードディスクとでも言いましょうか。(テフラグとデフラグと迷ったけど、一発変換できたのは前者だったから合ってるだろう。間違ってたら言ってください、ひっそり訂正します・・・!←まず調べろ)
容量はあるはずなのだけど、何か詰まってて上手く動かないよっていう感じ・・・。
特別学期(と言うのが、通っている学校にはあります。後期試験の後の、自由参加の講義群)に何を取るのかとらないのか、就職活動どうするのか、そのことで学校の就職課に相談に行くのか(いった方がいい、たぶん)、踊る大捜査線のエキストラに参加するか、「台風の目」の手直しはしないのか、「霧舞い」はずっと学校だけで書いているのでいいのか、そういえば明後日には合宿だ・・・とか。
何やら、全く深刻味のないものが例の半分くらいを占めてますが、本当にもうごちゃごちゃとしてます。それなのにぼーっと漫画読んでたりするし。
と、とりあえず就職・・・やはり学校に相談?(地元就職希望だと、ネットでは探しにくい)
今日読み切った本は二冊で、一冊は小説、一冊は心理学者から見た(分析した)アニメの話でした。
とりあえず前者は措いて、後者。
へえ、そんな風に読める(とれる)のかー、と思いました。何故か、漫画よりもアニメの方が、心理学者の方は注目しますよね。どうしてだろう? それとも、そう思ってるだけで、実は同じくらいの注目度なのかなあ?
主題が思春期の子ども(主に少女)だから、もう、少し外れてますが・・・載っているアニメは、知ってるものが大半だったから、なんとなくわかるような。
だけど、幼い頃に見たアニメ(には限らないけど)って、案外忘れているのだよね。
再放送されている『ふしぎの海のナディア』(最近見てないから、まだやってるのか終わったのかすら判らん・・・)を見て、あれ、こんなノリだったっけ、こんな話しあったっけ、と思うこと多数。
父が、映画版の「宇宙戦艦ヤマト」を見て、「あれ、こんなのやったか?」と首を傾げていたのが、今ならわかる(笑)。
ところで、全然全く関係ないけど。
どうして矢吹丈・・・!(by『二十世紀少年』)
お風呂のお湯を止めたと思っていたら、まだ止めていなかった。ぎりぎり、入れすぎには間に合いました・・・!
あー、危なかった。既に前科あり。
文化の日で祝日ということで、バイトに行ってきました。
窓拭きをやっていたら、少し楽しくなってきて、「外で使える脚立か何かありますかー?」と訊いたら、あっさりと「外はいいで」と返されました。
外のが汚れてるのにー。
「でも時間ないから」と言われて、時計を見たら、そろそろ開店時間。あらら。
というか、窓拭きは十一時入りだと定番のはず。・・・今までさぼってたんでしょうか、私(爆)。
さてところで、明日は合宿(大学の学部ごと)。バイトから帰って、せっせと荷物を詰めました。
たかが一泊なのに、意外に嵩張るなー。タオルと上履き、ジャージ(寝間着に)のせいか?
実は一日くらいなら、下着の替えだけで事足りるのだけど、それも如何なものかと、こうして荷物が多くなるわけですね。ううむ。
というわけで、明日はまるきり更新無しです。
何か、ネタになるようなことがあるといいなー。とりあえず確実に、家に帰ったら約二日分のメールが溜まっていることになるわけですが・・・。
学校の合宿から帰ってきました。
一年のときにも思ったけど、なんて楽な・・・ただの親睦会(泊まり込み)ですね。友人曰く、「行く前は文句を言うのに行ってみると楽しい」。
昨日今日と、就職セミナーのようなものが合計で三時間ほどあったのだけど、それはさておき。
やたらに多かった昨日の自由時間、ひたすらUNOをやってました。UNO。
大人数じゃないとできない(楽しくない)ですよね、あれ。この前にやったのはいつだったか忘れたけど、夏休みにイトコ達とやったのが最初だなあ、というのは覚えてます。
やあ、楽しかった。さほど強くもなく、むしろ弱い部類ですが。(ちなみに大富豪は、ルールが簡単なもので大富豪には大貧民はいいものから二枚カードを渡す、というやつでは、割りと強いです)
そして、八時半くらいから延々、UNOやら大富豪やらをやっていたら、叫びすぎたらしく、声がかれました。うわぁ、バイトで「いらっしゃいませー」を繰り返しても、カラオケで二人で六時間くらい歌ってても大丈夫だったのに。
・・・空気乾燥対抗で買ったのど飴、役に立ちました。
ところで、夜。
消灯時間というものはあるけれど、先生が来るわけでもなく、強制的に電気が消されるわけでもなく、みんな大騒ぎ。十時半の消灯時間に、寝た人がいるのかは大いに疑問。
私は、十二時半くらいまでカードゲームをやって、いい加減疲れたし喉も痛くなったしで布団に入りました。←学校旅行でも平気で一人で寝る奴。
が。・・・うるさいのだよねー、皆。
まあわからないでもないけど。皆どこかしら変になっていて、私もその例に漏れずにいたし。やはり、泊まりがけという非日常には浮かれるものがあるようです。あるいは、そうしないと耐えられない何かが。
それはいいのだけど、二段ベッドの上で寝ていた私に気付かなかったのか、下のベッドの子の安眠妨害(?)をして、ついでに私の安眠も妨害されたのも、まあとりあえずはいいのだけど。
えーとー・・・どうやら、同室の他の皆が「そろそろ寝ようか?」ということになったのが三時くらいだったらしいのだけど、それ以降も大騒ぎしていた隣の部屋。
その部屋と私の寝ていた部屋は、端のところで繋がっていて、大きな声を出せば筒抜け。それなのに、普通の話し声よりも大きな声で会話をして(どうやら何かのゲームをしているようだった)、「マツケンサンバ」(片仮名なのか判らない)を大声で繰り返し歌い。
そのせいで眠りが浅くて、おかげで私は、寝たり意識が戻ったりを繰り返していたようでした。所々、部屋で聞こえた声の記憶があるのだよね(盗み聞きかい)。
うん、それで。同室の人々がとりあえずベッドに入った後のこと(多分)。
隣の部屋から、はっきりくっきりと聞こえてきた声。
「これだけ静かやと、気ぃ使うよなー」
・・・。
え?
どこが?
酔っぱらいの団体(しかも翌日には何も覚えていないのに傍迷惑も考えずに懲りずに飲む)並には迷惑でした。
一夜明けた今日の午前中は、飯盒炊爨をしていました。
本当は、ゼミの先生が材料を全て持ってきてくれて、中華料理を作ってくれる(私たちは手伝い)はずでした。
が。
持ち込み材料での調理は認められない、と言われ、元々向こうが用意していた飯盒炊爨(きのこカレー)に。(宿泊施設は学校のもので、毎年一年と三年の恒例の学部合宿では、研修という時間があって何をするのか事前に申請して、必要な器具などがあれば用意してもらうことになっている。私たちのゼミの先生が来て、材料持ち込みの料理をするとは報せていなかった。教務分が色々と言ってきてややこしくなるだろうからと)
カレーも、十分においしかったからいいと言えばいいけど。
でも、先生が、わざわざ材料を(主に中華街で)調達してくれて、車まで借りて、午後からは講義もあるというのに来てくれたっていうのに(そうやって先生が来てくれたのは、私たちのゼミだけ。ちょっと自慢?)。
手続きをちゃんと踏まなかったからだといえばそうだけれど、でも、だからって・・・。
む。
ご飯が旨く炊けて、カレーも「とりあえず全部ぶち込め」式で作ったのにおいしかったです。
こういうこと、するのはもしかすると最後かも知れないなあ。
爪があってよかったなあ、という話。
昨日のバイトで、例によってキムチを切っていたら、爪にさくりと包丁が。後で確認したら、斜めに爪が切れていました。・・・早く延びないかなあ、爪。下手に引っかかって爪がはがれそうで厭だ(汗)。
しかしまあ、爪がなければ、「キムチか血かわからんなるで」というのが笑えなくなるところだった・・・。
包丁は恐ろしい(違)。
少し前に、目覚まし時計(朝に止め忘れたらしい)が鳴って、走って(汗)部屋に行ったら、はいていたジャージの裾が長くて踏んで、もう少しで玄関に落ちるところだった・・・(玄関の横が部屋)。
前に書いたことが実現するところだったよ・・・。
危ない危ない。注意一秒怪我一生、です。
・・・今日も一日、ぼーっとして漫画読んで寝てたらほとんど終わってしまったよ・・・。
そして明日は、バイト先の忘年会に行くことになりました。うわ、行くつもりなかったのに。
講義があって、七時開始のところ八時くらいしか無理だからやめとくと言ったら、それでもいいから来なよと言われてしまった。
それでも突っぱねれば通ったのだろうけど、友人が、女の子一人(とは言っても店長代理はいるし私よりずっと馴染んでいるから上手くやれるのだろうけど)だしなーと、行くことに。
うわあ、だるい。食事代はタダだろうけど、飲み分はどうなるかわからないしなー。
ううむ。・・・まあいいか。
ところで下の文は、「日記連載初めてみよー」ってことで。
序章のような部分を、二月ほど前にここで書いたのだけど・・・覚えている人、いるのかなあ・・・(汗)。まあ、なくたってわかるものと思います。多分。
筋もろくにできていないので、この先どうなるかは大いに不安。とりあえず、気が向いたら書いていこうと思っていますが。
ちなみに、最終的にまとめて「話置場」に置くかは未定だったり(いい加減)。
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「舘奏です。中途半端な時期ですけど、よろしくお願いします」
軽く頭を下げて、奏は自己紹介を終えた。至って落ち着いて見えるが、実のところ、内心ではどうにかしてくれと絶叫しているところだった。
「それじゃあ、空いている席が舘さんのところだから。隣が委員長だから、わからないところは色々と訊いてね。皆も、困っていたら助けてあげて」
小学生なら、いや、幼稚園児ならそれでもいいとして、今の高校生にそんなことを言っても、素直にうなずけるものなのか。そんな違和感を感じながらも、奏は、空いている机に鞄を置いて、椅子を引いた。
左隣は校庭の見下ろせる窓で、左隣を見ると、長い黒髪の綺麗な美少女が笑い掛けてくる。
「よろしく」
「あ。よろしく。ええと、あなたが委員長?」
「ええ。御劔弓歌。後で、校舎の案内をするわ。放課後、空いてる?」
「う、うん。ありがとう」
にこりと、笑顔を返された。
わずかにそれに見惚れながら、同時に心中で叫ぶ。何故、気付かない。
――いくらなんでも声変わりもしてるっていうのに、もう二十歳も過ぎて二年や三年経つのに、なんだって誰も、それに気付かないんだよっ!?
