『月食館の朝と夜』…奇蹟審問官アーサーシリーズ。
久々のシリーズ新刊。…前に読んだのが前すぎて、こういうのだったっけ…? となってしまった。うーん、嫌いではないしやっぱり上手いと思うのだけど、それほど好きでもないかなあ。
竹田城の近くの土地が舞台で、館を訪れている人が姫路に住んでいたりした上で金禹玉兎とか出てきたから、芦屋道満の話とか道満塚・晴明塚や広峰神社にもつながるのかと思ったら、そっちは全然関係なかった…。
『下鴨アンティーク 暁の恋』…シリーズ6冊目。
それぞれに想い遣っているからこそ踏み込めない一歩、というのはわかるけど…なんだかなー。
しかし、女系で陰陽寮だかに関わる役職にあったのって難しくないのかな、江戸くらいまでなら女性でも公職に就く人はいただろうけど学者系で勤められるのは男だけだから。婿を毎回それなりに素質(知識)のあった人を選んでいたって話なのか。
お兄ちゃんも迷走しているけど、良き理解者は得られたようでよかった。
今日、知人の知り合いにカラーセラピーをしてもらいました。
カラーセラピー。十何個だったかあるカラーボトル(色水の入った小さな瓶)から色を選んで、それで「あなたは(現在)こういう人です、こういう状況です」と紐解いていくというやつ(ざっくり説明)。
まあやっぱり、「あなたはAと見られますが実はBですね」といった解釈はちょいちょいあったけど、相手をしてくれた方が話しやすかったので、結構面白かったです。
やーでもねー。
「セラピー」と名乗っているだけあって(?)、話す→聞く→当人をメインに解析(話す)、という話術が重要だしどれだけ打ち解けられるか(情報を渡せるか)がものを言うのだけど…もうそろそろ以前に話していた人以外に正面切って「小説っぽいもの書いたりしてます」とも言えないよ…。というあたりで、多分に情報を渡せていない部分はある(苦笑)。
というかまあ、自分の中に屈託というか屈折した部分があることくらい承知しているさー。でなければ、物語なんぞわざわざ書こうとしないよ。
あとはなんとなく誤解をそのまま流したのもあったり。ガキ大将じみていた小学生時代と、病気で鬱(ある意味物理的な意味で)を経由して以降との差で、別に前者を否定はしていないのだよなあ。懐かしいというか、面白いなあというのと、まあ本質としては変わってないのもあるので。
色々と考えて説明するのを面倒がるのはどうしたものかとは思うのだけども。でも多分、それだけ自己防御が強いという意味で。そう考えると、今日の解析は外れてはいないのだよなあ…(苦笑)。
自己分析、面白いのだけどね。ただ、それを受けて変えようという気があまりないだけで。多分それが、問題と言えば問題。
そういえばその場で、微妙にカーブした先の話題で、「恋人なり旦那なりが浮気したと知った時、リアクションはパートナーかその相手のどっちに向かうか」というのがありまして。
私とセラピーの人(どんな仮称)はパートナーで、知人は相手にと。
で、セラピーの人いわく、ドラマで描かれるようなのは、女性の場合相手に向かうのがほとんどなんだよねー、と。男性は逆で、当人(パートナー)に向かい事が多いと。
創作物で描かれるということは傾向として多いか多いと思われているものだろうから、へぇえ!と。でも実際、言われてみればそうかも。
女だからこう、男だからこう、というのは実際に確実に固定されているものはあまりないと思うけど、傾向はやっぱりあると思うのだよなあ。で、そこを認識していると、それに沿ったものにしたか敢えて変えたかで、キャラクターの輪郭ができてくると思うのだけど…私、その辺あまり意識してなかったなあ。ううむ。そりゃあ、どのキャラクターも似てくるよ。
そしてやっぱり、そういう意味で友人とまでは言わなくても知人を増やした方が面白いのだけどなー。面倒さが先に立つっていう…あー…。
『後宮に日輪は蝕す』…金椛国春秋3巻目。
なんだか…説明の重複が多かったな…? 連載だったら結構あるけど、書下ろしなのになあ…。と、いうところが読んでいて気になったくらいに、何故かそれほどのめり込めず。
とにかく、「敵」でない女性キャラクターがおおむね好きだったシリーズでした。逆に、男性陣がいまいち好きになれないっていう(苦笑)。
しかしまあ、変わるときには呆気ないものだなあ、と。現実でもそれは同じだけど。
…最終巻の割には色々と完全には回収できてない物事があったなーと思ったら、まだシリーズは続くらしく。
『歌う琴』…利き蜜師シリーズ3巻。
今度の要は音楽。琴が…これ、口絵がなかったら形状が想像つかなかった(和琴しか思い描けず)…竪琴の方か、どちらかと言えば。
厄介な事態ではあるのだろうけど、でも、マユが手を伸ばした時は、そうでなくちゃ、と思ってしまった。
『平山夢明恐怖全集 怪奇心霊編2』
生命線の話、好きだなー。何と言うかやっぱり、理屈を捻じ曲げるのは生きている人間だよねー、と。
足だけの同居人の話は、お互いに好意があっても共存はできないものなのかなあ…と、少し淋しい。まあ、本当に好意だったのかはわからないけれども。罠だった可能性も(苦笑)。
『平山夢明恐怖全集 怪奇心霊編3』
強かな人が多い感じ? そして一話紛れ込んでいた「怪談じゃない怖い話(?)」は…と、都市伝説…?
