私がこれからお話しする物語の舞台は、私達の住む世界とは全く別の世界……
いわゆる剣と魔法で食っていける人々が存在する、私達にとっては実に摩訶不思議で夢に溢れた世界である。――私達にとっては。
そして主人公となるのは、いかにもその辺に居そうな普通っぽい一人の青年男児。――と後々その仲間になるあまり普通っぽくない人達とやっぱり普通っぽい人々。
だが、あくまで【っぽい】だけなのである……故に、全員正常だといえば正常であるし、変人だといえばそうとも言える。
彼らは決して勇者や英雄といった伝説の人になるべくして生まれてきたわけではなかった。怖くなって逃げ出す事もしばしばあったし、頭も冴えなかった。それに、彼らはあまりにも弱過ぎた。しかしどういう巡り合わせか、偶然が偶然を呼びそれは運命になった。
お互いに求め合い、そして巡りあい、常日頃人々が心の奥底で問いかけ続ける「自分は何者なんだ?」という永久の課題に、ある一つの答えの形をしめしたのだ。それは人並みに悩み続けた彼らの冒険が、一つの終わりを迎えた時だった。これから再び始まる冒険の序章に過ぎない、長く苦しく何度も死にそうになったその冒険を、今ここに伝えよう――
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