半ば泣きそうになりながら、そんなことは微塵も出さず、ホームルームからそのまま始まった授業のために、真新しい教科書を出す。
太刀葉奏、今年で二十四歳になる、れっきとした青年の女子校潜入は、こうして和やかに始まった。
朝に、大学の美術展(ギャラリー)の監視員のバイトに行って、講義を受けて、ご飯食べて、講義を受けて。
その後で、忘年会会場に直行。
意外にも、食べるものはありました。もさもさと食べつつ、飲みつつ。
その後、皆は二次会のボーリングに流れていきました。私は、眠くて学校を口実に帰りました。・・・眠い。
本当にもう、アルコール入って、焦点合わせにくいし眠いし。
こんなことやってないで、とっとと寝ます。水(麦茶)飲んで寝るよ・・・高々酎ハイ三杯で、情けない・・・。
そんなわけで、今日は日記連載の更新はないのです。まあ、毎日書くなんて端から思っていなかったし(え)。
昨日、バイトの呑み会の後に、とりあえずここだけ更新して(中トップのコメント差し替えもせずに)寝たのですよ。
それ、普通にやったと思ったのに・・・さっき見たら、「最新」から飛べるリンク先は昨日の日付のところに書いていたのに、本文は今日の日付のところにありました。・・・摩訶不思議。
酔ってたのかあ、と、しみじみ。
うん、酔ってるときには、なるべく何もしないでいたいものです。昨日、よく無事に自転車に乗れたなあ(苦笑)。
さっきのこと。昨日、呑み会で見られなかった(それでなくても番組が重なっていて見られなかっただろうけど)、「めだか」を見ていました。
そういう展開で来るって、わかってたのに。
題からして、「ある教師の死」。絶対にそう来るって、判ってたのに。
色々と、このドラマに対して突っ込めるとは思うのだけど。
それでも、踏み出す一歩をくれるような気がします。
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「あと一年だから、一年生と二年生のところは案内しなくてもいいでしょうけど・・・作り自体は、ここと変わらないわよ」
「・・・それにしても、凄い造りなんですねえ」
一学年十クラス、通路は繋がっているものの、学年ごとに校舎は独立していて、特別教室も併せて四棟。それが高等部だけの建物で、他にも中等部や初等部、幼等部に大学部もある。
広い敷地は、見ようと思えば星形に見えて、それぞれの角の部分に各部が分かれている。大学部は一部のみで、大部分は少し離れた別のキャンパスにあるらしい。
事前に、そういったことは聞いていたものの、実際に目の当たりにすれば、余計に凄く見える。さすがは私立、というのも何か妙だが。
ちなみに、星形の真ん中は、体育館やテニスコートや運動場と、運動関係を一手に担っていた。
それらに、おそらくは幼等部から、もしかしたらそれ以前から慣れ親しんでいる御劔は、奏の感想に笑みをこぼした。
「確かに、凄いわね。慣れちゃうと当然のような気がしてしまうけれど。特別塔に、行きましょうか」
「あ、はい」
「ねえ、舘さん」
「はい?」
きょとんとして見返すと、御劔は、卵形の白い顔を優雅に傾げて、柔らかく言った。
「癖だったら構わないのだけど・・・敬語、使わなくていいわよ?」
「あ――はい、あ、や、・・・うん」
女とばれてはいけないと考えて、所謂「女らしい」言葉を使った方がいいのかと、考えながら気後れして、なんとなく敬語を使っていた。しかし、やはり不自然だったか。
中学生の姪の言葉遣いを思い出しながら、困ったなあと、顔には出さないように苦労しながら心中でぼやく。
御劔は、綺麗でやさしくて、男から見れば高嶺の花、ひょっとすると理想に近いのかも知れない。女子校ということで、奏としては目を見張るほどに砕けた雰囲気の中でも、一人、気品のようなものを漂わせている。
そして、生徒会長にして理事長の娘で。
今回、依頼人が理事長だから、御劔にならばれてもなんとかなるかも知れない――とも、ついつい考えてしまう奏だった。
音楽室や美術室、化学実験室にコンピュータールームと、四階から順に案内してもらい、二階の放送室や生徒会室、職員室も通って、最後に家庭科室や被服室といったところを通り、最後の保健室に辿り着いた頃には、結構な時間が経っていた。
ありふれた造りの保健室には、誰もいなかった。
「あら、高柳先生、いらっしゃらないのね」
「・・・高柳?」
「ええ、高柳先生。本当は三田先生なのだけど、産休に入ってしまわれて。男性だけど、評判はいいわよ。また今度、会いに来てみる?」
「・・・まあそのうち、何かあれば来るだろうし・・・わざわざ・・・」
「それもそうね。とりあえず、校舎は一通り案内したけれど。今日のところは、これでいいわね?」
「うん、十分。ありがとう」
いささか頬を引きつらせながらも微笑むと、にこりと、御劔も笑みを返した。
さらりと、艶やかな長い髪を掻き上げる。
「私はまだやることが残っているから、ここまでだけれど・・・外までは、大丈夫?」
「う、うん」
「嫌味じゃないのよ、毎年、新入生や転校生は、一人や二人校内で迷ってしまう人がいて・・・。似たような建物が多くて、方向感覚を無くしてしまうみたいなの」
「ああ・・・少しわかる気もするなあ」
「わかっては駄目よ。一年とはいえ、慣れなくちゃ。それじゃあ、一緒に帰れなくてごめんなさいね。また明日」
「うん。また明日」
手を振って見送ってから、はっと気付く。気遣っていたのははじめの方だけで、ほとんど普段の言葉で話していた。しかし、何も言われなかったからそんなに違和感もないのだろうか。
安心していいのか悲しむべきか、よくわからない。
「・・・帰ろう」
何か、嬉しくない名も聞いてしまったし。ただの偶然だろうが、少しばかり厭な予感もする。
まだ、無人の保健室の中にいた奏は、ぐったりと疲れながら一歩を踏み出し、その途端に戸口に現われた人影に、絶句して足を止めていた。
発売予定日のガンガン(漫画雑誌)を、帰りに買ってきました。で、付録のドラマCDを聴いていて。
あー、悪役(笑)の人が、フェリオ(『魔法騎士レイアース』)だ、小松田さん(『忍たま乱太郎』)だー、と思って。聴いたら、「いい人」イメージがあっただけに大笑いでした。何か、情けないし。
それと、ラジオドラマって、下手なアニメ化やドラマ化よりも好きなのだけど、音だけで全てを表わすから、説明口調な台詞が多くなるときもあるのですよね。
そして、それが物凄く可笑しい。
なにも、やられる直前に早口で状態説明をしなくてもッ、とか(笑)。
とりあえず、ツボに入った台詞が。
「全身ずぶぬれ・・・。これでは炎が出せない」
「あ、大佐も弱体化してる」
・・・あははははは! 大佐とアルの台詞です。
ところで明日は、ゼミがあります。で、夏休み課題の卒論下書き(?)の短評をするとか。
・・・・えーっと。
出してないのですけども、それー?
もらうはずの資料が届かず、延期だとかいう話を聞いてやらずにいたら、他の三人は皆書いていて提出して、後でもう一度仕切り直すということだったから、そのまま書かずに今まで来たのだけど。
ど、どないよ?(汗)
本当は先週あるはずだったそれは、先生の急用で一週間延びて。・・・どないなるんでしょう・・・。
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「ああ、ごめんごめん。野暮用で出てたんだ」
白衣を着た青年は、そう言って笑い掛けてきた。
少し長めの髪は、茶色っぽい。陽に当たれば金色にも見えるそれが、地毛だということを奏は知っている。
奏よりも十数センチは高い背は、むしろ平均的で、奏の方が、年齢と性のわりに身長が低いのだ。
走って逃げるか、普通の生徒を装うか、全てばらすか。咄嗟に浮かんだ三択のうち、逃亡策は、入り口から入ってきたばかりの青年の横をすり抜けるときに、腕を掴まれるだろうと却下する。反射神経はいいし、何故か人を捕まえ慣れている。
そうなると、あとは二択。
「怪我? 病気? 相談?」
迂闊に顔を上げられない。そうしていると、肩に、そっと手が置かれた。
「それとも、恋のお相手とか?」
考えるよりも先に、体が動いていた。
振り向きざまに肩に置かれた手を払いのけ、そのまま拳を顎に振り上げる。見事アッパーが決まり、青年の体は、嘘のように後ろに倒れた。
「あ」
しまった。
生理的嫌悪に、考えなしに殴り倒してしまった。奏は、恐る恐る、倒れた青年を覗き込んだ。とりあえず、頸動脈は鼓動している。
このまま逃げる、ということも考えたが、下手をすれば大騒ぎだ。初日から一体なんだって、だから無理だって言ったのに、と密かに愚痴りながら、ぺしぺしと青年の頬を叩いた。
「う・・・うう・・・?」
「冷やした方がいいか? 冷凍庫、氷入ってるよな?」
「え・・・あれ・・・奏・・・・・・!? おまッ、そのカッコ・・・ッ!」
「とりあえず冷やしとけ。ごめんな、殴るって選択肢はなかったんだけど。・・・お前、いつもあんなことやってるの? クビになるぞ?」
驚きすぎて、酸欠の金魚のように口を開け閉めするだけの青年に、奏は、女装(しかも年齢詐称)を当然かのように、堂々と振る舞った。弱みを見せた方が負けだ。
下手に叫ばない奴でよかったと、密かに息を吐く。
「お前、仕事何時まで?」
「え? あと二時間くらい・・・」
「じゃあ、『けせらせら』でそれくらいに。いいな?」
「う、うん?」
いまだ何一つ事情を飲み込めず、呆然とする青年との話を一方的に打ち切って、奏は立ち上がった。
保健室を出ると、躊躇いもなく校舎を出て、五カ所ある門のうち、一番近い西門に向かった。
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養護教員出現です。
当初の予定では、奏を散々からかい倒すはずが・・・アッパーで殴られました(笑)。
聞き間違いが多いです。日常生活において。
大体は、あまりにも意味が通らなくて、きっとこれは間違えているとの自覚があるのだけど、中にはうっかり有り得る単語として聞いてしまって、しばらく気付かなかったりします。
例を挙げると(後者が正解)。
一、「夜叉会見(やしゃがいけん)」→「夜叉ヶ池(やしゃがいけ)」
二、「サッカー部」→「茶菓部」
三、「メンバー」→「麺場」
・・・ちょっと考えただけで三例挙がるってどうだろう・・・。
因みに、一はつい最近。
今朝、友人と話していて気付きました(笑)。友人が見に行った舞台の題目です。
二は、中学生の時、部活中に友人たちと話していて。
「茶菓部ってお金かかるよなあ。花代とか、お菓子代とか」って話でした。・・・OBに贈るんだと思った私は、素直に馬鹿だと思う。
三は、バイト先のこと。
調理は、麺をゆでるところと焼き物(焼き飯などをする)に分かれていて、前者が麺場、後者が焼き場。しかし、聞くだけで直接は関係のない私は、随分と長いこと勘違いをしていました・・・一年くらいしてたな・・・(爆)。
こうやって思い返すと、物凄く間抜け(何も自己暴露しなくても)。
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喫茶店「けせらせら」の名は、スペイン語の「que・sera・sera 」から来ている。「なるようになる」という意味のあるこの言葉は、ヒッチコックの劇中曲としての方が知られているのかも知れない。しかし少なくとも、この喫茶店の命名者は、スペイン語の辞書から拾ってきたらしい。
奏がそんなことを知っているのは、喫茶店の経営者が友人の父親だからだった。ちなみに、その友人は現在、武者修行と称して全国どころか全世界を渡り歩いているらしい。喫茶店を継ぐためだと言っているが、八割方は趣味だろう。
咄嗟に、高柳との待ち合わせにこの喫茶店を指定したのは、奏が少しの間通うことになってしまった、高柳の勤務先から離れているということが一つ。しかし最大の理由は、店長を父に持つ人物が高校時代の友人であり、奏たちが通っていた高校からあまり離れていないこともあって、高校時代、入り浸っていたからだ。
高校時代の友人たちとは、考えてみれば、ありふれたファーストフード店やファミリーレストランよりも、いくらか割高のこの喫茶店に、よく来ていた。
だから、ここが思い浮かんだ。
「いらっしゃいませ。――おや。君は、和弥の友達の。久しぶりだねえ」
「ご無沙汰してます。待ち合わせなんですけど・・・」
店の奥、植木鉢の観用樹に隠れるようなところからでも、二人の声は聞こえた。店内を流れる洋楽の間でも、聞き取れる通る声。もっともそれは、店内に客が少ないということもあるだろう。
ひらりと、奏は手を振った。そもそも、店長に示されてこちらを向いていたらしい青年は、気付いて片手を上げて合図を返した。
眠いです・・・。うん、もう日付越えてるし。
今日は、学校終了後に父と元町駅で待ち合わせをして、それから神戸駅に向けての高架下を歩いてきました。
あそこは、古本屋が幾つかあるのですよ。中古のCDショップも。服屋と靴屋も多い(何故)。
そして、今や見掛けることも少ないワープロが山と積んであったり、スーパーファミコンが詰め込んであったり、片っぽしかない靴が売られていたりリモコン(多分テレビ)だけが沢山あったり。
胡散臭さ満点です(笑)。
一人では歩きたくないけど、冷やかし半分に見て回るのは楽しいです。ちょっと狭いけど。
その他にも、何軒か古本屋によって。収穫はかなりあったです。わーい。
そして帰るのが遅くなったため、自転車は駐輪場に放置して帰ってきました。バイトに行くために、明日の朝に取りに行かねば・・・。
父に車で駅まで送ってもらって、その後で、自転車をこいで家に帰って、それからバイト。・・・それもどうだろう。
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そうして、テーブルまでやってくると、じっと奏を見て、なんだ、と呟いた。
「髪伸ばしたのかと思ったら、全ッ然変わってないじゃないか」
「・・・とりあえず訊くけど、一体何を期待してたんだ、お前?」