『南柯の夢』
手首を切って死んだ少女と、ずっと寄り添っていた親友と、蔵から見つかった封印された箱の中身。死んだとか死んでるとか生きてるとか、あー…あー。
何も、言いようがないよなあ、と思うよ本当に。楽しげで幸せそうだとさ。誰にも万能な「正解」なんて、残念ながらないのだもの。後でその気持ちが変わるとしても、今は、本編の中でそうだったようにせいぜいが種を蒔くくらいしかできないよなー。
…題名、いつもはなるほどと唸らされるのだけど、今回はちょっとそうでもなかったなー。しかもこの話の最後って…記憶違いで別の話と混じってるかバージョン違いかもだけど化け物だってことで、巣、潰さなかったっけ…?
『赤いオーロラの街で』
太陽フレアの影響で世界規模で電気を作ることが困難になり、しかもそれが数年は続くという状態での日々の生活の歩み。
読み始めてから、これパニックもの? しまった苦手なんだけどなあ…と思ったけど、読みやすい文章と、語り手が精神的にのらりくらりとした感じで助かった(苦笑)。
『荒神』…江戸時代の怪獣もの。
もっと際物かと思ったら、さすが宮部みゆきというか、しっかりと人情譚だしお役目や業の話だった。一筋縄ではいかない善悪とか。
『『アラビアンナイト』から アラジンとお菓子』
アラビアン・ナイトにも出てくるお菓子を、物語と一緒にレシピを紹介したもの。写真か、せめてイラストでもあると嬉しかったけどなあ…。
出てくるお菓子は基本、小麦を練って色々と混ぜて揚げて砂糖液をしみこませた、という感じかなー。和菓子の土台が小豆と米なら、こちらの土台は小麦と油という印象。
『刑事の怒り』…夏目刑事のシリーズ四作目。
どれも、しんどいというか…この事件が解き明かされたからといって、きれいさっぱりなんて解決されない。むしろ、そこから始まるものだったりもする。
新任地の夏目さんの相棒が頑ななのもあって余計に、読んでてもしんどい…。
『ヒトごろし』
京極さんが土方歳三がサイコパスな話書くってさー、というのは結構前に友人から聞いて楽しみにしていたのだけど…厚い(笑)。
だけど、うう、やっぱり上手いなあ。この、言葉を尽くせば尽くすだけ虚無になるっていうのが物凄く上手くて、どうやったらこんなことができるんだっていう。
あと、シリーズ前作(と言っていのかよくわからないけど『ヒトでなし』)でもそうだったけど、語り手の認識する自分と他者の見る「自分」のこの乖離っぷり。
歴史小説としてもなかなかしっかりとしていたのじゃないかと思うのだけど、どうなのだろう。
『MIX 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子』
あー…どんどん何か目論んでる組織とか国家組織とかの話になっていきそう…。いやまあそもそも、プロファイリングの先生(苦笑)の収容施設が出てきた時点であれだったのだけど…。
でもまあ、そういう好きでない部分を抜いても色々と気にはなるので読んでいるわけだけども。
『緋牡丹』…新・知らぬが半兵衛手控帖3巻。
表題作…鶴次郎…。四話目は、「片思い」でまさか音次郎? と思ったら、ストーカーもどきかいっ、と、勝手に騙された(笑)。
『パンドラ』
死神女史の若かりし頃の話。
「クマを飼う」の表現はちょっと笑ってしまったしそういう意味で重苦しいだけの話ではないのだけど、全体的に痛々しい感じ…。
『クローバーズ・リグレット』2巻
二巻が出るとは思わなかった。嬉しい。やっぱり好きだなー。
お遊びな感じの前二話と、そこにあった伏線をしっかり取り込んでの話が残り二話+終章、というところ。前巻同様に、終章でそっと暴露してくる。
どれも、その話きりではなくて続いている途中という感じが、いいな。飽くまで日常の一部を切り取ったような。
ナユタとクレーヴェルの関係も、冗談のように紛らわしながらも、独りの食卓が厭だとか、突いてくるよなー…。
『ローウェル骨董店の事件簿 交霊会とソルジャーベア』…3巻。
ケイの友達の話と、付き合いで参加した降霊会で死人が出た話と。弟…お兄ちゃん大好きだね…(苦笑)。
事件は結構あっさりだけど、その後を考えると…向き合うのか、逃げるのかで変わってくるけど、なんともなあ。ケイの強さがよくわかっただけに、身勝手さが際立つ。