挨拶も抜きの会話は、四年以上前の頃に、時間を巻き戻したかのような錯覚を与える。ほぼ毎日顔を合わせていた高校生の頃からは、大学生活を挟み、それなりの時間が経ったはずだというのに。
直に合うのは卒業以来と気付いて、意外に思う。もっとも、ライン(ヴァーチャル・ライン/映像通信)では何度か話したから、そのせいもあるかもしれない。
当然だが白衣は脱ぎ、黒のシャツにジャケットを羽織った青年は、軽く肩をすくめた。
「だって、四年ぶりに会ったらあれだろ? 性転換でもしたかと思うだろ、普通? 髪長かったし」
「あれは鬘(かつら)。言っとくけど、趣味でも特技でもないからな」
「あ、違うの?」
「違う」
「でも、特技ではあると思うぜ? 女顔だとは思ってたけど、まさかあそこまで違和感ないとはなあ。童顔だし」
拳を固めた奏が行動に移す前に、先程たのんだらしいカフェオレが運ばれてきて、仕方なく掌を広げた。
そろそろ初老になるだろう店長は、にこにこと笑って、「ごゆっくり」と言い置いていく。
「高校の時に、頑固に逆転喫茶とか反対してたのになあ。まあ、やらなくて正解だよな」
垣根の曲がり角で焚き火をしてないか、と思う季節。・・・寒いです。
さほど着込んでいないから、というのも一因でしょうが。うう、寒いなあ。完全防備してないだけ、今の季節の方が無駄に寒い気がする。
さて、ここで雑学を一つ。
日本の国鳥はキジなのですよ。知ってました? ついでに、国花はヤマザクラ。
一昨日のこと。バイトで、皿を洗っていたら、就業時間が終わった人が手を洗いに来て、ぼそりと「日本の国鳥って知っとー?」。
「ええ? 鶴ですか?」
「違うなあ」
「えー? うー・・・あっ、朱鷺!?」
「あかんなあ、それくらい知っとかな」
そうして、彼は去っていったのでした。・・・答を教えて帰れーっ。おかげで、バイト終わってから検索する羽目になったじゃないか・・・(泣)。
フリー百科事典の『ウィキペディア』で「国鳥」と検索すると詳しく出るので、興味のある方はそちらへどうぞ。リンク繋がってます(余談ですが、私のインターネットのホーム設定はここです)。
とりあえずつぼにはまったのは、「国鳥とは、普通それらの国で手厚く保護されるものだが、日本だけは雉を狩猟し毎年50〜60万羽の雉が捕獲されている。」という記述。
どないやねん、日本(笑)。
ところで、メールマガジン用に「雨舞」(「霧舞い」から改題)を書いていて、一部目は終わったものの二部が進まず、厭だ、止めたっ、と、投げて別物を書こうと思いました。
候補の中から選ぶに、中学生の時くらいに書いた、異世界に行く冒険もの(王道)。以前、ここでも軽く触れましたねー。
少ししか書いてないけど、全体の構成は(珍しく)メモを取っていたから、設定変えたり手直ししたら書けるかなあ、と。
・・・構成メモ、字が薄くなってほとんど読めませんが・・・(爆)。
まあとりあえず、書いてある分だけ読んで、薄い字をなんとか判読しようと、ファイルを引っぱり出してきました。
ついでに、そろそろ勉強(卒論)をしようと、資料も引っ張ってきました。・・・折角一部は書いたのだしと、サイトに載せようと思って打ち込み始めた「雨舞」に時間を喰って、他は一切手つかず・・・(没)。
うはあ。
その上、打っているうちに、二部目も書けるような気がしてきましたよ・・・どうしよう。
引っぱり出してきた王道ファンタジー(似非)も書きたい気もするし。
明日中に決まらなかったら、とりあえずは「旅の行方は誰も知らない」の手直しになりそうです(爆)。
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「俺以上に反対してたのは、お前だったと思うけど?」
「当たり前だろ。女の子の男装は、まだいい。野郎の女装なんて見て、どこが楽しいんだよ?」
「まあ、正論だな」
そういう趣味の人がいないとは限らないけど、と心の隅で付け加えるが、大多数の意見としては正しいだろう。
その割りには、セーラー服姿の奏を見て気味悪がらなかったあたりが、なんとも複雑だ。奇妙に見えてはならないのだが、違和感があまりにないのも、何か情けないような、虚しいような気がする。
「それより、お前だろ。あんなところで何やってんだ?」
「それは、そっくり返したい台詞でもあるんだけど。タカ、お前確かさ、医師免許とれたって言ってなかった?」
数年前に法が改正されて通常は八年かかるところを、教養部分を圧縮して実技や実習に絞り、約半分で医学部を卒業した、「美形の天才児」。そんなあおりのついた週刊誌の記事を見たことがあるし、何よりも、本人にラインで聞いたはずだ。
その上、高柳病院といえば、県立や国立の病院とさえ肩を並べかねない、巨大な個人経営の総合病院だ。そこの息子が、医師免許を取得できなかったならともかく、何を考えているのか。奏にはよくわからなかった。てっきり、家の病院に、医師として収まるものと思い込んでいたのだが。
カフェオレを一口飲んで、あれか、と、高柳は遠くに目を向けた。
「俺が言うのも妙な話だけど、美形って誰、って思わなかったか?」
「誰がそんな話をしてる、不美形」
「うわ、やな造語作るなー」
「『造語』で既に『言葉を造る』なんだから、言葉がかぶってる。お前のそれは、頭痛が痛いや巾着袋や馬から落馬すると同レベルだ」
さして面白くもなさそうな、しかし断言する言葉に、高柳は、小さく吹き出して、くつくつと笑う。
「変わってないなあ、奏」
「そっちこそ、進歩がない。前にも、似たようなことやったぞ」
「そうだっけ? まあいいだろ。俺の事情も追々話すとして、とりあえずは、髪を伸ばした理由を教えてもらおうか?」
「・・・だから鬘だって」
「例えだろうが、例え」
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どうにも、会話が増える・・・。
何か、このところ、やたらに男同士の会話を書いている気がします。でもきっと、男同士というよりは、女同士の会話のノリなのだろうなあ、内容や話運びとして(没)。
朝、母が家を出ていき、父が出ていき。二人ともに声をかけられながら、なかなか起きずにいました。・・・目が覚めたら九時半だったよ、もう。
昨夜寝るのが遅かったというのもあるけど・・・いくら休みの日(自己設定)だからって。
とりあえず起きると、ご飯を食べて本屋に行って来ました。
読書週間に出される無料配布の冊子がほしかったのだけど、少し経ってるからかそこの店で置くのをやめたからか、ありませんでした。残念。
ついでに寄った古本屋で、探していた本と出ているとは思っていなかった本とを購入。どちらも漫画です。
帰って昼を食べて、買った漫画を読んでからゼミの予習。
・・・わかってはいたけど、これが時間を喰いました。
しかも途中、うっかり昼寝をしてしまうし(泣)。やはり、寒いときに自室にいると寝てしまうようです(防寒具が布団のみ)。
で、とりあえず終えてメールチェックをすると、友人たちから数通。
誰からも来ない日もあるのに、まとめてくるとは・・・何か、そういう日があるんですか?と、ちょっと思ったり(爆)。
近況を読んだり友人のブログを見たり頂いた絵に誇張抜きで飛び跳ねたり(怪しいから)。
・・・それらに返信してただけでそろそろ日付越えるってどうですか?!
うあー、まだお風呂も入ってないのに!
あ、明日は結構早いぞ、頑張れ自分(自棄)。
そして話は変わりますが、先日触れたメールマガジン候補の正当派ファンタジー(似非)。
・・・思っていた以上に凄いことになってた・・・(滅)。
ああいったやつを、小説と思って書き散らしてた自分が物凄いと思う。や、今だって五十歩百歩なのかも知れないけど。でもあれを見ると、とりあえずいくらかは前進してると思います、はい・・・。
読んでいて、何度閉じようと思ったことか。短くて(ほとんど書いていなくて)、まだ助かった。
だけど話の筋は・・・まあ、数年前と好みはあまり変わっていないなってことで。基本設定だけ使って、別物で書いていきたいと目論見中。
どうせなので、恥さらしついでに(自棄)。その昔付けた題は、「繰り返しの実演RPG」でした。・・・あはは。
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溜息をついて、奏は覚悟を決めた。
覚悟、というほど大層なものではないが、高柳という悪友が相手だと、話さなくてもいいことまで話してしまいそうで、そこが厄介なのだった。ちなみに、奏の天敵は他にもいて、それらが上司や同僚というあたり、かなりありがたくない。
「とりあえず、俺の就職先って言ってた?」
「んー? えーっと、ちょっと待て。事務秘書?は沢見だし、体育教師は吉川で、バーのマスターは金沢で・・・」
十数人の名前と職業が上がる。その半数近くは奏も知っている名で、そんな仕事をしているのかと、うっかり感心してしまう。
しかし最終的に、高柳は、ぽんと手を打って肯いた。
「聞いてないな!」
「遅っ」
馬鹿だこいつはと、呟く奏だった。
寒いー。
外で風に当たっているときは、寒いながらも我慢できるのだけど(移動中などで動いている場合のみ)、家の中でしんしんと冷えるのは辛い・・・。
この頃、家にいるときは夏用布団(出しっぱなし)を被っています(汗)。
こたつは、早くに出してしまうと父がそこで寝るから、駄目なのだよね・・・。「こたつ睡眠期間」はなるべく減らさねば。
珍しく学校にジャケットを着ていったら、それ、ボタンを留めると何か妙なやつで、前開けっ放しでした(寒)。
そして、ジャケットがスーツの上着と形や色が似ていて、下はシャツだったものだから、「ネクタイをしていないシャツ+前を開けている」=「仕事のない人みたい」・・・とてつもなく失礼な偏見です。
しかし本当に、私がジャケットを着るなんて珍しい(普段はよくわからないだぼっとした上着類)。しかもあれ、貰い物だし(姉から半年くらい前にもらって綺麗さっぱり忘れていた)。
明日も寒いようです。
しかし、この時期、教室の中と電車の中は暑くて体温調整が大変・・・教室はまだ脱げるからいいけど、電車ってまず脱げないし。
はあ・・・。
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「我ながら、言ってなかったのは意外だったけど。義兄の探偵事務所で働いてるんだ」
「探偵事務所? お前が?」
意外そうと言うよりも、どちらかといえば訝しそうに、高柳は首を傾げた。それに、ああと肯く。
「なんでまた。てっきり、あのまま民族学続けて教授にでもなるもんだと。民話採集だっけ? フィールドワーク、めちゃめちゃ楽しんでただろ?」
「今でも面白いとは思ってるけど、それで生活していけるとは、元々思ってなかったし。大学自体、勧められなかったら行かなかったよ」
「ふうん・・・そういうもんかねえ。お前の書く論文って、門外漢の俺でも面白いと思ったけどなあ」
「・・・見せたこと、あった?」
「ん? お前が行ってたとこ、医学部もあっただろ? そこと共同ネットワーク構築してたからな。そこから入ったら、学内の情報くらい楽に」
「見るなよ。本当に、無駄に能力豊かなんだから・・・」
異例の医学部での飛び級も、「高柳葛生」だからこその実現だ。
飛び級自体は、近年日本でもそれなりに普及しているが、人の命を扱う分野となれば、さすがに話は別だ。それをやってのけたのだから、よほどの才覚者には違いないのだが。
そもそも、高校卒業まで一切飛び級を利用しなかったというのに、大学でのみ利用するというのも、妙な話だ。おそらくは気分の問題だったのだろうと、奏や親しい友人たちは見ていた。
「だーからさ、俺のことはいいんだって。探偵社に就職して、じゃあ、そこの依頼で?」
「ああ」
「女装させて自分の学校に通わせるなんて、やっぱりただ者じゃなかったなあ、あの爺さん。どんな趣味だ?」
「・・・。多分、とてつもなく趣味の悪い思い違いをしてると思う」
「ん? 学校に通うのが依頼だろ?」
けろりとした返事に、突っ込む気も失せて、奏は無言で溜息をついた。まさか本気のはずもないが、何故こうも、人の気を削ぐ反応ばかり用意しているのか。
変わらないなと懐かしく思う一方で、もっと付き合いやすい人物になっていてもよかったのにとも、思う。難しいところだ。
「学校内での調べものをたのまれてるんだ。内容は言えないけど、とりあえず、邪魔はしないでほしい」
「ああ、正体ばらすなって?」
「その通り。一応、全部知ってるのは依頼主だけで、調査のために潜入してるのを知ってるのも一部の人だけだから。場所が場所だけに、男だっていうのは極秘。・・・まさか、タカがいるなんて思わなかったのに」
「まあ、保健医味方に付けてりゃ便利だぜ、この場合。一つ貸しな」
「わかってる」
とてつもなく不本意だが、仕方がない。
悩みどころは、事務所にこのことを報告するかどうかだ。本来は報告するべきだろうが、この友人は調査対象にはならないと――少なくとも、今までの付き合いからすると思うのだが、行や義兄もそう判断するとは限らない。下手に調べたり疑うと高柳の野次馬根性を煽りかねないのだが、言って納得してくれるものか。庇っていると取られても、仕方のないものがあるだけに難しいだろう。
しかしそもそも、奏があの義兄に物事を隠し果(おお)せたことは少ない。やはりここは、素直に言っておくべきか。
何にしても、心労を背負い込むのは自分のような気がして、不条理だと、密かに思う。
悩む奏を眺めて、にやりと、高柳は笑った。
「それで、調べるのはヤクか、ウリか?」
覚醒剤か売春か。そう言われて、奏は自分の顔色が変わるのが判った。
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今更ですが、この話に題名がついていないことに気付きました(爆)。
えー・・・な、何にしよう。
多分題名がつくのは、連載が終わってからではないかと。はは。
ところでついでですが、「ヤク」と「覚醒剤」って、きっとイコールではないですよね・・・「覚醒剤」は「ドラッグ」ですか?
敢えて字面を優先したのだけど、どうなのだろう・・・。
このところ言っている「繰り返しの〜(旧)」の構想メモ。
判読はできました。が。・・・言葉遊びの推理ものに出てくるダイイングメッセージ並にわけわからん・・・。
こ、これはもう、大人しく素直に諦めるか、本当に基本の設定だけ引っ張ってくるか。・・・後者を選ぶ自分は馬鹿だと思う。いや本気で。
てことで、これから新たに構想練ります。大筋だけはできてる分気は楽? しかしそもそも、構想を立ててから書くなんてことが少ないから、書きにくいです(爆)。
・・・ああそれにしても、これで、メルマガ発行(第二弾)がまた、遠退きますな・・・。
余談ですが、さっき、ある歌番組でジャニーズ事務所の二人組の新曲を映像付きで聴いてましたら。
「ステッキに注目してください」だとかなんだかそんなことを言っていたから注目してましたら。
ステッキ。杖。
先に、花(?)がついてまして(生花では当然ありません)。うわあ、邪魔そうだなあ、杖なのにつけないよ、意味ないよ、と、無意味な突っ込みをしつつ。
くるくると回るステッキで、いつ魔法が使われるか変身するかと、凄くどきどきしてしまいました(爆)。・・・阿呆や。
やー、でも本当に。
あの二人、「木曜の怪談」に出てたときは好きだった(多分役が)のだけど、今は別に・・・。
むしろ、「木曜の怪談」のときにいた、尖った感じの役どころの人はどこいったのかなあとか、どう見ても、踊ってる様が笑えるのだけどとか。
笑えるなあ、としか見てない私は、多分、ファンの人に殴られそうです(爆)。
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「何故それを」
「知りたいか?」
「タカヤナギ・・・!」
こんなことでこの友人を疑いはしないが、何かを知っているなら聞き出さなければならない。
にやりと笑った高柳は、しかし、次の瞬間には大爆笑した。ぎょっとした、数少ない客の目が向く。もっとも、それを気にするのは奏だけで、高柳の方は一向に頓着しない。
こんなことが何回もあったような気がすると、奏は気分的に痛む頭を押さえた。この数年、ラインかメールでしかやりとりをしていなかったために、うっかりと失念していたようだ。
「とりあえず、その馬鹿笑いをやめないと和弥の親父さんに迷惑がかかる」
「だいじょーぶ。ほら、そんなには気にしないもんだって」
店内は、ゆったりとした洋楽にのって、落ち着いた雰囲気を取り戻している。高柳の肩越しに、ちらりと見えた店主は、穏やかに笑んで、ウィンクさえ寄越した。
「それで、どういうことなんだ?」
落ち着こう、と自分を宥めながら口にした奏だったが、対する高柳はまた吹き出して、とうとうテーブルに突っ伏してしまった。
呆然として、ようやく気付く。
途端に、かっと頭に――むしろ顔に、血が上る。
「だっ、騙したっ、引っかけたな、お前!?」
「引っかかるお前が馬鹿。ほんっと変わらないなー、もちっと学習しないと、探偵なんてやってけないぜ?」
カマかけに簡単に引っかかった自分の馬鹿さ加減に、奏は返す言葉がなかった。自棄になって、すっかりぬるくなったコーヒーを一気に呷る。
噎せて、余計に惨めになっただけだったが。
そこで、はあと、高柳は溜息をついた。
「こうなったら、洗いざらいぶちまけちまえ。そうしたら、手伝ってやるぞ」
「・・・誰が」
「まあ、いいけどな。御用のときは、是非とも保健室まで」
にこりと、嫌味なほどにさわやかに笑う。実際、嫌味に違いない。
そして高柳は、楽しそうにメニューを取った。
「ついでだから、メシ食ってくわ。一人暮らし満喫しすぎて、作る気にならなくってさー。お前どうする?」
「帰る」
立ち上がると、高柳は不吉な一言を投げかけた。
「じゃ、また明日な」
木曜日は、一時間目のみ。なのですが、今日は五時間目に博物館学芸員の実習のための説明会があったため、ぽっかりと時間が空きました。
そこで、友人たちと学校の近くにあるカラオケ店に行ってきました。・・・はじめは学校から三十分くらいかかる(電車と徒歩が半々)古本屋に行こうかと考えていたのだけど、そうしなくて良かった。雨の中は、あまり歩きたくない・・・。
三人で四時間くらい。
とりあえず、平川地一丁目が三曲しか入ってなくて淋しかった。あと、Kiroroの「未来へ」は、あんまりカラオケには向いてないよなー、と思いつつ入れてしまったり。音の高い歌は、意外に好きです。
ところで話は変わりますが、今私が使っている時計は、小五、六のときに買った懐中時計なのだけど、調子がおかしくなって時々止まります。
既にもう、時計として十分には機能していない状況。
修理に出すか新しく買うか、腕時計に電池を入れて使うかという三択なのだけど、何かずるずると放置しています。止まる以外は、一応正常だし(しかし致命的)。
実を言うと、新学期始まったくらいからそんな状況で・・・二月ほど、ほぼ手持ち時計のないまま学校生活を送ってますね(爆)。
で、どうしても必要なときは、誰かに聞くか探して(壁掛けやら何やら)、時計の針を合わせて、ずっと手に持ってます。止まったら判るように、ちょくちょく見ながら。
そうすると、時計が温くなるのですよねえ、当たり前だけど。
で。
人の体温で動く機械ってのも面白いかなあ、と考えたりするわけですよ。
「用途に合わせた手作り機械販売致します。但、人肌で温めて下さい。」とかいう胡散臭い看板が出てたりして。寂れた骨董品でも置いてそうな店構えで。若いのにやけに落ち着いた店主が一人で、それはもう怪しくって。
で、その人の作る機械は人の温もりが原動力で。一カ所でもいいから触れていないと動かない。そしてその場合の温もりというのは、実は、体温とは関係ないのですが。
そうして、その店を訪れる人々の物語があって。
「ねえ、お前さん。なんだってこんなところでこんな商売してるんだい? あんたみたいな人なら、いくらでもやりようがあるでしょうに」
「いやですねえ。そうやって田舎者をかつぐのは、やめて下さいよ」
とか。
でも、近所の小母さんや小父さんには弱かったり。
こういったことを考えるのは好きです。
それがまとまるかまとまらないかは、運と根性の為せる技で。大体は、運の方が一人(?)で頑張って、根性は昼寝してたりするのですが(爆)。
しかし不思議なのは、そういったことは、大体が情景として浮かぶのに、細かく突っ込むと何も考えていないというところですね。特に、人が顕著。
きっと、どの登場人物も、人相書きが描けるほどに詳しくは容貌描写ができません(爆)。・・・何故だろう?