『アリスマ王の愛した魔物』…短編五本。
はじめと最後が人工知能の話。…なんかもう、こういう感じの話読んじゃうと、人工知能だろうが感情持っちゃったらもう人だよ…と思ってしまうなあ…。そんなに簡単なことではないのだろうけど、無機物にまで人格見ちゃうような文化圏在住だし(苦笑)。ただまあ、人格を観ようと権利は与えようとしないお国柄でもあるけど。
一番好きだったのは「星のみなとのオペレーター」だけど。軽くて明るくてちょっとだけラブコメ。コントローラー違い。
「ゴールデンブレッド」、ダイアナ・ウィン・ジョーンズの『呪文の織り手』を思い出したり。要は、視点というか固定観念の転換。
『人魚の石』
ううん…うーん…。雰囲気も文章もキャラクターの感じも好きなのだけど、物語の落ち着きどころが苦手…そこが少し違っていただけでかなり好きな話になっていただろうと思うと物凄く悔しい…。
でも、前に一冊読んだ感じからも、そこが持ち味なのだろうなあ。うう…。
ドラマの「アンナチュラル」を観ています。
今期は結構ドラマ観ているのだよなー。「相棒」は引き続き、「BG」と「99.9」と。多分一応「科捜研の女」もか。
で、「アンナチュラル」。
はじめは、いやー今の日本でこんな司法解剖の半官半民間組織なんて作れないよー、と、設定で引っかかっていたのだけど、ドラマ自体が面白いのだからそこはスルーで。
これ、主題歌が凄くいいのだけど、その魅せ方がまた良くって。
遺体の解剖検査がある程度鍵になる、誰かの死があってはじめて立ち上がる物語なのだけど、その死が示す問題の謎解きや死者の想いやが解き明かされる最後のあたりで、「夢ならばどれほどよかったでしょう」という唄い出しが、歌詞がしっかりと聞き取れる状態で流されて。
それだけでもう、どれだけ事実や想いが解き明かされようと、そんなものよりも生きていてほしかった、という叫びが聞こえるようでぎゅっとなる。
…ていうのをぐるぐると考えていて、週明けから。仕事中。←
『怪談師怖ろし話 裂け目』
聞いた話もあるけど、ご本人の体験談も。最初の話って、『迷家奇譚』にも収録されていた話? 怪談を聞かせるというバーでの口演をやっていることもあってか、「怪を語れば怪至る」な話も。
うーん、本当に、怪談って日常の裂け目な感じ。
最後に掲載されていた話が結構いい話だったので、終わりは結構気分良く(苦笑)。
そういえば、「カクヨム」(別窓開きます)をクラウド代わりにしようかなーというのもあって、着々と(?)投稿していっているのですが。
クラウド代わりと言うからには、書きかけのやつものっけておきたいなーていうか書き終わりたいのだけどなーそもそもこのところ本読むのとその感想まとめるのとくらいにしか時間割いてなくないかなー。
…いやまあとにかく、続き書きたいなああれもこれも。最後まで。
というのがあって、読み返していて…おおー語り口結構テンション高め(自己比)だなー楽しい…いや、で、誰がこれ続き書くの…? …そしてそっとファイルを閉じる。
……という感じで、とても行き詰っております。そして、あまりに前すぎて、というよりもちゃんと考えていなくて、最後どうしようとしていたのか思い出せないのとかもあったり。私ほぼ、プロット書かないから記憶だよりなのだよなあ…。
うーん。もう私、書かなくても大丈夫なのかなあ…。
『十六夜荘ノート』
突然に大叔母が亡くなり、一頭地を相続することになったエリートサラリーマン。シェアハウスとなっている古いお屋敷と住人たち付きで。
必要な物だけ最短で、ただただ前へと進むことを善しとする主人公が、シェアハウスの住人たちに調子を狂わされ、出る杭となっていたところに思わぬ地雷を踏みつけて…選んだものは。それと交互に語られるのは、戦前戦後をしなやかに生き抜いた大叔母の人生の一時。
『夜と会う。』
題名と表紙に惹かれての購入。
迷いや不安が生み出す「夜」。夢の中で対峙し、囚われると目覚めぬようになるという「夜」と、それを狩る人と、偶然そこに迷い込んだ主人公。様々な出会い。
…そこそこ好きな感じのはずなのに、なんだか微妙だな…?