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疲れた、と、そのまま玄関にへたり込みたくなるのを押しやって、奏は、リビングの方に「ただいま」と声をかけた。すると、十代中頃の少女が顔を出して、笑顔を見せる。
「おかえり。ご飯できてるけど、すぐに食べる?」
「うん。鞄置いたらすぐ行く」
了解、と言って、少女は顔を引っ込めた。
奏は、宿題の出た教科の教科書とノートの入った鞄を持って、二階の自室へと階段を上る。登った突き当たりの右が奏の、左が先程の少女、姪の夏雪の部屋だった。
姪と言っても、奏と夏雪は七つしか離れておらず、その倍も年の離れていた姉――夏雪の母よりも、よほど兄妹のようだった。五歳の時点で両親は共になく、翌年から姉夫婦と暮らし、更にその翌年には夏雪が生まれた、という家庭環境も、それに拍車をかけているだろう。
大学進学と同時に姉夫婦の元を離れた奏だったが、三年前に姉が事故死してすぐに、家に戻った。高校までを過ごした部屋は、片付ける暇がなかったのか、出た頃のままだった。
鞄を机の横に置くと、すぐに踵を返す。宿題は、夏雪が寝てからすることにしよう。いくらなんでも、姪に今回の事態は言えない。言ったら最後、確実に面白がられて、挙げ句にはセーラー服姿の写真まで撮られてしまいそうだ。
「・・・恐ろしい」
呟くと、身震いをした。
向かうリビングからは、いい匂いがする。どうやら今日は、シチューのようだった。
「あれ、義兄さんは?」
「遅くなるって。ねえ、お兄ちゃん、今度の日曜ヒマ?」
夏雪は奏を「兄」と呼び、奏はその夏雪の父をやはり「兄」と呼ぶ。その通りには違いないのだが、考えてみれば妙なものだ。そのせいで、夏雪と父を見比べて、「随分と年の離れたご兄弟ですね」と驚かれたこともあった。
奏は、とりあえず椅子に座って、箸立てに混ざって立つスプーンに手を伸ばしながら、考えるように首を傾げた。
「多分、空いてると思うけど」
誰との約束もしていないし、学校の方は、土日は休みだ。それまでに何か起こるか、別件の依頼が急に割り込んでこない限りは大丈夫だろう。
そうすると、出来立てのシチューをふたり分の皿に移す夏雪の顔が明るく輝いた。
「じゃあ、水族館行かない? ほら、水族館って言うか、テーマパークに水槽があるって言うか」
「ああ、アクアサイド?」
「それそれ。タダ券もらったの」
テーブルクロスのかけられた机の上には、湯気の立つシチューの他、やはり湯気の立つオムライスと、彩りの鮮やかなサラダが並ぶ。この家の住人は揃って一通りの家事ができるが、中でも、夏雪の洋食は抜きん出ていた。
ちなみに、夏雪ほどではないが、奏の得意料理は煮物全般で、残りの一人は中華だった。
いただきますと声に出して、それぞれスプンを差し入れる。
「いいよ」
「ほんと? やったあ。一回行ってみたかったんだよね、あそこ。急に行けなくなったらしくってさ。アトラクションはいまいちだけど、水族館がそこそこ人気あるんだって」
「どうせなら、友達誘った方が良くない? 送るくらいするけど」
「駄目駄目、みんな断わられた」
だからお鉢が回ってきたのかと、苦笑する。そして気付いて、断わりを入れる。
「あ、でも、急に仕事が入るかも知れないけど」
「そのときは、お兄ちゃんのおごりで別の日に連れて行ってね」
「はいはい」
姪のちゃっかりさ加減に半ば感心して、奏は温かいシチューをすくった。
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ここまで書いても、一日が終わっていない・・・。いやちょっとどうですか。
一時間目からの日で、学校に行ったら、黒板に「急病のため休講」・・・えー。
二時間目からゼミなので帰れるわけもなく、仕方なく、三十分ほど教室で寝て、あとはPCのあるところに行って、エントリーシートや会社情報の印刷をしてました。大学入って以来、できる限り印刷物は学校でやってます。ただだから(爆)。
そしてゼミ後は、入試で校舎を使うらしいので退去。今日の午後と明日は、だから講義は休みです。
そしてどうも。
半ば墓穴を掘ったような感じだけど、夏休み明けに出すはずだったけど諸事情で未だ出していなかったレポート、十二月上旬に提出しなければならないことに。
・・・凄く、先生に「資料全く読んでないから無理です!」って言いたかった。さすがに、怒られるか呆れられるかしそうだから言わなかったけど。
そんなわけで、しばらくは漢和辞典片手に漢字とにらめっこです。
しかし、竜関係の資料読みで何が失敗したって、和訳されているものは哲学関係が多く、それに気付かずにそういったものから先に読もうとしたことですね。嫌気さして止めたよ。
翻訳されていないものの方が、小説風のものが多くて読みやすいです。そんなわけで、頑張って読みます。
十二月上旬って、あと二週間ほどじゃないか(汗)。
さて、今からバイトでして。帰ってきて余力があれば日記連載の続きを。無理だったらこのままです。あはは。
昨日の夜、友人から誘いのメールが来て博物館に行って来ました。
「関西文化の日」というのがありまして、それでタダだったのですよ。
そしてその後で、カラオケに行って。二人で、四、五時間くらい。
何か懐かしくなって、二人で昔(?)見ていたアニメの絵が出るやつを、やたら歌ってました(笑)。絵が出るのが、意外に少なかったけど。
あ。そして、昨日は余力がなくて、頂いていた絵を載せただけで寝てしまいました。
頂いた絵。や。本当にもう、嬉しいです。
・・・しかし、なんて他力本願な更新(爆)。
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その日のうちには、義兄は帰ってこなかった。感覚としては「今日」なのだろうが、時刻は日を越えていた。
「ん? 何やってるんだ?」
顔を合わせた途端の台詞に、奏は厭そうに顔をしかめた。広げているのは、ルーズリーフと数学の教科書。
義兄の質問に答えるよりも先に、テーブルの上に並べられた料理を示す。
「残したら次の料理番はよろしく、って言ってた」
「言ってたって、夏雪は?」
「昨日から朝練が始まってるじゃないか。眠いの厭だからって、早くに寝たよ」
そのおかげで、奏は堂々とノートを広げられているのだが。自室でやらないのは、義兄を待っていたためだった。
やはり、話はしておかなければならないのだろう。早速シチューを火にかける義兄の熊のような姿を横目に、奏は溜息をついた。
「義兄さん。今やってる仕事で、話しておきたいことがあるんですけど」
事務所であれば「所長」という呼び名と一応の敬語。家の中では兄に対するもの。その間の中途半端さが、なんとも、奏の心境を表わしていた。
義兄は、どっしりとした体ごと、首を傾げた。
「今のって言うと・・・ああ、どうだった、登校一日目は? まさか、もうばれたって話じゃないよな?」
「まあ、そんなところ」
「何?!」
「ばれたと言うか、元から知ってた奴がいるってのが正しいんですけどね。覚えてます? 高校の同級生。高柳病院の息子」
ああ、と、半ば吐息のような声を漏らして、義兄は椅子に座り込んだ。そしてそれでも、シチューを掻き回すお玉を止めていない。
「保険医になってました。・・・仕方ないから、ある程度は話しました」
迷って、そう付け加える。
義兄は、シチュー鍋を温める火を止めて、横に伏せて置いてあった器に注いだ。
今回の依頼は大口で、事と次第によっては警察沙汰にもなりかねなかった。それなのに奏を「女子生徒」として潜入させるあたりがふざけている、と思うが、全ては所長の判断だ。
熊面の義兄は、ふむと呟いて、シチュー皿を持って奏のいるテーブルまで移動して、今度はオムライスをレンジに入れる。
「あの高柳君がなあ。医者になるんじゃなかったのか?」
「俺も、まだ詳しいことは聞いてないですけど」
「そうか。まあ、大丈夫だろう。念のため、行のことは言わないでおいてくれ。あの二人は面識はなかったはずだからな。行にも、言うなよ」
「はあ」
あまりにあっさりとした反応に――どの程度話したのか、との追求さえなくて、奏は、思わず間の抜けた声を返した。
それを受けて、義兄は、すねるように口を尖らせた。
「なんだ、不満か?」
「いや、そういうわけじゃ」
「じゃあどういうわけだ?」
台詞だけ取ると、そこそこ威厳や貫禄もありそうなものだが、いそいそと、温まったオムライスのラップを外しながらでは、間違いなくそんなものは皆無だ。
そんな落差を、今まで厭というほど見てきた奏は、気にせずに言葉を選ぶことに四苦八苦している。
そうして半ば、自棄になる。
「もし、あいつが売春の関係者だったら問題なんじゃないですか」
オムライスを匙ですくった態勢で、義兄は元から丸い目を、更に丸くして、まばたきをした。
「それ、本気か?」
「・・・本気というか、俺にはそんなことがあるとは思えないけど、だけど、そうやって疑ってかかるべきじゃないんですか」
「奏は、大丈夫だと思うんだろう?」
「俺が知ってる高柳なら。だけどそんなの、あてにならない」
「そうか? 結構あてにしてもいいと思うぞ。まあ、買ってる方なら判らんけどな。とりあえず売らせる方としては、考えにくいだろう。あの性格だしなあ」
のんびりとした調子で、何故か自信たっぷりに言う義兄に、今度は奏の方がまばたきをする。
「何か、あっさり凄いことを言ってない?」
「んん? 何がだ?」
「・・・いや。もう、いいけど。・・・お休み」
「ああ、おやすみ」
宿題を終わらせてしまうつもりでいたが、疲れて、立ち上がる。義兄はのほほんと、何事もなかったかのように、遅い夕食に専念しようとしていた。
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やっと、奏の一日が終わりました。随分と長かったなあ・・・。
バイトの後で、先日図書館から予約の本が届いていたとの連絡があったので行ったところ、いつの間にやら「リサイクル本」というコーナーができていまして。
つまりは、古くなったり何らかの理由で処分する本を、必要であれば持って帰ってもいいよと、そういうところです。
一人十冊までということなのだけど、今日で既に四冊もらって・・・。他に欲しい本が出て来たらどうしよう。
因みにもらったのは、『日本旅文庫 四国』『日本美術流出』『さくら日本切手カタログ(1994)』『原色日本切手図鑑(1992)』。
四国は、毎年行っているわりに何も知らないので。もう十年くらい前のものだから、載っていてもなくなったり変わっているところもあるだろうけれど。
二冊目は、まあ、一応学芸員資格取りますし。そもそもそういったことに、深くは関わらないかも知れないけど興味はあるので。
あとの二冊は、単純に、切手の絵を眺めたら面白そうだと。・・・そんなことやってるから、本がいくらでも増殖するんだってば(没)。
そういえば、図書館。
いつ見ても、『冷たい校舎の時は止まる』の中巻はあっても上巻がない・・・(上中下の三冊組)。
そして、『沙門空海唐にて鬼と宴す』は、一巻(これは借りた)と三巻はあるのに二巻がない・・・四巻がないのはでたばかりだからいいとして(全四巻)。
文庫版の『蒼穹の昴』は、二巻から四巻まではあるのに一巻だけなくて(全四巻)。
えーっと。
上二つはタイミングが悪かっただけとして、『蒼穹の昴』は、新刊コーナーにあったから、誰かが一巻だけ借りていったと。・・・どうせならごそっと借りていけ、ごそっと。
不思議なのは、学校の図書館はパソコンで予約状況が見られるようになっているのだけど、上下巻の本で、普通に予約したら上下とも同じ人数になるはずのところが、決まってそうならないところ。
大抵、下巻の方の人数が少なくて、上巻が多くなる。とりあえず上巻読んでみて面白くなかったらやめよう、って思うのですかねえ。
だけど。その場合、大人しく借りて読まずに返すとか、予約を消すとかすればいい話で。上巻を借り終えてから下巻を予約、というのは厭なのだけど・・・なるべく、上下の間空けたくないのに。
迷惑だなあ。(これも自分勝手な感想ですが)
今日は、図書館に寄った帰りに就職活動用のスーツと鞄を買おうと思っていたのだけど、見るだけ見てやめました。
うーん、どうしよう。神戸で探そうか。と、少し迷って。
大体、物の相場というものを知らないため、眺めている物が、物のわりに安いのか高いのかがさっぱり判らないです(汗)。
うう、世間知らずにもほどがある・・・。
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翌朝、コーラス部の早朝練習に出掛ける夏雪と共に家を出て、奏は、バイクで相良探偵事務所秘書――といっても、ほとんど所員と変わりはないのだが――の行清花[ユキサヤカ]の家に向かった。ちなみに、交通手段はバイクだった。
行は奏が潜入している剣美学院に、英語教師としてやはり潜入しているが、学院付属の教師用の寮に入っているために、部屋はしばらくの間無人になる。
奏は、鍵を借り受けて、ここで制服に着替えて登校する。学院まで、自転車で行ける距離というのも利点だった。何より、事務所や家から制服で出れば近所の人に怪しまれるし、駅のトイレで着替えるのは、やらない方が無難だろう。
自転車を校門近くの駐輪場に止めて教室に行くと、授業前のショートホームルームが始まるまでに三十分以上あるにも関わらず、既に何人もの生徒が来ていた。
「おはよう」
「おはよう」
クラスメイトたちに声をかけたりかけられたりしながら、とりあえず奏は、自席に着いた。昨日やり損ねた宿題を終えたいところだが、そもそもの目的が勉強ではないのだから、優先すべきはそちらではないだろう。
生徒から話を聞き出す、という難題に、奏は、こっそりと溜息をついて教室にいる少女たちをそれとなく見た。女友達は多い方だが、女の子として親しくなれるかは、不安なところだ。
躊躇いつつ、とりあえず昨日の休み時間に声をかけてくれた――質問責めにした、といった方が正しいかも知れないが――子たちに声をかけようかとした奏は、隣りに人が立ったのに気付いて、顔を上げた。
「おはよう、舘さん」
「お、おはよう」
御劔に微笑み掛けられて、何故か慌てて挨拶を返す。
心持ちつり上がった、大きく見える目が、少しだけ不思議そうに奏を見つめる。奏はそれに、意味もなく笑い返した。話題を振る。
「みんな、早いね。まだ時間あるのに」
「遅い人は遅いけれどね。それに今日は、一時間目が体育だから。電車やバスの子はそうでもないけど、徒歩や自転車だと、少し早く来るみたい」
「御劔さんは? 電車じゃないの?」
「私は車。徒歩でもこれない距離じゃないのに、過保護なのよね。ねえ、舘さん。名前で呼んでもいい?」
「え? うん、いいけど・・・?」
「私も名前でいいから」
「う、うん」
名前で呼んでいいかと、今まで奏は訊かれたことはなかった。大体はいつの間にか名前やあだ名に変わっていたような気がする。これは女の子だからなのか個人差なのかと、少し悩む。
戸惑う奏を、御劔はくすりと笑った。そうして、さらりと、肩に掛かった髪を払う。
「そろそろ、私たちも着替えた方がいいわね」
「え」
そう言われて、はっと奏は周囲を見た。少女たちは無造作に、教室で制服を脱いでいる。慌てて目を逸らす。
更衣室があったはずなのに、と、今の状況では意味のないことを考えながら俯いていると、御劔が声をかけてくる。
「どうかしたの?」
「そういう――」
咄嗟に顔を上げた奏は、セーラーを脱いで上半身が下着のみの御劔を真正面から見てしまい、くらりと一瞬、確かに視界が暗転した。
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純情と言うよりも、情けないの部類に入りそうな奏・・・(笑)。
ところで、こんな片隅で申し訳ない(情けない)ですが、訂正を。奏の年齢を「今年で二十三」としていますが、「今年で二十四」でお願いします。
養護教諭の資格を調べたところ、医学部でもとれるにはとれるのだけど、その後、一年ほど別の機関に通わなくてはならないことが判明しまして・・・そもそも医学部を四年で卒業なんてことにしているから、そのあたり無視しても構わない気もしますが、とりあえず。
今更ですみません。事前に調べておくべきでした。
近未来だし・・・という囁きが聞こえないでもありませんでしたが(汗)。
↑今から十年や二十年先、という想定です、実は。だから医学部が八年制だったり「ヴァーチャル・ライン/映像通信」(通称「ライン」)なんて怪しげな造語が出てくるわけです。(しかし、予測ではなくて適当に造っているあたり、近未来という名を借りたファンタジーと化していますが)
そのあたりは、この先書き込んでいくつもりですが・・・どうなることやら・・・。
あ、あたたかく見守っていただけると助かります・・・(汗)。最終的には、ちゃんと見直して載せるつもりではいますが・・・。
猫に言ったら怒られそうです。
今日は、ゼミのレポートの準備をしようと、資料を引っ張ってきて・・・て・・・。
寒くって、朝ご飯を食べた後にソファーの上に放置してある夏用掛け布団にくるまっていたら、うつらうつらとしてしまいました。気付くと、母の帰ってくる(外出していた)十二時で。そのまま昼食になってしまいました。
や、やっぱり布団は駄目ですね!(今更)
午後から開始したものの、中国古文を訳そうとしたらえらく時間がかかってしまい、あっと言う間に夕方に。夕方から、勉強を教わりに子どもが来るから部屋に避難して、そこでようやく、日本語訳のしてあるものを読もうとしたら。・・・何故か漫画を読み返してしまいました。試験前の中学生か(滅)。
とりあえず、夕食までの間と夕食後にざっと目を通して、大まかにレポートの構想ができたので、あとはそのテーマに沿って資料を読み込むだけですが。だけですが・・・だけって言葉、意外に騙されるよね・・・比較の言葉だ、これは。
しかし、今回は時間がないから、既に集めている分だけで諦めて書くとして、下手をしたら、実際の卒論(今回のレポートが卒論の一番はじめの下敷きのような形になるはず)は、資料が倍に増えているかも知れない・・・しかもそのほとんどが中国古文・・・。訳すのですよ、私が・・・。
あれです。
自分が三人居たら、一人がレポートやって、一人が「雨舞」の打ち込みと「台風の目」の書き直しやって、もう一人が別の講義のレポートやるのに・・・。この三つはそれほど厭なことではないから、じゃんけん程度で決まるはず。
しかし、三にんともが小説や漫画を読む、というオチにもなりかねないですが。やだなあ、そんなオチ。
まあ全ては空論で。
そう言えば、ドラえもんの声が変わるって・・・新聞で見てびっくりしたけど、同じ局とは言え、ニュース番組で取り上げているのに驚きましたよ。
だけど、他の声って想像つかないなあ。
選ぶ方も選ばれる方も、物凄くプレッシャーがかかるだろうなと思いますが。
四月からってことは、今期の映画は、大山のぶ代さんなのでしょうね。
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「大丈夫!?」
「だ・・・だいじょう、ぶ」
後ろに思い切りひっくり返りかけた奏だが、咄嗟に手を伸ばしたらしく、なんとか机にしがみついていた。さほど重くない机が奏に引きずられて倒れなかったのは、運がいいとしか言いようがないだろう。
近くにいたクラスメイトたちも、心配そうに奏を見ていた。着替え途中の格好に、奏はまたもや、咄嗟に眼をつぶった。
そうして、目ごと覆うように額を手で押さえる。
「ごめん、保健室に行って来る。先生に、言っておいてくれる?」
「ええ・・・」
「大したことじゃないんだけど、朝少し、気分が悪くて。大丈夫だと思ったけど、ちょっと無理だったみたい」
気遣ってくれる少女たちを余計に騙すのは心苦しいが、奏としては、一刻も早く教室を出てしまいたい。
御劔が付き添いを申し出てくれたが断わり、戸惑ったようなクラスメイトたちの視線を受けて、後ろの出入り口から外に出た。
演技でなくよろよろと進んで、教室を一つ分歩いて、階段のところにまで出てから、大きく息を吐いた。
「〜っ」
元々体育は休むつもりでいたが、まさか、あんな風に教室で着替えるとは思っていなかった。昨日御劔に案内してもらった校舎には、各階に一室、ちゃんと更衣室があったというのに。
しかし考えてみれば、高校時代、奏も教室で着替えていた気がする。女子は更衣室に移動していたが、男子にはそんなものはなく、各自の教室だった。男子がいなければ更衣室も教室もそんなに変わりはないかと、とりあえず納得する。心情としてははまだ、違和感が残るが。
「・・・保健室か・・・」
壁により掛かって少し休んだことで、跳ねていた鼓動はいくらか収まった。先生たちが来ないうちに保健室に移動してしまおうとして、朝早くから開いているものなのかと不安になる。
基本的に、保健室には縁がなかった。
しかしとりあえず、行くしかないと決めて、階段を下っていく。なんとなく手を当てたままの校舎の壁は、ひんやりと心地よかった。
勤労感謝の日ですかー。
正しい定義を知らないのだけど、いつも働いている人をご苦労様ってねぎらう日、でいいのでしょうか。うわあ、父も母もねぎらってない(汗)。
ごめんなさいとは、思うだけ(爆)。
そして父に、バイトの後に古本屋に連れて行ってもらいました。少し遠出で、帰ってくるのが遅くなったり・・・。
四件行って、私の分の購入は文庫が二冊で、少ないねと言っていたら・・・最後の店で、ごそっと・・・。
最終的に、漫画が十二冊と文庫が二冊。ははは。
レポートの資料読みもまだまだ残っているのに、大丈夫でしょうか(おそらく反語)。
・・・明日は、学校に資料持っていきます(没)。
明日は生徒総会に出なければならないため、一時間分、時間が空くのですよね。その間に読むさ。スーツ(制服)で読むさ・・・。
ところで今日、父と古本屋に行ったついでにお菓子を買いに行ったのだけど、レジを済ませて袋に入れているところで吃驚。
買ったはずのないお菓子が入ってるのですけどー・・・。
父も入れた覚えはないらしく、二人で首を傾げました。
えーっと。可能性としては、山積みだったところから滑り落ちた丁度そのときにかごを持って通りかかったとか? あるのかなあ、そんなこと。
・・・誰か、納得のいく理由を教えて下さい。まさか店員さんが入れるとも考えられないし。うーん?
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「んん?」
授業開始前から開いていた保健室で、奏の姿を認めて、高柳は首を傾げた。
「保健室登校?」
「違う」
断言ついでに脱力して、奏は部屋に踏み行った。
キャスター付きの椅子に座ったまま、高柳がそれを迎える。羽織っているだけの白衣は、朝一番だというのに、早くも着崩れている。そうして、思いついたように机に置かれていたノートを広げる。
「はい、入室記録。時間とクラスと番号と名前と、来室理由をどうぞ」
鉛筆を渡されて、素直に書き込む。ところが、来室理由を「貧血」と書いたところで、吹き出す声が聞こえた。
「え? 貧血?」
「・・・何か文句でもありますか、タカヤナギセンセイ」
「いやあ? 別にい。あ、そうか、三年五組は、一時間目体育か」
「全部の時間割覚えてるのか?」
驚いて、つい、そのまま素直に訊いてしまう。
高柳は、いいやと首を振って、机の隅に貼ってある時間割を示した。一週間の時間割で、幾つかが「体育」という字で埋まっている。
「体育の授業のときは、怪我人が出ることがあるからな。大体ここにいるんだけど、殊更にいてくれってんで時間割もらってる」
「クラスまでは書いてないみたいだけど?」
「ああ、それは自然に」
「・・・まだ五月なのに?」
「五月だけど」
にやりと笑う。どうにも裏があるように思えて仕方がないが、藪をつついて蛇を出すのも厭で、黙っておくことにする。
高柳は、壁掛けの時計を見て、お、と呟いた。椅子から立ち上がる。
「どうせ一時間、ここ休んでるんだろ。どこか座っとけ」
「どこか行くのか?」
「職員会議の、結果訊いてくる」
「そういうのは、出席して聞くものじゃあ・・・」
「産休だから、俺。何か扱い違ってさ。他ではそうでもないらしいけど、ここは、あんまり口出さしてくれないの」
だからといって、不参加でいいものだろうか。そう思ったが、確かに、参加できない会議に座っているのも退屈だろうと、そのまま、出ていく高柳を見送った。
総会出席のため、制服着用必至。・・・やってらんねー。
や、別に上着はいいのだけどさ。裏、ナイロン地だから暖かいし。だけどタイトスカートって・・・しかも膝あたりまでって・・・寒いって(ストッキングが嫌いではかないから尚更)。
でまあ、ぎりぎりまでズボンはいてました。黒いズボン。
傍から見ると、「え?」って格好です(関係者のみ)。上着が制服って知らなきゃ、ただの黒のスーツだろうけど。
しかし、友人は上手でした。
総会があるのを忘れて、そのまま諦めるなり事情話すなりしても良かっただろうのに、わざわざ家まで取りに戻ったそうな。・・・学校、西宮でその子京都に住んでるのに。
そして二人で、始まるまでの間、「スカート慣れないねー」という話をしてました。たまたま、二人とも普段ズボンばっかはいてたから・・・。
しかしね。制服なんてそもそも要らないと思うのだけどなあ。ただのスーツみたいな感じなのだし。
制服があったから、未だにスーツ買い損ねてるのですが・・・(スカートで動き回るのを避けたいが為に、そのうち買わねば)。
ところで、悩んでいる三つのこと。
メルマガ。第二弾のあれです。
もうここで書くことはないかなー、と思っていた司の話にしようかとか・・・。中学時代に書いてたやつの焼き直しです(そんなのばっか)。
えっと、日本刀と血と妖怪と裏切りと狂気の物語。・・・書いてて、「嘘だろ」と思った自分が哀しい・・・嘘じゃない(はず)のに・・・。
そして、バイクの免許。
やっぱり乗るなら車よりバイクかなー・・・どっちも詳しくなんて知らないけど。
うーんー、とりあえず、話だけでも聞きに、車の教習に行ったところに行ってみようか・・・。しかし、教習代出すと、また貯金が、ほぼ空になりそうなのですが・・・(没)。
さて、どうしたものか。友人知人に家族からは、事故るから止めとけと、さんざん言われるのですが・・・免許とってもいいけど車道走らんときよ、ってのはさすがにどうかと思ったけど。
映画。
「ハウル」は、来週にでも見に行こうかと友人と話していて。
「笑いの大学」を、どうしようかなーと。学校が終わってからでも大丈夫そうな回(最終)があるから、見に行こうかなあ。・・・この数年、千円かただでしか映画見てない気がします、私(爆)。