続きが出ているのを見かけて慌てて読んだのだけど、うーん、とりあえず二冊目はいいかなあ。
『小説禁止令に賛同する』
またもや戦前戦後を繰り返し、政府が小説禁止令を出している未来。小説を書いていたため(?)、思想犯のような扱いで旧政府(=日本政府?)に捕らえられ、敗戦後もそのまま捕らえ続けられている男が獄中で小説禁止令に賛同するとして書いている文章。
黒塗りつぶしがあったり、本人が捉えている現状と、文章末のその文章を書いたために下された処罰の違いがきつかった…。
『ゴーストハンター』
実際にある怪奇現象調査集団?の人たちが著者…?
まず考えられる限りの現実的な調査を行い、それでも解明できない「何か」を解決する。その姿勢には賛成なのだけど、児童書だからかそのあたりがあっさりで。もうちょっと細々と読みたかったなー。そこのところが微妙なものだから、その方針の割にあっさりと幽霊認めてない?と思えてしまうのだよなあ。惜しい。
『サイコパス解剖学』
対談というか雑談な感じ。途中、黒く塗りつぶしの文字が(笑)。戦時下規制ではなく、中傷回避(多分)。
題名はサイコパスと謳っているけど、よくわかんないねという話でもあるかも。これがこうだからサイコパス、という確たるものはないようだし。非常事態に生き残るのはサイコパス、というのは納得かも。で、それを平時にもやってしまているから危ないのだよね、と。
とにかく、友人同士の会話のようで(実際友達なのだろうし)面白かった。
『ディレイ・エフェクト』…三本収録。
戦前の情景が、現在と重なって映し出されるようになった東京での生活の「ディレイ・エフェクト」。神様が蹴とばしたかもね、ってのが、何かありそう(笑)。全体的になんとなく好き。人は慣れる生きものってのも。
「空蝉」、中心人物の死で解散したバンドのその後。夢からはなかなか醒められないけど、あー…。
「阿呆神社」随分と饒舌な…神様(笑)。見守るだけのもどかしさ。人は勝手に動いていく。
『チュベローズで待ってる AGE22』
就職活動に失敗して、次の年にちゃんと就職するまでとホストになった主人公。養わなければいけない母と妹や、就職して「正しい」恋人との関係、ホスト業やそこで出会ってしまった倍ほども年齢の違う女性との関係。
もっとどろどろとしそうな設定だけど、結構さらっと。多分、どこか文学の感じが潜んでいるせいかと(笑)。思ったよりも早く読めてしまった。
圧迫面接…さすがにここまでやるとこはないと思うけど(調査にかかる労力も尋常ではないし)、読んでても腹立つな。それだけに、主人公の切り返しはよくやった、と(苦笑)。
『謎々 将棋 囲碁』…囲碁や将棋をテーマにした書下ろしアンソロジー。
瀬名さん、やっぱりロマンティストというか…収録作の中で一番夢を見ている感じだったなあ。ヒフミン・メイ=ジーンの活躍にはにやにやし通し…(笑)。目当てだった宮内さんは結構あっさり。どれも楽しかった。
『天久鷹央の推理カルテ』
天才的な記憶力と知能を持つ医者が医療絡みの謎を解き明かす、ホームズとワトスンなコンビもの。
それほど医療知識なくても見当つくなーと油断すると、もう一段構えていたりする。さくさくと読めていい感じ。
『遺跡発掘師は笑わない』8巻…閑話的な短編四本。
子どもの頃の話が…お父さんも、大切に思っていなかったわけではなかったんだというところが…。
最後のヒストリーツアーお試し、いやまあ、ある意味人材は把握できている気はするようなないような(笑)。そして「忍ちゃん」はまだ、ちゃんとここにいるよとは確約できないのかー。
『僕と彼女の左手』
問題を抱えた医大生と左手だけでピアノを弾く女性の出会い。
どこでミステリ要素が入ってくるのかなと思ったら…微笑ましいカップルの馴れ初めじゃないか…!(笑) 音楽の描写が良かった。
手紙、ちょっと蛇足な感じがするなあと思ったけど、最後の一行が言いたかったんだろうなあと。
事故が事の起こりなだけにつらい部分はあったけど、心地いい物語だった。
『渦巻く回廊の鎮魂曲』…霊媒師とその友人の喫茶店経営者が巻き込まれた殺人事件。
メフィスト賞の割にインパクトがないな…。あの賞、一点突破というか駄目出しできる要素が諸々あっても(好き嫌い別れても)、惹き付けるものがあるというところを買われてデビューする、という印象があるから期待値上げ過ぎたかも。
あらすじを読んで面白そうと思ったのだけど、あまり好みに合わず。
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