「ハウル」を見て、講義二つ受けて、帰りに「笑いの大学」を見るってのもありかも。ううむ、どうしよう。
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誰もいなくなって、なんとなく周囲を見回してからソファーに座ると、奏は大きく溜息をついた。
「・・・いつまで続くんだろう・・・」
たしか、高等部と中等部に売春をしている生徒がいるらしい、そしてどうやらそれは組織立ったもので学内にまとめ役がいるようだと、そういう話で、学園長からそれらを見つけ出すようにという依頼だったはずだ。
不祥事だけに、なるべくなら表に出したくはない。しかし、見つけ出さなければ、売春組織は野放しだ。
それを探し出せということだが、奏としては、事務所のみんなが総ぐるみで自分を騙しているという方が、よほど説得力がある。自分が、そういった面々に接触して、更には話を聞き出せるとは思えない。
その上確実に、女子校に奏が――男が、生徒として潜り込んでいるとばれた方が、よほど問題になるはずだ。
「ああもう。行さん、なんとか調べがつかないかなあ。それに俺、いくらなんでも、夏服になったら無理だよ」
心の中で呟いて、再度溜息をつく。
制服だからこそ性別を疑わない、という行の言った先入観の強さが確かだったのか、よほどに奏が女の子のようなのか、とりあえずは、ばれなかったようだ。しかしそれも、生地が薄くなって体の線も判りやすくなる夏服に替われば、無理だろう。
それは、体育においても同じことで、毎回体育を休むのを怪しまれる前に、適当な理由をでっち上げなければならない。病弱、というのは、フィールドワークで各地を飛び回った奏の身体では、いささか無理な話だった。
そんな初歩的なことも決めずに飛び込んだのだから、無謀にすぎるが・・・それでも最終的に、なんとか辻褄を合わせてしまうのが、義兄の恐ろしく凄いところだった。ただ、振り回される方としてはたまったものではない。
「奏ちゃん」
「――あ。はい?」
名前を呼ばれて、ぼうっと考え事をしていたところから我に返る。顔を向けると、御劔と他に数人が、入り口から顔を覗かせていた。
「大丈夫?」
「あ。うん。休んでれば――見学、してた方がいいかな?」
「気にしなくていいわよ」
「保健室の方がいいよ。見学って言っても、ぼーっとしてるだけだし」
「変に、胡桃に絡まれるだけだし」
気安く言う端々から、どうやら胡桃という体育教師は好かれていないらしいと判る。
どう反応をしたものか、曖昧に苦笑すると、予鈴が鳴って少女たちは運動場に目をやった。
敷地の中央にそびえ立つ鐘楼の鉦は鳴らなくなって久しいらしいが、各校舎内の放送で、十分に事足りている。
「それじゃあ、また後でね」
「あーあ、いいなあ、高柳先生と一緒で」
「あたしもさぼりたいよ」
「ほら、奏ちゃんはわざとさぼってるわけじゃないんだし。ゆっくり休んでね」
去っていく少女たちに手を振って、はぁと、三度目の溜息をついた。
学校行って(一時間目のみ)、帰って昼ご飯食べて、市立図書館で調べ物をしてきました。二〜三時間くらい事典引いてたらしい、どうやら・・・(没)。
家で食べるか外で食べるか迷ったのだけど(図書館は帰り道)、結局、金のなさに負けて一旦帰宅。
ふふ・・・今月は、もうあと一週間もないっていうのに、映画二本見に行くしね・・・(結局両方行くことにした)。下手したらその日は、昼も夜も外食だし。
お金が出て行くばかりで、悲しいですねえ・・・。週二のバイトなんて、さほど稼げるわけでもなく・・・。
ところで話はがらりと変わりますが、ふっと思い出して懐かしくなったこと。
家に、『らんま1/2』のキャラクターCDがあるんですよねえ。シングルのやつ(何故かアルバムもあるけど)。
そういえば小中学生くらいのとき、好きだったなー。未だに、漫画は全巻あるし。
しかしね。当時、声優の存在さえ知りませんでしたよ、私。「あー、これって○○(キャラクター名)の声やー」って程度で。
だから単純に、「そのキャラクターの歌」ってことで買ってもらってたのでしょうねえ、CD。・・・父(←買ってくれていた人)も、何も疑問には思わなかったのか・・・?
そう言えば、幽々白書とセーラームーンも、そんなようなCDが。何も考えずに聴いていた自分が、何か変な感じですよ・・・。
だからきっと、アニメ関係のCDやら何やらって、何も知らないというか何も考えていないというか、そういう子も、何パーセントかは買ってるのかなあと、ちょっと思いました。
まあどうでもいいのだけど。
ああ、鬱陶しいくらいに年賀状のCMやってるよ・・・今年は何を描こう。ってか、誰に出すのかなあ・・・(眠いらしい)。
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「くずちゃんセンセー、って、あれ? センセーは?」
閉まったばかりの戸が勢い良く引き開けられて、この学院では珍しく、スカートの丈を上げた、パーマがかかったような長い髪の生徒が入ってきた。
元々、学園の制服のスカート丈はそう長くはないのだから、上げても妙になるだけではないかと奏は思うが、余計なお世話だろう。当人が良ければ、回りに迷惑をかけない限りは、とりあえずいいのだろうから。
溜息の途中で息を止めてしまい、むせた奏は、少し涙目になって少女を見た。身長はおそらく、奏とそう変わらない。
「ねえ、センセーは?」
「高柳・・・先生なら、職員会議に」
「えー? もう終わってると思ってきたのに」
少しふくれて、勝手に高柳の椅子を引いて座る。とりあえずソファーに座り直した奏は、ええとと、心の中で呟いた。それに、一時間目開始のチャイムが重なった。
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自然な会話ってわからない・・・恩田陸は凄いなあ。
ところで、学校の保健室って、戸は開いてたのか閉まってたのか。冬に閉まってた(暖房があるから)のは覚えてるけど、他の季節ってどうだったかなあ。
読むべき物は他にあるだろうにと、突っ込みつつ小説類を読んでます(爆)。
今日、学校の行き帰りで『黒詞の島』を読み終えて、帰りに図書館で返してきたまではいいのだけど、ついでに、また、本を借りてしまった・・・分厚い文庫の上下巻です。
だって。たまたま、人から薦められた山田風太朗。元から興味はあったから、つい。あああ・・・。
因みに今は、『天竺熱風録』というのを読んでいて、その後にも二冊、待ち構えています。友人たちから借りた本も二冊あるし・・・かって手をつけていない本も増殖中・・・。
それにそろそろ、学校で予約している本も順番が回ってきそうです。まあこれは、十二月の中頃だとかになりそうだから、とりあえずレポート重なるってのは回避でき・・・たらいいなあ。
うはあ。楽しみだけど、怖いよ・・・。
そして冬休み中の長期貸し出しでは、密かに『道教事典』と『現代民話考』(全十巻)を狙ってます。
貸し出しは六冊までだから、それまでに、何冊か『現代民話考』を読み切りたいのだけど。あれって、興味深いし面白いしなのだけど、読んでいると眠くなるのだよね・・・。
しかも、どちらも趣味半分の話資料半分というところが、何か哀しいような虚しいような・・・。
一言フォームを設置しました。
そもそも、あれがCGIだってことすら知らなかったので、少し手こずりました。とりあえずは、ちゃんと動くだろうと思うけど。
しかし、配置が変になるからと下の方に落としたけど・・・サーバーが禁止している、挿入広告下げと見なされたらどうしよう(汗)。その場合、警告なしにデータを消される恐れがあるのですが・・・。まあ、そのときはそのときで(え)。
感想やらたわいない言葉やら、気軽に使ってやって下さい。ついでに、誤字の報告もしてもらえると助かります・・・一応、気付いたり指摘されたりしたら直しているのだけど。
送信者の情報は、私には一切わからないようになっているので、気楽に使ってもらえると・・・苦労が報われます(笑)。
ちなみに、私のところには、書き込まれた文字がメールテキストになって届きます。返事やら何やら、きっとここで書いていくことと思います。友人たちには、メールで返すかもだけど。・・・送信者があればだけどさあ・・・(没)。
ところで、ぼーっと文集の背表紙を見ていて思ったことなのですが。や、前から思ってたけど。
文豪って、手紙やら構想メモやら自己校正の原稿やら手書き原稿、公開されることが多いじゃないですか。習作とかも。
それって、本人にとって嬉しいのかなー。だって手紙なんて私事だし、未完成や拙いと思うものの物読まれるのってどうなんだろうとか。有名な漫画家の、子どもの頃の絵とか、本人が生きてて許可してるならともかく・・・とかね。
そう言ったところで、『枕草子』だとか『蜻蛉日記』だとか、研究するし、それと同じかと思うけど。
そういった方々と比べるのはあれですが、私は、死の間際になったら中学から高校くらいの間に書いた諸々をまとめたファイルを、全て焼き去ってしまいたいです。
生きていたら、ネタ元にもなる死処分するのは忍びないけど、死後誰かの目に触れるなら消滅を願うよ・・・!
だけど、サイトを作ったときなんかに思ったものです。
「もしここで何かでいきなり死んで、親にPCの中の物や紙に書いてるものを全部読まれたら(しかもしんみりと)、なんとか祟り出ようと思うに違いない」(や、本人きっと何もわからないし祟れないけど)。
ふふふ・・・。
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一時間目の開始を告げるそれに、そう言えば保健室は、少しさぼるのに高柳が愛用していたなと、思い出す。高柳に限らず、数人が寝に行っていたようだった。中年だった女性の養護教諭は、異常がなければ一時間で追い出したが、それでも寛容だったように思う。
もっとも奏は、話に聞くだけでろくに面識もないのだが。
そんな経緯で、高柳も生徒に甘いのだろうかと考えて、ちらりと少女を見ると、目があった。そもそも、少女は奏を観察していたようだった。
「えっと・・・何か?」
「何かって何よ」
「いや、見てたみたいだったから。何かついてる?」
馬鹿にしたように、少女は奏をじろりと見た。思わず、身を竦める。
「あんた、なんでここにいるのよ」
「え・・・貧血で」
「そんなの、教室いればいいじゃない。それとも何、センセーに会いに来たわけ? いるのよね、相手にもされないのに押し掛ける奴」
きつい口調だが、いっているそれが、正確にではないにしても、自身にも当てはまるのだろうと判って、奏には、微笑ましくすらあった。強い台詞の裏には、不安さえ窺える。
あの級友は、容姿もあるが、その性格でもてていたと思い出す。
そう言えば高校生当時、高柳は「恋人にしたい男子」で奏は「弟にしたい男子」として有名だった、ということまで思い出して、少し虚しくなる。
「何よ」
奏が何も言い返さないからか、更に目つきが険しくなる。まさか正直に思ったことを告げるわけにもいかず、困ったように笑う。
それが、少女を余計に煽ったのが判り、うわあと、口の中で呟く。そこに、保健室の戸が開けられた。このときばかりは、素直に級友に感謝する。
高柳は、ソファーで笑みを張り付けた奏と、次いでぱっと嬉しそうに顔を輝かせた少女とを見て、呆れたようにして、苦笑した。
「今日はなんだ?」
「ズツウでアタマ痛いの。いていいでしょ?」
「今お前に必要なのは、頭痛薬より国語の授業だと思うぞ」
「えー?」
「悪いけど、今日は駄目」
「えっ」
むっとして、奏を睨んでくる。今にも「この子のせい」、と口にしそうで、どうにも居心地が悪い。
高柳は、それに気付いてか、少女の頭を軽くたたいてその視線をさりげなく遮った。
「野村先生に、また泣きつかれた。授業つまらないのは判るけど、合わせられないなら、飛び級使った方が楽だぞ?」
「・・・くずちゃんセンセー、センセーみたいなこと言う」
拗ねるような少女に、高柳は柔らかく笑む。むうと唸って、少女は、頭に置かれていた高柳の手を払った。
そのまま、戸口へと向かう。
「じゃあ、おじゃましましたっ」
ぴしりと、強く戸を閉めて去っていく。問うように見上げた奏に、高柳は肩をすくめた。
バイトから帰って、黙々とレポート資料を読んでました。よし、これで九割方終わった! ・・・って、資料読み終えてからも大変なのですが。どうやってまとめよう。
資料を読むのは好きだけど、まとめるのは苦手です。国語の授業でよくやった、要約も苦手だったし。
そして明日は、ゼミの予習と講義の予習。時間が余ったら、まとめにかかりたい感じで。
他にもやらなければならないレポートはあって、そっちにもそろそろかからないとなあ・・・。実のところ、レポート書くのって嫌いじゃない(勿論題材にもよる)けど、時間は取られるなあ。それが厄介。
まあ、上手く時間を使えてないだけのことだとは思うけど。
ところでこのところ、腰と背中と右手首が痛いです。ひょっとしたら肩もこってるかも知れない(今まで肩こりがなかったからよく判らない)。
背中が痛い、と言ったら、「胃を悪くしてるんじゃないか?」と、何人かに言われました。胃かあ・・・食欲はあるのだけどなあ。もし、胃が荒れてるのに好き勝手食べてるなら、ちょっとやばいかも知れない。
でも、腰と背中は、背骨曲がってるのがここに来てとか、そんなのじゃないかという気もするけど・・・。それとも、腹筋か背筋が弱ってる?
右手首は、例の「疑似?腱鞘炎」で。このところ、特に酷い。折角、大分快復してきてたのになあ。
しかし何にしても、背中が辛い。背もたれにもたれてるとか仰向けに寝てるとかじゃないと、座ってても立ってても辛い。背を曲げても反らしても、効果ないのだよなあ。
うーん、病院行くべき? だけど面倒だし、一体何科だよこれって・・・。
そう言えば、昨日のこと。
土曜の朝、何故か我が家では、起きると川柳だか俳句だかの番組をやってます。先に起きている母が、見るともなしに見ているらしい。
そしてその中に、「台風一過」という言葉を使ったものがありまして。それを見た母が、
「タイフウイッカのカって、『家』じゃなかったんや(意味としては合っていたのだけど、大きいを家で表わすのだと考えていたらしい)」
聞いて、思わず笑いましたよ。でもまあ、私も、四コマやら何やらで見てなかったらきっと、似たような勘違いをしたままだっただろうなあ。
そんなわけで昨日は、朝からほのぼのしてました(笑)。
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「どうする? 寝るなら、ベッド使っていいぞ」
「ああ・・・うん」
少女のことも事情も、話すつもりはないのだと判る。そもそも、奏には関係のないことなのだから、当たり前と言えば当たり前だ。
迷って、一時間どうしようかと考えていると、椅子に座って何かの書類をめくった高柳が、あ、と言って目線を寄越した。
「駄目か、寝たら」
「どうして?」
「だってそれ、カツラだろ? 誰か来るかも知れないから、外してたらまずいだろ。カーテンで覆っても、やっぱり見られる可能性はあるし」
長い、真っ直ぐな黒髪をボールペンの先で示す。
ああこれ、と、奏は、人毛と判断のつかないほどに精巧な人工毛の先をつまんだ。手触りにもさほど違和感はなく、触られたくらいでは気付かれないだろう。
事務所で、行から制服と一緒に渡されたものだが、実は、所長――つまりは、奏の義兄の友人からの借り物だった。
「特殊な糊でつけてるから、お湯で落とさないとはずせないよ、これ。長い時間を過ごすのに、載せるだけのやつは不用心だろ」
「へえ、そんなのあるのか」
「俺も、はじめて知った」
「あ、そうだ。お前、教室でどんな言葉使ってる?」
「どんなって?」
見る気が失せたのか、高柳の手元を離れた書類に、なんとなく目をやる。学校の配布物でよく見掛けるB4やB5ではなくて、A4のようだった。
「変に女らしくしようとか、思ってないだろうな?」
「・・・どうして?」
当たらずとも遠からず、とは言わない。しかも、そうしようとして失敗したとは、かなり言いたくない。
しかし、間の空いた応答で察知したのか、にやにやと笑っている。むっとするが、とりあえず何も言わずにおく。
「口調つくる必要ないと思うぜ?」
「それは」
「けなしてるわけじゃなくて。思い出したらわかると思うけど、男でも女でもあんまり変わらないだろ? このくらいの年齢なら、僕や俺って言ってる子も珍しくないし」
「ああ・・・そういう意味か」
「そう。また、いらないとこで悩んでるかと思って、親切に助言」
「自分で親切って言う時点で、七割減」
「ひでー」
言って、笑ってしまう。素性が露見しないように気をつけなければならないはずなのに、どうにも、高柳と顔を合わせていると、毎日顔を合わせていた、気楽な高校生時代に戻ってしまう。
過去と言い切るには近いはずの時間を、懐かしく思うのはただの感傷だろうか。
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四年や五年くらい前というと、長いなあという気がするけど、それが「高校のとき」といわれると、そんなに昔じゃないような気がします。
人の意識って不思議だなあ(私だけ?)。
通販のカタログが送られてきました。健康食品のカタログ。
購入特典が「高性能血圧計」だったりして、思わずのけぞりました。明らかに高齢者向けのそれ。・・・何歳だよ、私!
この間かかってきたアンケートの電話も、「二十代の働いている女性にお伺いしてるんですけど」・・・働いてませんて。まだ。
ええと?
アンケートやら何やらで年齢を偽った覚えもないのだけど、一体どこでどんな名簿が流れてるというのか。
卒業アルバムやクラス名簿なら、年齢が間違えられるはずもないだろうに。
何がどうなってるのか、物凄く謎です。あ。そう言えば、姉に大学入試のパンフレットが大量に届いていたとき、どこをどう間違ったか、私宛の物も届いていたから、そのあたり?
・・・だけど、それでは高年齢向けのカタログの説明はつかないなあ。
うわあ、気になる。誰か、回答を下さい(笑)。
そして今日は、一日予習やら何やら。漢文にどっぷりと填っていましたとも。
背中が痛かったのは、前屈を数種試したり体育の準備運動のようなものをしていたら、大体収まりました。ただの運動不足?
うーん。まあ、考えてみたら、自転車に乗ったり多少歩いたりはしているけど、身体全体(主に上半身)を使うことってないしなあ。
学校で、体育をとったのも一年か二年か前だし。
高校時代、部活でやっていた柔軟を思い出してやろうとしたのだけど、ろくに覚えてませんでした。うはあ・・・。
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「そう言えば、どうして保険医に?」
「ああ。それ」
苦笑して、書類を引き出しにしまうと、キャスターのついた椅子をくるりと回して体の向きを変える。用事は放棄したようだった。
「期待してるなら悪いけど、特に深い理由もないぞ? 単に、資格が取れたからだから」
「医者になるって言ってたのに?」
「なるさ。三年後にな」
「三年?」
「八年経ったら家に戻るって言ったからなあ。とりあえず後継げって言われてるし」
そのあたりの事情は、詳しくではないが、奏も聞いていた。高柳から直接聞いたものは、大体が冗談めかしてあったが、人伝に耳にした噂は、深刻なものが多かった。
自分のことだから気にしても仕方がないと、相談でもされない限り、奏はそれに触れたことはない。考えてみれば、奏自身、早くに両親を亡くしてかわいそう、と言うことになるはずで、そこを変に気遣わない人との友人付き合いの方が、長く続いている気がする。
口調からは、医者になるのが厭だという感じは受けない。
「つまりそれは、無茶苦茶な飛び級をしたのは、浮いた時間をつくる為なのか?」
「さすが。正解者に拍手」
ぱちぱちと、笑顔で拍手をしてみせる。
「浮いた四年間、一般就職や他の病院行っても良かったけどな。資格とれたから、取ってなってみた」
おそらく、八年経ったら戻るというのは、留年は許さないといった話の流だっただろうと思う。それを逆手に取るのだから、あちらは激怒していることだろう。
しかし、生まれてから中学まで、きっちりと家の方針通りに育ち、この先もそこに収まろうとしているのだとしたら、少しの息抜き期間くらいは大目に見るべきだ。相手方は、そうは思ってはいないだろうが。
「なってみた、はいいけど、生徒に手を出すなよ」
「んー。俺は、殊更に出す気はないけどな。むしろ、向こうが誘ってくる感じ?」
「・・・男は少なそうだしな、ここ」
「そういう言葉で括るなよ」
「そういう問題だろう?」
嫌がらせに、にっこりと微笑む。因みにこのとき、奏に女装しているとの意識は薄く、高柳は、別の意味でがっくりとうなだれたのだった。
美少女と形容しても、強い異論はないだろう外見の奏だった。
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本筋が・・・進まない・・・(没)。
伏線にできたらいいなあ、裏背景書き込もう、などとやっていると、果てしなく冗長になっていきます。そういうわけで、そろそろ場面転換をしたいころです。
乾燥してるのか目の使いすぎか知らんが目が痛い・・・!
この後、レポートの大筋をがっと打ってしまおうと思っていたのだけど、止めときます。これ以上使ったら、本気で泣くよ・・・。
さて今日は、映画を二本見るぞー!(朝に見て講義受けて夜に見る)と張り切って家を出たところ、友人が来ませんでした(三宮の駅で待ち合わせ)。
とりあえず三十分待って、来ないから一人で見に行こうとしたのだけど、映画館の位置が判らずあえなく没に(待ち合わせの時間ですんなり見に行けた時間のところの位置は知っていたのだけど、その三十分くらい後に始まるところの位置は、あそこだろうと思っていたら違っていた。人にも訊いたけど、判らなかったし)。
仕方がないから、とりあえず学校に行くかなーと考えて、ああ、古本屋に行こうと。
乗り換えで一旦降りる駅から、歩いて十五分のところにある、大手チェーンの新古書店。暇つぶしに丁度いいだろうと行ったら、何故か、漫画六冊と小説二冊を抱えて店を出ていました。ありゃりゃ。
あそこの店は、行く間隔が空いているからか、行くごとに何かしら買っている気がする・・・。安くしか買っていないから、金銭的には大きな問題ではないけど、置き場に困るなあ。
とりあえず、来条の書いた「人形師」を思わせるらしい漫画をぱらぱらと見てみたり。あれ以上、買う気にはなれませんでしたが(苦笑)。
さてその後、コンビニの肉まんで昼食を済ませ、一時間講義を受けてから一時間の空き。
その間に、朝、一緒に見に行くはずだった友人に来なかった理由を聞いて、ついでに、夜に一緒に見に行くはずの友人に確認をしたら、忘れ去られていました。
「散々やな」と言われたけど、うん、その通りだねー。
まあ仕方がないから、一人で行くかなー、と思ったのだけど、やはり面倒になってきてしまい。・・・一人で見に行くなら、勢いのある朝市じゃないと駄目ですね、やはり。
そんなで、来週に今日と全く同じ設定で見に行くことになりました。
うーん、「ハウル」の方は、二年もすれば確実にテレビでやるからいいかなーとも思ったのだけど。あまりに友人が謝って、見に行きたかったと言っていたから。
「笑いの大学」の方がむしろ、見たいです。面白いといいなあ。
さてそれでは、目が痛いのでもう閉じます。
日記連載は、今日はお休みということで。・・・きっと、こうやって書かないことで、ぼんやりと考えていた先の展開が変わるのだろうなあ(笑)。
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